奈良県 ・ 定林寺 「町で守られる十一面の巻」

ようやく来週に仏像拝観へと出かける時間が取れそうでテンションが上がり気味の迦楼馬でです。
車のタイヤがノーマルなんで雪が怖い地域へは行けないので地元の奈良を巡る予定です。

さてさてそんな中で昨年訪れた奈良県北葛城郡河合町の定林寺を訪れた話。

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拝観は役場へ連絡を入れ世話方さんの連絡先を聞き拝観予約を伝える形となります。
当日は世話方さんもしくは役場の方にお堂を開けて頂き説明を受けながらの拝観。
しかしこの日はなんの手違いか世話方さんと役場の方の連絡が上手くいかなかったのか、世話方さんが不慣れだったのか?約束の時間に世話方さんを尋ねるとお堂の鍵を渡され見てこいと言われる。

????
自分で鍵を開けて拝観するのか?
まさか?!
と思いながらも鍵を渡されるわけで不安に思いながらも定林寺へ。
そしてそのまま自身でお堂を開けて中へ。。。

後々に役場の方が来られて自身で鍵を開けて入るのは手違いで世話方さんの勘違いだったとのこと(^^;
おいおい、盗難事故が容易に起きてしまうじゃないの。。(--;


さて、堂内には町指定文化財の本尊十一面観音菩薩立像、地蔵菩薩立像を中央に同じく町指定文化財の厨子入り不動明王、銅鋳造 阿弥陀如来坐像が安置。
他にも木彫如来坐像、千手観音菩薩立像などが安置されています。

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本尊 十一面観音菩薩
像高117.5cm 台座総高 16cm
木造彩色 カヤ材 一材より両肩を含む像の大容を彫出す。
頭頂部面や左手首、右手首 両足先を矧ぎ付けています。
右手の形から錫杖を持っていたことが伺え長谷寺式の十一面観音だった事がわかります。
全体的に損傷が目立ちやや痛々しさもあるものの肉付きも良く衣の流れや天衣の流れなどから平安初期~中期の造仏だと思われます。
頬をふっくらとさせ一見すると童子を思わせる様なあどけなさとわがまま感を同居させたような印象を受けました。
しかし離れてじっと見つめると思案する大きなオーラを感じる慈悲深さが出てくる。
間近で、離れて、じっくりと拝観させて頂けます。

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地蔵菩薩立像
像高92.1cm 四重蓮華座 台座総高 27cm
木造彩色 サクラ材一木造り 内刳りなし
両手先、両足先、持物の錫杖・宝珠ともに後補
一木造りの重厚で厚みのある体幹、腹から腿にかけてY字に流れる衣紋が平安前期の特徴を示します。
やや簡素化されているように感じるのは都仏師の作ではなく地方仏師の作だからか?
翻波式とまではいかない大波が開けた間隔で流れていきます。
後期に差し掛かる頃の作なのか?
衣紋表現は凄く興味深いです。
各地の地蔵菩薩を集めた地蔵菩薩展なるものが開かれないかなぁ。。

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不動明王立像
像高92.5cm
木造古色 ヒノキ材一木割剥ぎ造り 内刳りなし 玉眼
両目を天地眼にし上下に牙を出す鎌倉期以降に見られる造形で左足を一歩踏み出し胸を張った勢いを感じさせる像です。

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奈良県北葛城郡河合町川合614-1 
TEL : 0745-57-2271(中央公民館 生涯学習課)






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仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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