毎年恒例!8月地蔵盆は元興寺へ!の巻

8月の23、24日は奈良県元興寺の地蔵会万灯供養の日で、毎年佛友さんとお参りさせ頂き、この日販売される元興寺Tシャツを購入するのが恒例となっています。

今年もみんなで集まり楽しい2日間を過ごす事が出来ました。
そんな2日間をダイジェストでお伝えしたいと思います。




23日仕事休み組は朝の9時半、京都駅に集合し西国三十三所を巡りました。
と、その前に京田辺市のお寺を訪問。


まずやって来たのは京田辺市 来迎寺。
このお寺には平安前期とされる聖観音菩薩坐像が安置されています。
ふっくらとしたお顔に瞼もふっくら重い。
すーっと線を引いたような双眸は微笑まれているのか瞑想されているのか。


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来迎寺を後にし、ここから西国巡礼。
明日香へと走りまずは七番札所 岡寺へ。
仏前勤行次第、御本尊真言を唱えさせて頂きお参り。
1人で巡る時はなかなか出来ないので貴重な体験。
早く般若心経をそらで言えるようになりたい。


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昼食をと思っていたお店が残念お休みで、次の目的地の第六番札所南法華寺へ向かう事に。
大きな目の十一面千手観音菩薩坐像。
境内のつぼさか茶屋でお昼を食べて次へ向かいます。



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桜井市へと向かい番外札所の法起院、第八番札所 長谷寺へ。
法起院の境内には葉書の由来となった多羅葉樹が。
葉の裏に文字が書かれていました♪
ん〜素敵ですね。



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久しぶりにやって来ました長谷寺!
大きな御本尊 十一面観音菩薩立像はやっぱり凄い。
境内の見晴らしも素晴らしい。
しかしその道のりでバテバテの我々は大汗をかきながら息を切らし般若心経を唱えるのでした…


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ここから京都駅へと戻り、マイカーからレンタカーへと乗り換えて仕事終わりの佛友さんと合流。
8月23日の夕方1時間しか開かない、日本に一体しかいないと言われる六臂の地蔵菩薩さまに会いに行きます。

智恵光院 地蔵堂に安置される地蔵菩薩さまはなんと腕が6本。
死後に転生するとされる六つの世界「地獄道」「餓鬼道」「畜生道」「修羅道」「人道」「天道」のすべてを救う力を一体に込めて、小野篁が作ったと伝えられています。
TV見仏記で見てずっと会いたかった地蔵菩薩さまにようやくお会いする事が出来ました。


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そして再び奈良へと向かい元興寺地蔵会へ。
毎年販売されるTシャツ、この年のカラーは何色だ?!とワクワクしながら元興寺へ。
昨年は危うく売り切れてしまうところだったので、今年はしっかり予約をして安心して購入いたしました。
予約してまで購入しているのは多分我々だけじゃないかな(笑)


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そしてこれも毎年恒例、打ち上げはビストロ中華のへいぞうさん。
とにかく美味い。
何を食べても必ず大満足。
地蔵盆とへいぞうさん。
鉄板のコースですね。


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さて、翌24日は1日平安佛を巡ります。
奈良〜大阪の平安佛をたっぷりと巡って来ましたのでお楽しみに!
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京都府 ・福知山市安養院 33年に一度のご開帳の巻

5月5日、福知山市安養院 十一面観音菩薩立像ご開帳へお参り。

世間は5月GW、そんな中仕事をしていた僕は少し現場を抜け出し、4月29日より一週間にわたりご開帳された京都府福知山市安養院の十一面観音菩薩立像を拝してきました。


ご開帳は実に33年振り!
文化財的には無指定ではありますが、平安期の素敵な十一面観音菩薩立像でした。
京都府という立地でなければ、とっくに文化財指定を受けていておかしくはない観音様。


福知山市で仕事をしながら、恥ずかしくもその存在を全く存じ上げなかった観音様に一目会いに愛車を走らせ安養院へ向かいました。


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ご開帳期間も明日までと迫る5月5日、境内には僕と入れ替わるように安養院を後にされた老夫婦だけ。
僕がお参りしている間は誰もいらっしゃらず、観音様を独占させて頂きました。



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平安後期のお像かと思いましたが、お顔は木目もあってか おっとりとした優しさよりはやや厳しめな印象を受けました。
しっかりとした意思があるような。
腰から折り返す裳はVの字となり平安後期の表現を思わせますが、衣紋の彫りは太さがあり衣は足元まで重みがあってまだまだ古風な雰囲気を残していました。



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手の甲をこちら側に見せ、腫れたように大きな右手から伸びる五色の紐。
ご開帳の風景をしっかりと味わい噛み締めながら、しばらくの時間、じっと観音様と向き合わせて頂きました。


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文化財指定の有無とは関係なく、美しい観音様はまだまだたくさんいらっしゃるんだな。
村の観音様を大切に守り続ける方々にとって、“財”という価値ではない“想い”の詰まった十一面観音菩薩さまを静かにお参りさせて頂き、安養院を後にするのでした。







長澤山 安養院
京都府福知山市猪野々50
TEL : 0773-33-2168
宗派 : 真言宗御室派
御本尊 : 十一面観音菩薩
拝観 : 秘仏
駐車場 : 有り
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大阪市の指定文化財佛を巡るダイジェストの巻

4月に佛友さんと大阪佛を巡った話。

春に大阪市立美術館で催された「木×仏像」展と合わせて、いつも仲良くさせて頂いている佛友さん4人と大阪佛を巡ってきました。


新大阪駅に集合しレンタカーでまずは大阪市淀川区 浄円寺へ。
幼稚園の中にお堂があり、目当ての菩薩立像は会議室に展示されていました。
大阪市指定文化財。
元は天部像であったと考えられていますが、現在は観音菩薩としてお祀りされています。
損傷の具合は激しく、衣紋表現などはなかなか見て取れませんが、非常に木を感じさせるお像でした。


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市指定文化財 天部立像 11C

天王寺区へと移動し向かったのは正念寺。
こちらにも市指定文化財が。
本堂の脇に平安期の聖観音菩薩立像、毘沙門天立像。
平安後期の穏やかな優しさがあふれる素敵な聖観音菩薩に見惚れる。
その時のツイートでは“早くも今日イチの仏像か?!”と呟いている僕。
また、隣に立つ毘沙門天像の無骨さがたまらなく好き。
後補の部分も多いですが見事な天部像です。



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市指定文化財 聖観音菩薩立像 12C


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市指定文化財 毘沙門天立像 11C


続いて天王寺区、天龍院へ。
こちらにも市指定文化財で平安期の観音菩薩、十一面観音菩薩立像が。
肌の部分には後補の金箔があてられています。
下半身には平安の重い雰囲気が少し残った菩薩像。



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市指定文化財 十一面観音菩薩立像 11C


ここからは徒歩圏内で移動出来る範囲に文化財指定の仏像が沢山あり、心光寺へと向かう。
難蛇龍王像と雨宝童子を従えた十一面観音菩薩立像。
天龍院と同様、肌の部分には後補の金箔。
波紋はゴリっと彫られて見応えあり。
下からの光源と見上げる感じで、尊容は厳し目に見えました。



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市指定文化財 十一面観音菩薩立像 11C


齢延寺には平安期の聖観音菩薩立像。
衣紋は簡略化され顔の表情なども薄く彫られた感じ。
彫りの少なさが逆に密教感というか、オーラを感じてドキドキしました。
そしてお寺がハイテク過ぎ!



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市指定文化財 聖観音菩薩立像 平安後期


この日のお寺巡り最後は金胎寺へ。
市指定文化財の千手観音菩薩立像、天部像(韋駄天)をお参りに。
直立するように立つ定朝様の美しい千手観音菩薩、“太さ”のある韋駄天像。
平安の仏像にはいろんな顔がある。
しかしこのお寺で1番心にきたのは、比較的新しい仏像、というか上人像。
浄土宗と言えばの善導大師と法然上人。
非常に生々しく、歴代最高の善導大師&法然上人像でした。



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市指定文化財 千手観音菩薩立像 11C


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法然上人像


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善導大師像


そして大阪市立美術館へと向かい「木仏像」展へ。
地蔵菩薩像を展示する部屋は本当に魅力的で心奪われました。
必ずお寺でお会いしたい、そう思える仏像をたくさん見てこの日の打ち上げへ向かうのでした。






打ち上げは「今ちゃんの実は…」で放送された「貝賊」へ。
今ちゃんの実は好きな佛友さんとは以前から何度も行きたいお店と話していた貝賊さんへようやく行って来ました!
貝好きにはたまりませんね♪


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マニアック平安佛!和歌山県博「有田川中流域の仏教文化」展の巻

2017年
博物館や美術館で仏像が多数展示される展覧会が数多く開催される事が昨年より話題に上がっておりました。
西(奈良博)で”快慶”、東(東博)で”運慶”をはじめ、

・高月観音の里歴史民俗資料館
 特別陳列 本尊を取り巻くホトケたち-脇役たちの輝き- 1月25日~3月12日
・滋賀県立安土城考古博物館
 企画展 大湖南展-粟太・野洲郡の風土と遺宝- 2月25日~4月9日
・太子町立歴史資料館
 企画展 斑鳩寺の文化財 庫裏の仏さまたち 2月11日~4月9日
・三井記念美術館&あべのハルカス美術館&山口県立美術館
創建1250年記念 奈良 西大寺展-叡尊と一門の名宝-
 4月15日~6月11日、7月9日~9月24日、10月20日~12月10日
・大阪市立美術館
 木と仏像-飛鳥仏から円空へ  日本の木彫仏1000年  4月8日~6月4日

僕が注目しているだけでも年明け早々にこれでもかと催しが決まっています。
その中で、今回は和歌山へ行ってきました!
仏像展目白押しの2017年の幕を開けるに相応しい素晴らしい展覧会が和歌山県立博物館で開催されております。



企画展 「有田川中流域の仏教文化」展
 会期 1月21日~3月5日


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重要文化財に指定される有田川二川の安楽寺多宝塔小塔修理完成記念として、安楽寺のある有田川中流域に伝わる仏教文化にスポットを当てた企画展です。

会期に時間がありません。
展覧会の概要等を僕のブログに期待する方もいないでしょう。
僕のブログを訪れて下さる方はきっと仏像の情報を知りたい方が大半を占めると思われますので、色んな物をすっ飛ばして展示順なんかも抜きに私的注目佛をどんどん紹介したいと思います。



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湯川川流域で新たに発見された平安佛、二天立像


湯川川流域で新たに確認された平安佛が展示されています。
新たに確認された-。湯川川流域で最古となる二天像-。
このフレーズに心踊らない仏像好きがいるでしょうか?いないでしょう!


量感ある立ち姿でありながらどこかコミカルな雰囲気も感じる二天像で、甲冑の彫り込みなどはなかなか細部まで彫られていて素晴らしいです。
二天像が間隔を空けて並ぶ空間は非常に見応えが有り、この二天像からはオーラが溢れ出ておりました。
目の飛び出し、ざっくりと彫られた邪鬼も惹きつけられるものがある。
また、火炎が描かれた板光背も雰囲気が合って素晴らしい。好きですねこういう光背は!



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二天立像 無指定 平安時代中期 像高71.5cm 下湯川観音堂

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二天立像 無指定 平安時代中期 像高73.2cm 下湯川観音堂

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像の雰囲気ともよく合っており大好きな光背 当初からのもの?

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表情、肉感、素晴らしい!



また、同じく湯川川流域 下湯川観音堂の阿弥陀如来坐像は大きく摩滅し、その尊様を著しく損なってはいますが、それでもなお気品あふれるイケメンぶりが伺えます。
後世の墨書ではありますが運慶の文字が。
もちろん運慶作ではないでしょう、しかし、平安後期の定朝様を見せながら小顔でやや遠くを見つめるような眼差しなどからは、力強さ、来たる鎌倉の匂いが感じられるように思います。


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阿弥陀如来坐像 無指定 平安時代後期 像高44.4cm 下湯川観音堂

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ゆったりとなで肩、大らかな体の上には力強さのある小顔

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非常に格好良いお顔 イケメン!





ずらりと並ぶ法福寺像は圧巻。
観音菩薩像、地蔵菩薩像、吉祥天像に虚空蔵菩薩像。
像名の字面を眺めるだけでも興奮してくる仏像が列をなして展示されております。


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太い顔で堂々とした体躯、下半身の衣紋は簡略化され浅彫りではありますが、右腕には旋転紋が見られ平安前期の匂いが残った地方佛ならではの魅力が詰まった観音様。

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観音菩薩立像 町指定文化財 一木造り 平安時代10C 像高113.0cm


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条帛の感じ、天衣の旋転紋に深く刻まれた三道など非常に好み



腹回りから太腿へ、肩から胸から流れ出す衣紋の流れが、太く深く彫られこちらも平安前期の匂いを多分に残す地蔵菩薩像。
胴体部の接写を見ているだけでワクワクしてしまいますね。
左腕の衣には先の観音像と同じく旋転紋が刻まれており、一具の像として造られたものである可能性も。


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地蔵菩薩立像 町指定文化財 一木造り 平安時代10C 像高98.9cm


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平安前期の地蔵菩薩といえばこのカットが見たい



観音菩薩像、地蔵菩薩像よりもさらに量感あるこの吉祥天像がまた素晴らしい。
体幹部の衣紋表現はあっさりとしているものの、両腕から垂れる衣の重さに衣紋のゴリゴリ感はたまらない。
更には旋転紋を両腕ともに内と外に2個ずつ彫り込み、仏師のこだわりをココに見ることが出来るように思います。
かなり好きな吉祥天像です。



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吉祥天立像 町指定文化財 一木造り 平安時代9~10C 像高78.8cm


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どっしりと垂れる衣の量感と旋転紋の厚み


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反対から見てもどっしり 不規則に流れる衣紋もいいですね


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結構 霊威的な鋭いお顔



さらにもう1体の地蔵菩薩像も目を引きます。
右肩をあらわにする偏袒右肩(へんたんうけん)に衣を身に付け、右手は袖を掴んで立つお姿は異様で妖艶。
左脇から斜めに横切るように流れる衣紋も珍しいですね。
昨年に「福井の仏像」展でお会いした高尾町薬師神社の薬師如来立像も左脇から衣紋が胴を巻き込むように流れていたのを思い出す。
右手で掴んだ衣の表現にもグッとくる。



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地蔵菩薩立像 町指定文化財 一木造り 平安時代11C 像高98.9cm


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斜めに動を横切る衣紋が美しい


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グッとくる。 衣を掴み動きが溢れ出す



紹介した仏像以外にも、まだま、まだまだ たくさんの素敵な仏像が展示されています。
安楽寺蔵の大日如来坐像、阿弥陀如来坐像に観音菩薩立像。
法福寺には虚空蔵菩薩立像に菩薩形立像そして二天像なども。
町指定、無指定のマニアックな仏像がまだまだ展示されているこの「有田川中流域の仏教文化」展。
会期は今週末で終了。
ぜひこの土日に、仏像好きの方は訪れて欲しいです。
きっと満足されると思います!


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安楽寺 大日如来坐像                法福寺 二天立像

  
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松葉観音堂 菩薩形立像              西原観音堂 馬頭観音坐像





最後におまけ!!
いや、ここに注目される方もかなりいるはず邪鬼部!!
邪鬼を愛する皆様にお贈りする素敵な邪鬼たち。
目の飛び出た邪鬼、鉈彫り邪鬼に、摩滅具合が独特の魅力を出す邪鬼。
ここまで魅力的な邪鬼はなかなか見れないと思いますよ!


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突出した目玉と唇 ユーモラスな表情に吸い込まれる


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鉈彫りの邪鬼  今まさに現れ出て様とする邪鬼?!


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摩滅の具合で悪魔的というか妖怪的なおどろおどろしさが出た邪鬼






和歌山県立博物館
和歌山県和歌山市吹上1丁目4-14
073-436-8670

「有田川中流域の仏教文化」展
会期 1月21日~3月5日











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  • 和歌山仏像巡り

平安佛の大洪水!白山を仰ぐ「福井の仏像」展の巻④~菩薩編~

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並んで展示される2体の菩薩坐像は共に大日如来像であったのではないだろうかとされる像だそうで、1体は八坂神社の菩薩形坐像、もう1体は大安禅寺の文殊菩薩坐像。

八坂神社の像は明治時代の神仏分離令により隠された蔵であったらしく、本殿改修の折に床下より発見されました。
両腕の前腕部から先を失しているため尊名を確定できず菩薩形とされていますが、金剛界智拳印を結ぶ大日如来像であったのではないか、との解説でした。
定朝様を感じさせるゆったりと穏やかな姿勢で、ふくよかなお顔と合わせて非常に豊かな表情を持たれた方です。


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八坂神社 菩薩形坐像 重要文化財


大安禅寺像はどっしりとした体躯で堂々と剣を握る力強い方。
八坂神社像よりもさらに力強い像容。
真っ直ぐに正面を向く顔に伏せた双眸があり、知的な男性像に見えました。
肩や肘のつぎはぎ面の角度は後補により改変され、また腹部正面には定印を収めるような跡が残っており、元は法界定印を結ぶ大日如来像であったと考えられるそうです。


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大安禅寺 文殊菩薩坐像 県指定文化財




嶺北地方で現在最も古いとされる象も展示されています。
それは越前市 神宮堂の虚空像菩薩坐像です。
49cmの小像でありながら非常にパワーのある方で、見応えがあります。
この像を目当てに来館される方も多かったのではないでしょうか。


体に厚みがあり力強く、衣紋も深く刻まれます。
広い肩幅に張った胸板、非常にカッコイイですね。
肩より垂れ下がる天衣は脚部へと落ち、巻き込むように流れていき見応えがあります。
頭部やお顔など、後補の厚い漆箔に覆われ、尊容がつかみにくい面もありますが、それでもこれだけの迫力があるのだから素晴らしい。



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神宮堂 虚空像菩薩坐像 県指定文化財


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脚部を巻き込むように彫り込まれた天衣




展覧会へ向けて現地より搬出するのに、最も大変であったと仰られていたのが越前市 神明神社の千手観音菩薩立像。
頭体幹部、合掌手の前腕半ばまでを一木で彫り出し、宝珠手、脇手を剥ぎ付けているため、非常に重く持ちづらい。
現地では腰上ほどの須弥壇内に安置されているため、かなり苦労されたと思います。



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現地の安置状況


さて尊容ですが丸く引き締まるお顔は体のサイズよりやや大きく感じ、どこか童子を思わせる。
翻波式衣紋がみれれたり、腰から折り返す裳は2枚に重なるように表現されており特徴的です。
横へ広くひろがる脇手は非常に大きく、救いの手を求める信仰の強さが現れているのかなぁと思いながら眺めました。
脇手の裏には細かな板状の脇手が嵌め込まれており、真数千手の様相でした。
愛らしくもあり、信仰の強さも感じさせる素敵な千手観音でした。




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神明神社 千手観音菩薩立像 県指定文化財


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大きく広がる脇手


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腰から折り返す裳はU字に重なり合うように








会期は終わってしまいましたが、当ブログの更新はもう1回続きます。
更新が遅れ申し訳ございません!!






福井市立郷土歴史博物館
福井県福井市宝永3丁目12-1
TEL : 0776-21-0489
e-mail : kyoudo@city.fukui.lg.jp
「福井の仏像-白山を仰ぐ人々と仏たち-」展
会期10月14日~11月23日







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迦楼馬-カルマ-

Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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