奈良県・西峠区薬師堂(西峠会館)「平安定朝様の薬師如来坐像と柔和な温かさの釈迦如来坐像の巻き」

時間は押し押しながら次の目的地は西峠区にある薬師堂。
宇陀市の文化財課HPに記載された住所を頼りに向かいましたがそれらしい場所が見当たらず。。
記載されていた住所では着かないので気を付けて下さいね(^^;


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さて、何とか到着した薬師堂はお堂というよりは田舎の自治会館で西峠会館と呼ばれております。
訪れる際はグーグルマップで「宇陀、西峠会館」と検索すれば迷わずに行けると思います。
堂内には県指定文化財の薬師如来坐像をはじめ、阿弥陀如来立像に阿弥陀如来坐像になるのかな?それとも説法印をされた釈迦如来座像か、がいらっしゃいます。


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この土地でずっと守られてきたといわれる薬師如来坐像は、平安後期 定朝様の優美なお薬師様でありながら表情には見据えるような強さを持ち、定朝様でありつつ わずかながら平安初期像の様な厳しさも持ち合わせているように思いました。
「定朝様」「寄木造り」が流行した平安後期にありながらヒノキの一木造り(内刳施す)で造像されており、中央仏師の作であるのか土着の仏師の作であるのか興味深いところです。時代の混在したような造形は土着仏師の作なのかなぁ。
光背は後補ではありますが板光背であるという事も注目したい。
宇陀の平安仏で板光背といえば室生寺の諸像を思い浮かべますが、室生寺の諸像に影響を受けたのか、宇陀という土地に板光背の流れがあったのか。
僕の様な仏像初心者にも非常に興味深い薬師如来像です。


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また、非常に興味を引かれたのは薬師如来坐像の右隣り(向かって左)に安置されていた釈迦如来坐像。
来迎印の阿弥陀如来であるのか釈迦如来であるのか判断が出来ませんでしたがこの方が非常に味のあるお顔をされており、穏やかで優しいその表情にホッコリと癒されてしまいます。
大きな鼻に厚い唇、ほとんど閉じているような双眸は地方仏的な温かさを感じずにはいられませんでした。
いつ頃に造像されたのかは専門家の方が見られたら螺髪の大きさや衣文の表現などからおおよその時代見当がつくのかもしれませんが僕には判断が付きませんでした。
世話方さんもお像に関する詳しい事は分からないとの事で詳細は知れずでしたが、包み込むような温かさを感じこの方の前に座してなかなか動けずにいるのでした。


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阿弥陀如来立像は頭髪が横へと広がりだす」室町期頃かと思われる像で、安阿弥様が美しい方。
腹回りの衣紋表現や指先の優雅さは秀逸ですね。

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西峠薬師堂(西峠会館)
奈良県宇陀市榛原萩原
TEL : 0745-82-3976
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 開館前に1台可









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仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



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