大阪府・大林寺「静かに立つ平安古仏 大林寺の十一面観音像の巻」

2015年、2月に訪れた大阪府松原市の大林寺。
こちらで松原市の文化財に指定され、河内西国巡礼第五番の札所本尊となっている平安時代後期 十一面観音菩薩立像を拝観してまいりました。


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大林寺 山門

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大林寺 縁起


もとは堺市美原区の大饗(おおわい)に所在した大林寺ですが、明治初頭に廃寺。
現在地となる松原市北新町には念仏寺がありましたが、こちらも廃寺となっていました。
檀家さんの要望により明治11年、大林寺をこの地に移したそうです。
そしてこの時、同じく廃寺となっていた近隣の永興寺(布忍寺)から移され今現在も守り伝えられているのが今回拝観させて頂いた十一面観音菩薩立像です。


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平成12年(2000年)に建て直された本堂


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本堂内陣



平成12年(2000年)に建て直された本堂には江戸時代後期の作となるご本尊 阿弥陀如来三尊像、向かって右手に江戸時代中期作の不動明王坐像、 そして向かって左に市指定文化財の平安時代後期作 十一面観音菩薩立像がお厨子に安置されており、外陣より拝観させて頂きます。


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十一面観音菩薩立像 市指定文化財 ヒノキ材 一木造り 像高171.5cm 平安時代後期


スラリと美しい姿勢、やや右足を前に踏み出す形ではありますが直立といえる静かなたたずまいです。
足元には渦紋があったり翻波式衣紋がうっすらと見え平安初期の特徴が見えたりしますが、全体的に衣紋の彫りは浅く抑揚が抑えられ平安中後期の像容。
おそらく両の腕や両足先は後補であると思われ、虫食いの状態も目立つことから市指定止まりなのかもしれませんが、非常に美しく優しさを感じさせて下さる観音様でした。



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全体的に虫食いの跡が目立つが凛とした静かなお顔立ち


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股の間には渦紋、足元には翻波式衣紋が見て取れる



ご本尊は安阿弥様の阿弥陀如来立像で江戸時代後期。
内陣へは踏み入ることが出来ませんのでやや遠目からの拝観の為、脇侍は見づらく江戸時代の仏像がいらっしゃるなぁという感想。
右手には江戸時代中期の不動明王坐像がいらっしゃいますが、非常にアニメチックでユーモラスなお顔をされています。
くりくりの眼に強く噛み締める口元がなんとも可愛らしく、幼さの残るようなお不動様にも注目したいです。


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三尊ともに前傾の姿勢を取られている

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デフォルメちっくなお顔をされたお不動さん



大阪を巡るなら是非ともオススメしたい十一面観音菩薩像。
美しく優美な観音さまを堪能してください。




布忍山 大林寺(だいりんじ) 
大阪府松原市北新町1-10-5
TEL : 0723-31-0718
宗派 : 融通念佛宗
御本尊 : 阿弥陀如来
札所本尊 : 十一面観音菩薩
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 無し






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仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
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僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



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