奈良県・宗祐寺「藤原時代 どっしり安定感の多聞天立像の巻き」

西峠会館から車で5分、国道165線沿いに建つ宗祐寺へと向かいます。

聖徳太子開基とも伝わる宗祐寺は、融通念仏の祖 良忍が当地に来たおりに融通念仏の勧進をしたと伝わります。
寺運が大いに衰退した1559年に織田信長の家臣、服部宗祐が入寺し私財をもって堂宇を再建し中興の上人とされました。
彼の名を持って寺名を宗祐寺に改められ現在に至ります。


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宗祐寺には重要文化財に指定された多聞天立像が本堂に安置されており、早速堂内へと通していただきお姿を拝観させて頂きました。
中央お厨子の脇段にお祀りされていた多聞天像は平安時代の作で腰を入れて立つお姿は非常に力強い造形。
しかし、上半身はほとんど幕の中でよく見えず。
お写真でお顔や全体のお姿を見させていただくと、腰周りの太い安定感や腕を捻って三叉槍を持つ右手もカッコイイ。
首元からマントのように造形されてる衣も気になるなぁどんな風に流れていってるんだろう。
膝周りの造形なんかも細かくて、全体的には凝った彫り込みではないけど細部にこだわりの造形があるように思えます。
幕の中ではなく、いつか全体像を眺めて見たいと強く思います!


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また、文化財には指定されてはいませんが他にも宗祐寺で最も古いとされる地蔵菩薩立像や薬師如来坐像もいらっしゃいます。
地蔵菩薩立像も同じく幕の内にいらっしゃるので頭部は隠れ気味ですが多聞天像よりはよく見える。
しかしいかんせん黒の闇が強くて細かなところは判別できず。結構すごい地蔵菩薩様の様な気がする。
薬師如来坐像は坐像であるので幕に隠れずしっかりとお姿を確認することが出来ました。
厳しめの表情に力強い胸板と非常に男性的なお薬師様でした。


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本堂天井には釈迦族の末裔という仏画師によって描かれた仏画が嵌め込まれております。
当初出来上がった画はインド的な仏様だったそうですが、日本の仏様を細かに伝え何度も書き直し出来上がった画だそうです。
日本の仏様とインドの仏様が混ざり合ったような美しさと妖しさに満ちた素晴らしい仏画です。
多聞天像を拝観に上がった際には是非とも天井画を見て下さいね。



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鎌倉時代作の「絹本著色仏涅槃図三幅」は釈迦入滅の2月15日に公開。





良栄山 宗祐寺(そうゆうじ)
奈良県宇陀市榛原萩原2596
TEL : 0745-82-0029
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り







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仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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