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福井県 / 若狭秘仏巡り!①

9月17日。

この日は15日より始まった「みほとけの里 若狭おばまの秘仏巡り」へと行ってきました。
滋賀県湖北地方と並び 地方古仏の宝庫である若狭の地は仏像好きにとって外すことの出来ない地である。
その若狭において秘仏巡りなる企画が持ち上がりました。
平成26年度の舞鶴若狭自動車道全線開通に向けて、通常は公開されてはいない仏像など若狭の文化財を公開し地域の活性化をという試みらしいです。

土日祝日のみの公開でバスツアーまで出る力の入れよう。
しかし個人的に土日祝日は休めない仕事なのを無理して休みを取ったので1寺でも多く周りたいとの欲望からマイカーで回ることとした。
飯盛寺→高成寺→正法寺→栖雲寺→加茂神社為星寺→竜前区薬師堂→瑞傳寺→羽賀寺→歴史資料館→国分寺と全10ヶ所!
じっくり拝観しながらでも余裕を持って回れたのは やはり地域での公開とあり各寺社が近いこともあってのことでした。

最初に訪れた飯盛寺は秘仏本尊 薬師如来坐像、脇侍 千手観音立像がいらっしゃいます。
本尊の薬師如来は本堂の寿司に安置されており、10世紀~12世紀頃に中国より請来された像高40cmほどの寄木造りの白塗りに彩色された異色なお薬師様でした。

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脇侍の千手観音立像は平安期後期の作風で浅い衣紋表現にふっくらしたお顔をされています。
しっかりと前を見据える眼差しはやや厳しく、彩色が剥落し現れている木目といい雰囲気だと思います。
頭体幹部は木芯を含む桧の縦一材から彫り出し、内刳りを全く施さない一木造りで脇手は別材より彫り出し両肩にカスガイで止めているそう。


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ついで向かうは車で10~15分ほどの高成寺へ。
こちらにいらっしゃるのは千手観音立像。

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像高181cmで桧材より全身を彫り出し内ぐりを施さない一木造り。
肉付き豊かな体躯をし足元には大小の波を刻んだ翻波式衣紋や禍紋が見て取れる平安初期の仏像です。
お顔は伏し目がちで下唇を噛んだような、厳しく見えそうだけど僕にはどこか儚さがあるように見えました。
次お会いした時、僕にはどう映るのだろうか?と今日 心に映った千手観音菩薩と明日に映る千手観音菩薩を想像しながら拝観させてもらいました。
御前立ちには白塗りの十一面観音立像。
ん~~御前立ちのせいで千手観音がよく見えない。。とは言えないですよね。。

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Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる四十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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