大阪府 ・ 大阪市立美術館「とおくてちかい仏教美術」

奈良県王寺町から大阪の天王寺区へ移動し大阪市立美術館へ。
現在(2/11まで)こちらでは特集展示「とおくてちかい仏教美術」が催されています。

美術館の紹介文は

仏がまします浄土は、現世と隔絶した彼方の聖なる世界。弥勒の済む浄土を描いた兜率天曼荼羅図、雲間をただよう飛天像。まだ見ぬ仏国土の諸尊と情景を表した絵画・彫刻・工芸を通じて、人々が抱き続けた往生への憧憬を追体験しませんか。

当ブログでは展示されていた仏教美術品のなかで仏像にスポットを当ててを紹介したいと思います。


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展示室に入りまず飛び込んでくるのは

平安初期(10世紀)の薬師寺所蔵 地蔵菩薩立像。
簡略化されてはいますが深く刻まれた衣文表現。
右手は垂下し右手は宝珠を持つお姿です。
像高は100cmほどでしょうか。

左右には二天 持国天と多聞天が展示。
共に平安後期の作。
像高は150ほどでどっしりと量感のある迫力の方々です。
動きは固くガッチリと固まった印象。
脚部の色がよく残り衣の色彩を知ることが出来ます。
共に大阪 河合寺所蔵。

そして次列左右に聖観音立像。
右に櫟野寺像。
平安期の像で面長で大きな鼻を持ちます。
像高は3尺ほどか。
両腕は欠損していますが全体的に地方古仏の風合いが素晴らしく見惚れてしまいます。

左には当館所蔵の聖観音像。
こちらも3尺ほどの観音像で平安期の像。
平安から鎌倉への過渡期のような涼しく凛としたお顔、細かく浅く刻まれた衣文表現と美しいです。
印相は独特で胸の前で右手は中品印のように中指と親指を結び、左手は中指薬指を親指で結ぶ。
蓮の花を持っていたのかもしれません。


そして次列は中央に3体。
大阪 専修寺阿弥陀如来坐像を中尊に左右に大阪 大門寺所蔵の四天王像のうち広目天と多聞天がお出ましに。

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阿弥陀如来は鎌倉13世紀の像で中品中生。
穏やかな方で流れるように足元へ広がる衣文が素敵な方でした。
昨年の秋に京都は西念寺で見た湛慶阿弥陀を彷彿とさせるような方でした。

広目天・多聞天は力強く大きな動作に袖の衣が風にうねります。
目力が強く丸く飛び出るような平安期のお顔。
広目天は腕を捻り両手共に法具を持つ。
筆や巻物ではなかったなぁ。

そして次列はガラスケース部隊。
左に薬師寺 吉祥天立像。
一昨年くらいに薬師寺秘宝展で見た方とは別の方でした。
平安初期の方ででっぷりとし、大きな鼻を持ち右手は垂下した与願印。
左腕は欠損です。
素朴さがあり風味があり良仏です。

真ん中に観心寺の金銅 菩薩半跏像。
白鳳仏でめちゃくちゃにプリミティブ。
大きな頭に大きな手。顎に寄せた思惟姿が本当に愛らしい方でした。
当特集展示で一押しかもしれません。

右には大威徳明王。
こちらも金銅仏で小さな方でしたが造りは非常に精巧で光背まで残ります。
かっこよかったなぁ。

その後ろに2mないくらいかな?(この目測がすごく苦手でだいたい間違ってると思います(笑))
考恩寺 虚空蔵菩薩立像と櫟野寺 観音菩薩立像 共に平安期が並びます。
虚空蔵菩薩は目の浮き出ているような秋篠寺十一面や融念寺地蔵菩薩をやや抑えたようなお顔をされています(笑)
胸回りの衣文は完全に省略され足元にかけても簡略的ではありますが翻波式衣紋を見せます。

観音菩薩像は地方仏なお顔をされ表現的には簡略的ですが肉付きもよく、頬もふくよかで穏やかな方でした。
両腕は欠損してどのような形かはわかりません。

そして最終列の左右に新薬師寺の四天王像のうち2体、持国天と増長天が。
新薬師寺に四天王像なんていたかなと思い帰ってきて調べてみると大阪市立美術館に寄託されているそうで。
どうりで見たことないわけだ。
1269年造像と分かっているようで、下腹を突き出し躍動感にあふれた方々です。
前半にいらっしゃった平安期の四天王像とは明らかに違い動きがあり迫力があります。
持国天よりも増長天の方がより動きや量感があり優れているなと感じました。
しかし個人的には大門寺の広目天・多聞天が一番好きかな。

さて2Fへあがるとそこにはポスターにもなっている飛天像。
当館所蔵で平安期の作。
優しくしなやかな指先に身を乗り出すように泳ぐような方です。
衣紋の彫りも深く丸顔で静かな表情をされていましたね。


さてさて、絵葉書や図録がなかったので写真は一切なく僕の雑感のみのつまらない記事となりましたが、
伝わりましたでしょうか?伝わらないですよねぇ~(笑)
そんな方は!2月11日までです!大阪市立美術館に行きましょう!
素晴らしい16体もの仏像郡に出会えますよ!


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大阪市立美術館
大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82
TEL : 06-6771-4874




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ケノーベル エージェント - 2014年02月08日 09:17

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Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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