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奈良県 / 福智院

最後に訪れたのは福智院。
当初の予定にはありませんでしたが時間もありどこか巡ろうかと思った時に真っ先に頭に浮かんだのが福智院でした。
こちらには丈六を超える”地蔵大仏”と呼ばれる地蔵菩薩坐像がいらっしゃいます。

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像高は坐像で2.73cm。5mを越す光背には無数の地蔵菩薩の化仏をつけた千仏光背。
台座からの総高は6mを優に超える大きさで息を呑む大きさ。

zizou06.gif HPより


通常 大仏とは如来に用いられるのですがこちらは地蔵菩薩でありながら大仏と呼ばれる方です。
その理由に、如来のみが座すとされる宜字座(せんじざ)に座されている事。
光背に化仏を有するのは主に如来である事。
菩薩像でありながら袈裟を身に纏っている事。

などの如来像の特徴を持った地蔵菩薩であり丈六を超える大きさであることから地蔵大仏と称されるようになったようです。

光背の化仏は頂部に不空成就如来をはじめ、560体の地蔵菩薩があり中心の円光背部には六地蔵の化仏に閻魔王など。
頂部の不空成就如来=釈迦、本体地蔵菩薩、そして光背の560体化仏と六地蔵と本体を合わせて567の地蔵菩薩が56億7千万年後という弥勒信仰と繋がり釈迦・地蔵・弥勒の過去・現在・未来を表すことになるそうです!す、凄い!

05.gif HPより


慈悲深く迫力のある造形で堂々と座すその姿からはオーラというか尊厳が滲み出るように漂っています。
めちゃくちゃカッコイイです。
菩薩でありながら如来の境地という異質を飲み込み泊がついた凄みを身に纏った地蔵菩薩様です。
右足を外し趺坐する御姿のリアル感というか動きというか本当に迫力が凄いですよ!

zizou07.gif HPより


また堂内右隅には阿弥陀如来2体を脇侍に本尊秘仏の十一面観音菩薩立像がいらっしゃる客仏の間があります。
前回訪れた時はまだお厨子等はなく十一面観音は白布で巻かれた状態であったと記憶しています。
今回は十一面観音はお厨子に収まり、阿弥陀如来2体は脇に安置された状態でした。
秘仏十一面観音は年に2度の公開があるそうです。



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今日も素晴らしく一日なり




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Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる四十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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