奈良県 ・ 富貴寺 「平安後期の阿弥陀&地蔵菩薩!の巻」
光林寺より徒歩2分。
南へ下ったところにあるのが2体の重要文化財の仏像を安置する富貴寺です。
実は光林寺へは堤防から直に向かえなかったので、富貴寺を通過するかたちで向かったので既に境内や文化財の看板などを見ていました(笑)

富貴寺は六県神社と境内を一つにした神宮寺で貞観年間(859~77)に道詮律師によって建立されたと言われています。
現在の本堂は南北朝時代の寄棟造で国の重要文化財に指定されています。

さて、約束の時間より早く到着しましたが世話方の方が既にいらしてて僕を見つけて下さり直ぐに責任者の方を呼んでお堂の鍵を開けて中へ招いて下さいました。


お堂の真ん中に囲いがありその中に重要文化財指定の釈迦如来坐像、地蔵菩薩坐像が安置されています。
本尊 釈迦如来坐像は像高84.5cm、桧の寄木造で定朝様を見せる平安後期の作です。
前を見据え穏やかな表情をされた尊容です。
お堂には光がよく入り、光の加減で厳しくも見え表情の変化も見て取れます。
衣紋表現は浅く彫られ規律よく並ぶ波筋が平安後期の作風を思わせますね。
体幹も薄く程よい姿勢で座された優美なお姿です。

地蔵菩薩立像は像高96.3cm、桧の寄木造でこちらも平安後期の作です。
ふっくらされた頬に厚い唇ともこっとしたお鼻。
肩も大らかで太さを感じます。
しかし衣紋表現は見事で薄く表現された衣に細く流麗な衣紋線が美しいです。
右腕や左脇から流れ出てくるような細く浅い衣紋が衣の柔らかさと衣の擦れる小さな音まで表現しているようです。


背後の壁には来迎図が描かれているとのことでほとんど確認は出来ませんが5躯の如来系坐像、不動明王を中心に5大明王像そして左右の端に文殊菩薩、普賢菩薩が描かれているそうです。
堂内には他にも四天王像(3体)、地蔵菩薩立像、十大弟子(5体)が安置されています。
どれも江戸以降~近年の作と思われる像です。
世話役の方といろいろお話をさせて頂きましたが、
「ワシらは むかぁしから見て知ってるから、こんなん言うたらアレやけど そない遠くから見に来たりするのが分からん。人によったらこないだ1時間くらいじっと見てはったわ。 分からん。」
と、仰ってはりました(笑)
僕もなかなか堂内から出ることが出来ずに仏像が安置されている囲いから出ては、いやもう一度。。出てはやぱりもう一度。。繰り返し見てしまいました(^^;
重要文化財の本堂



本堂東隣りに建つ地蔵堂。
元は三重塔があった場所だそうで現在は法隆寺に寄進され初層のみが移築され現存しているそうです。

境内を同じくする六県神社



富貴寺
奈良県磯城郡川西町保田33
川西町 教育委員会事務所
0745-44-2214(要予約)

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南へ下ったところにあるのが2体の重要文化財の仏像を安置する富貴寺です。
実は光林寺へは堤防から直に向かえなかったので、富貴寺を通過するかたちで向かったので既に境内や文化財の看板などを見ていました(笑)

富貴寺は六県神社と境内を一つにした神宮寺で貞観年間(859~77)に道詮律師によって建立されたと言われています。
現在の本堂は南北朝時代の寄棟造で国の重要文化財に指定されています。

さて、約束の時間より早く到着しましたが世話方の方が既にいらしてて僕を見つけて下さり直ぐに責任者の方を呼んでお堂の鍵を開けて中へ招いて下さいました。


お堂の真ん中に囲いがありその中に重要文化財指定の釈迦如来坐像、地蔵菩薩坐像が安置されています。
本尊 釈迦如来坐像は像高84.5cm、桧の寄木造で定朝様を見せる平安後期の作です。
前を見据え穏やかな表情をされた尊容です。
お堂には光がよく入り、光の加減で厳しくも見え表情の変化も見て取れます。
衣紋表現は浅く彫られ規律よく並ぶ波筋が平安後期の作風を思わせますね。
体幹も薄く程よい姿勢で座された優美なお姿です。

地蔵菩薩立像は像高96.3cm、桧の寄木造でこちらも平安後期の作です。
ふっくらされた頬に厚い唇ともこっとしたお鼻。
肩も大らかで太さを感じます。
しかし衣紋表現は見事で薄く表現された衣に細く流麗な衣紋線が美しいです。
右腕や左脇から流れ出てくるような細く浅い衣紋が衣の柔らかさと衣の擦れる小さな音まで表現しているようです。


背後の壁には来迎図が描かれているとのことでほとんど確認は出来ませんが5躯の如来系坐像、不動明王を中心に5大明王像そして左右の端に文殊菩薩、普賢菩薩が描かれているそうです。
堂内には他にも四天王像(3体)、地蔵菩薩立像、十大弟子(5体)が安置されています。
どれも江戸以降~近年の作と思われる像です。
世話役の方といろいろお話をさせて頂きましたが、
「ワシらは むかぁしから見て知ってるから、こんなん言うたらアレやけど そない遠くから見に来たりするのが分からん。人によったらこないだ1時間くらいじっと見てはったわ。 分からん。」
と、仰ってはりました(笑)
僕もなかなか堂内から出ることが出来ずに仏像が安置されている囲いから出ては、いやもう一度。。出てはやぱりもう一度。。繰り返し見てしまいました(^^;
重要文化財の本堂



本堂東隣りに建つ地蔵堂。
元は三重塔があった場所だそうで現在は法隆寺に寄進され初層のみが移築され現存しているそうです。

境内を同じくする六県神社



富貴寺
奈良県磯城郡川西町保田33
川西町 教育委員会事務所
0745-44-2214(要予約)

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