滋賀県 / 湖東三山 紅葉巡り②
紅葉に彩られた境内や庭園、参道に感動し、聖観音 如意輪両菩薩の美しき造形にうっとりした次の目的地は金剛輪寺。
「血染めの紅葉」称されるほどの真っ赤な紅葉が見られるとか。
この寺を開いた行基菩薩が本尊の観音様を一刀三礼の修法をもって掘り進められたところ木肌より一筋の生血が流れ落ちた為、観音様に魂が宿った証としてあら彫りのまま本尊としてまつられた。その血で染めたごとくが毎年真紅に染まるという伝説があるそうです。
また、ご本尊は「生身(なまみ)の観音」と呼ばれるようになったそうです。
ご本尊は秘仏であり拝観することは叶わないのでこの血染めの紅葉を是非楽しみたいと思います。
その紅葉の素晴らしさは息を飲む素晴らしさ。
血染めのという形容が見事なほどに真っ赤な楓の真紅は絶景です。
もぉまるで別世界というか極楽浄土というか音が消えてしまうような重力を失うような感覚が麻痺しそうな美しさ。
赤だけでなく黄の美しさも悶絶もの。
空間に映える素晴らしい黄の色。
赤、黄、緑、茶、青と見事な原色空間に酔いしれますよホントに。
ふと地を見ればそこは血の川かと思うような落ち葉で作る川が。
全方位360°が絶景。なんじゃこりゃ!
世界がぐるぐると回る回る。
どこを見ても絶景の世界が目まぐるしく回ります。









そして参道脇を締める地蔵菩薩の石仏。
神聖な空間というか何とも言えない異空間の気高さというか不可侵的な空気をひしひしと感じあらゆる感情が高揚(紅葉 笑)していきます。
その脇道の方にひっそりと佇む地蔵堂。
中には美玲な地蔵菩薩坐像が。
この方がまた密やかで静かで美しい。
見事な透かし彫りの光背と美しく流れる衣紋。
そしてなんとも言えず穏やかで優しい表情の尊容。
紅葉に浄化された心、高揚した心にジーンと染み込んでくる美しさでした。
もうこの時点で涙が出そうなほどの満足感と幸福感が物凄い。
更にふとした広場には地蔵菩薩の石仏群がこれ以上ないほどの神聖さをもって整列されています。
そこへ奇跡的とも言えるような日の光が落ちてきて。。。
幻想的な言葉をなくす空間がそこにはありました。
なんやここは!?
ホンマかこれ!?
目眩がするほどの素晴らしさ。
鳥肌が止まりません。。。
あぁ安もんのデジカメなのでこの素晴らしさを伝えきれないのが残念です。。









幻想的な参道を登りきると見えてくる二天門。
守護される持国天増長天は力強く生き生きとして腰の捻りもかっこよく素晴らしい造形。
山門ではなかなかカッコイイ仁王、二天にお目にかかることは珍しい気がしている僕ですがこの二天はカッコイイ!
いや~境内へ到着するまでの参道でお腹いっぱいかと思えるほどの素晴らしさ。
そしていよいよ本堂へ入り仏像拝観です。




本堂へ上がり内陣へ向かうとまずはお厨子に入った日本最古の大黒天が。
これがなんとも味があってかっこいい。
どっしりと威厳あふれる方で左手には竹刀のような物を握り威嚇する。
甲冑や衣紋表現を蜜に彫り込んではおらず形式的な感じですがそれがまた迫力を増す効果があるように思います。
彫りの荒さ簡素さががそのまま戦闘神だった頃のイメージを湧き起こすというかグッと来る。
そして須弥壇には鎌倉期の四天王像、毘沙門天、不動明王、そして平安期の阿弥陀如来坐像&鎌倉期の阿弥陀如来坐像。
須弥壇の前に行けるわけではないので横から斜めから見る形で細部までははっきりと確認出来ませんがなかなかに素晴らしい空間。
左に平安期の定朝様のゆったり穏やかな阿弥陀如来坐像、右に鎌倉期のスタイリッシュなお顔の阿弥陀如来坐像。
ともにゆったりと穏やかな方でした。鎌倉期の方はやや肩を張った感じで衣表現も密さが出てきているような写実表現の芽生えが出てきたのかなとか分からないなりにボソボソつぶやきながら見入ってしまう(笑)
須弥壇前を横切れないので裏を回って左右を行ったり来たり(--;
2体の阿弥陀如来を存分に見比べて楽しむ。
ん~~やっぱ阿弥陀如来好きだわ。
そして閉じられた秘仏本尊の厨子脇には毘沙門天と不動明王が。
むぅ~なかなか見づらい。。
鎌倉期の力強くカッコイイ風なのは分かるが少し遠いし暗いか(--;
購入した冊子の写真を見て細部を知る(--;
いやはや仕方なし。
同じく鎌倉期の四天王は持国天が飛び抜けてカッコイイ気がする。
力強いしバランスもいい。
顔筋の迫力もいい。
何故か増長天と広目天のバランスが悪い気が。。
上半身というか肩から腕にかけてが細い。
ん~~やっぱ持国天がどんどんカッコよく見えてくる(笑)
仏師がバラバラで製作時期も違うのかなと思ったら購入した冊子によると、持国天と多聞天が足柄に墨書があり1212年の造像であることが分かっているそう。
そして裏手の仏像である。
十一面観音菩薩立像。
平安後期の作で簡素化された浅い衣紋表現と素朴な表情がイイ。
初期の密で豪快な造形も大好きやけど後期も好きやなぁ。
仏像なんでも好きなんでしょ?と問われればハイそうですと答えますけども(^^;
またこちらの方は印相が珍しいかな?
垂下した右腕が結ぶ印相は手の甲を向けて人差し指と小指を伸ばす。
左手の水瓶か蓮の花を持っていたのか それとも印相なのか、指の美しさが際立ち妖しい色気があります。
左に腰をひねり右に重心をかけやや頭を下げ素朴で親しみのある尊容は地方古仏感があってもう大好き。
表も裏も仏像ワールド全開で素晴らしい。
また現在修復工事中の三重塔をチラ見出来たりとレアな空間を味わうことも出来ました。
紅葉に神秘の石仏地蔵群に素晴らしい仏像群。
もう大満足な金剛輪寺でした。
これは何度も訪れることいなること間違いなしです。









参道脇に並ぶ石仏地蔵には仁王門より始まりNo.が振られていて参道入口に1000体目の方がいらっしゃいます。
写真の方は1000体目の方です。
1体目を撮り忘れた。。。。次に訪れた時は忘れずに撮ろうっと。。(--;

お土産は御朱印と湖国 十一面観音霊場の御朱印帳、金剛輪寺小冊子、ご本尊 聖観音菩薩御守り、千体地蔵御守りでございましたぁ。



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「血染めの紅葉」称されるほどの真っ赤な紅葉が見られるとか。
この寺を開いた行基菩薩が本尊の観音様を一刀三礼の修法をもって掘り進められたところ木肌より一筋の生血が流れ落ちた為、観音様に魂が宿った証としてあら彫りのまま本尊としてまつられた。その血で染めたごとくが毎年真紅に染まるという伝説があるそうです。
また、ご本尊は「生身(なまみ)の観音」と呼ばれるようになったそうです。
ご本尊は秘仏であり拝観することは叶わないのでこの血染めの紅葉を是非楽しみたいと思います。
その紅葉の素晴らしさは息を飲む素晴らしさ。
血染めのという形容が見事なほどに真っ赤な楓の真紅は絶景です。
もぉまるで別世界というか極楽浄土というか音が消えてしまうような重力を失うような感覚が麻痺しそうな美しさ。
赤だけでなく黄の美しさも悶絶もの。
空間に映える素晴らしい黄の色。
赤、黄、緑、茶、青と見事な原色空間に酔いしれますよホントに。
ふと地を見ればそこは血の川かと思うような落ち葉で作る川が。
全方位360°が絶景。なんじゃこりゃ!
世界がぐるぐると回る回る。
どこを見ても絶景の世界が目まぐるしく回ります。









そして参道脇を締める地蔵菩薩の石仏。
神聖な空間というか何とも言えない異空間の気高さというか不可侵的な空気をひしひしと感じあらゆる感情が高揚(紅葉 笑)していきます。
その脇道の方にひっそりと佇む地蔵堂。
中には美玲な地蔵菩薩坐像が。
この方がまた密やかで静かで美しい。
見事な透かし彫りの光背と美しく流れる衣紋。
そしてなんとも言えず穏やかで優しい表情の尊容。
紅葉に浄化された心、高揚した心にジーンと染み込んでくる美しさでした。
もうこの時点で涙が出そうなほどの満足感と幸福感が物凄い。
更にふとした広場には地蔵菩薩の石仏群がこれ以上ないほどの神聖さをもって整列されています。
そこへ奇跡的とも言えるような日の光が落ちてきて。。。
幻想的な言葉をなくす空間がそこにはありました。
なんやここは!?
ホンマかこれ!?
目眩がするほどの素晴らしさ。
鳥肌が止まりません。。。
あぁ安もんのデジカメなのでこの素晴らしさを伝えきれないのが残念です。。









幻想的な参道を登りきると見えてくる二天門。
守護される持国天増長天は力強く生き生きとして腰の捻りもかっこよく素晴らしい造形。
山門ではなかなかカッコイイ仁王、二天にお目にかかることは珍しい気がしている僕ですがこの二天はカッコイイ!
いや~境内へ到着するまでの参道でお腹いっぱいかと思えるほどの素晴らしさ。
そしていよいよ本堂へ入り仏像拝観です。




本堂へ上がり内陣へ向かうとまずはお厨子に入った日本最古の大黒天が。
これがなんとも味があってかっこいい。
どっしりと威厳あふれる方で左手には竹刀のような物を握り威嚇する。
甲冑や衣紋表現を蜜に彫り込んではおらず形式的な感じですがそれがまた迫力を増す効果があるように思います。
彫りの荒さ簡素さががそのまま戦闘神だった頃のイメージを湧き起こすというかグッと来る。
そして須弥壇には鎌倉期の四天王像、毘沙門天、不動明王、そして平安期の阿弥陀如来坐像&鎌倉期の阿弥陀如来坐像。
須弥壇の前に行けるわけではないので横から斜めから見る形で細部までははっきりと確認出来ませんがなかなかに素晴らしい空間。
左に平安期の定朝様のゆったり穏やかな阿弥陀如来坐像、右に鎌倉期のスタイリッシュなお顔の阿弥陀如来坐像。
ともにゆったりと穏やかな方でした。鎌倉期の方はやや肩を張った感じで衣表現も密さが出てきているような写実表現の芽生えが出てきたのかなとか分からないなりにボソボソつぶやきながら見入ってしまう(笑)
須弥壇前を横切れないので裏を回って左右を行ったり来たり(--;
2体の阿弥陀如来を存分に見比べて楽しむ。
ん~~やっぱ阿弥陀如来好きだわ。
そして閉じられた秘仏本尊の厨子脇には毘沙門天と不動明王が。
むぅ~なかなか見づらい。。
鎌倉期の力強くカッコイイ風なのは分かるが少し遠いし暗いか(--;
購入した冊子の写真を見て細部を知る(--;
いやはや仕方なし。
同じく鎌倉期の四天王は持国天が飛び抜けてカッコイイ気がする。
力強いしバランスもいい。
顔筋の迫力もいい。
何故か増長天と広目天のバランスが悪い気が。。
上半身というか肩から腕にかけてが細い。
ん~~やっぱ持国天がどんどんカッコよく見えてくる(笑)
仏師がバラバラで製作時期も違うのかなと思ったら購入した冊子によると、持国天と多聞天が足柄に墨書があり1212年の造像であることが分かっているそう。
そして裏手の仏像である。
十一面観音菩薩立像。
平安後期の作で簡素化された浅い衣紋表現と素朴な表情がイイ。
初期の密で豪快な造形も大好きやけど後期も好きやなぁ。
仏像なんでも好きなんでしょ?と問われればハイそうですと答えますけども(^^;
またこちらの方は印相が珍しいかな?
垂下した右腕が結ぶ印相は手の甲を向けて人差し指と小指を伸ばす。
左手の水瓶か蓮の花を持っていたのか それとも印相なのか、指の美しさが際立ち妖しい色気があります。
左に腰をひねり右に重心をかけやや頭を下げ素朴で親しみのある尊容は地方古仏感があってもう大好き。
表も裏も仏像ワールド全開で素晴らしい。
また現在修復工事中の三重塔をチラ見出来たりとレアな空間を味わうことも出来ました。
紅葉に神秘の石仏地蔵群に素晴らしい仏像群。
もう大満足な金剛輪寺でした。
これは何度も訪れることいなること間違いなしです。









参道脇に並ぶ石仏地蔵には仁王門より始まりNo.が振られていて参道入口に1000体目の方がいらっしゃいます。
写真の方は1000体目の方です。
1体目を撮り忘れた。。。。次に訪れた時は忘れずに撮ろうっと。。(--;

お土産は御朱印と湖国 十一面観音霊場の御朱印帳、金剛輪寺小冊子、ご本尊 聖観音菩薩御守り、千体地蔵御守りでございましたぁ。





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- q(^-^q)いんどら! - 2012年12月08日 13:42:01
鉈彫りの未完成の不思議な造型です
最近はあまり開帳されませんね