山形県・平塩寺「威厳と慈愛 阿弥陀三尊像の巻き」

平塩熊野神社からお隣りの平塩寺へ。

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護摩堂、内御堂、如法堂の三社からなる平塩熊野神社の如法堂を、江戸時代に平塩寺と改め現在の平塩寺の源流となりました。
この頃の平塩寺は今日の平塩寺とは異なり、鎮護国家・天下泰平の祈願所として機能していました。
しかし明治期の神仏分離令により神道へと帰ることとなりますが、村民の要望により人々の葬祭を担う新しい平塩寺が誕生し、神仏習合の熊野神社は神道と仏教とに分かれ、仏教を引き継いだ平塩寺は現在に至ります。

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本堂に施される彫刻が非常に美しい。
木鼻の獅子は勇猛でありながら目の上に掛かる巻き毛の前髪が愛らしくカワイイ。
向拝の彫刻も緻密で精巧でなかなか見れない素晴らしさでした。

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本尊は阿弥陀三尊像。
南北朝時代の院派の作と伝わるそうです。
正面より拝すとスーッと伸びる目尻が美しく威厳ある風貌に見えてきますが、横手より望むお顔は目尻がやや下がり優しさと慈愛にあふれるようです。
正面から威厳、横手から慈愛といった風に感じ方が変わってきました。
これは脇侍の観音勢至両菩薩像にも共通しており横手からのお顔好きだわ~。
南北朝時代の院派仏との事でしたが、南北朝の院派仏のお顔は能面のような面長な印象がありましたが、こちらの三尊は丸顔で暖か味のある、やや印象の違うお方でした。
中尊は胸にある傷がやや痛々しく可哀想ですが、尊容や体躯は堂々としたもので見事。

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脇侍の観音菩薩・勢至菩薩像は蓮台を掲げず、合掌手をしない、中尊側の手を掲げ外側の手を下げる造形。
観音勢至というよりは日光月光のようでした。
これら脇侍も非常に美しいのですが、特に勢至菩薩像の美しさは僕好みで、目線の遠さや通った鼻筋結んだ口の形など本当に静かで美しいです。

脇侍 観音菩薩立像
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脇侍 勢至菩薩立像
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また須弥壇には不動三尊像や江戸期の普賢菩薩・文殊菩薩像が。
中尊の釈迦如来像は廃仏毀釈により失われたそうです。
脇仏には破損仏の地蔵菩薩像が。
この方は平安期までさかのぼるそうですよ。


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熊建山 平塩寺
山形県寒河江市大字平塩1-1
TEL : 0237-86-6228
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納









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仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



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