奈良県・西光院(奈良まち)「裸形大師と地蔵菩薩半跏像の巻き」

7月23日。
この日はぶらり奈良まちへ。
向かったのは西光院。


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こちらのご本尊は奈良三裸像と言われる裸形の弘法大師像。
奈良市指定文化財で「廿日(はつか)大師」「裸形大師」と呼ばれ、玉眼を用いた鎌倉時代の像。
ゆったりと着せた衣のせいか穏やかな優しい雰囲気。
10年に一度のお衣替えがあるそうで、来年(2015年)がその年に当たるそうです。
是非とも再訪したいと思います。



非常に珍しい弘法大師像を拝観させて頂きましたが、今回西光院さんを訪れたのはご本尊の脇に安置されている地蔵菩薩がお目当て。
室町時代の地蔵菩薩像で像高は82.1cm、ヒノキ材の寄木造りで半跏の姿勢を取ります。
こちらの方も奈良市指定の文化財です。
像内に墨書が残されており、1548年 実清(じっけい)の作と記され また、奈良宿院仏師 源次 源三郎 源四郎の名も結縁されていることから宿院仏師も造像に大きく関わったと考えられているようです。


実清は宿院仏師誕生に携わる指導者であり作風は吊り目の宿院仏師の作風をより吊り目にしたような感じ。
鋭さのある尊容を彫った実清から、少しだけ穏やかに人間味が加味されたのが宿院仏師のように思います。
堂内のやや暗がりで拝するお顔は非常に厳しい睨むような尊様でした。
宿院仏師の参加があれど実清の作風が強いのかもしれません。
力強い衣の流れを間近で拝観させて頂きました。


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日本の美術12 宿院仏師より



さらに、地蔵菩薩半跏像の横手には厨子の中に地蔵菩薩立像が。
お厨子内にいらっしゃるのでこちらの方は暗く細部は見にくい。
しかしこちらの地蔵菩薩像も宿院仏師の作。
源次の作で像高は59.3cm、ヒノキ材の寄木造り。
大きな鼻に切れ長の吊り目。
半跏蔵と比べると穏やかな表情をされた方でした。


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他にも堂内には立ち姿の非常にカッコイイ玉眼を嵌め込んだ不動明王立像や、眉の繋がった味わいあるお顔をされた阿弥陀如来立像も。
間近でじっくりと拝観させて頂き厳しい厳しい表情の地蔵菩薩像を堪能させて頂きました。




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紫雲山 西光院(さいこういん)
奈良県奈良市高御門町21
TEL : 0742-26-2234
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り







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この記事へのコメント

- 大ドラ - 2014年12月08日 19:53:17

半跏像と坐像の両地蔵菩薩像ですが、顔や体、衣文の曲線などの単純化によるデフォルメだけでなく鋭い眼光でも、独特の雰囲気がある仏像だと思えますね。
デフォルメされながらも力強い雰囲気があり、本当にユニークさが感じられます。

岐阜の地元で木造地蔵菩薩半跏像は、大垣の明星輪寺におられ平安期の仏像ですが、今年10月初めに事前連絡の上で拝観する機会がありました。素朴ながら威厳や品の良さを感じさせる仏像で大いに好感が持てました。

奈良市内へ行ってならまち辺りを散策したことは何回でもあるのですが、元興寺を拝観したことがなく、ならまち辺りへ行って元興寺を拝観する際は、できれば西光院も予約して拝観したいですね。

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仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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