茨城県・来迎院「地方仏!不思議な魅力の阿弥陀如来坐像の巻き」
弥勒教会を後にして次に向かったのは常陸太田市。
ここからは教育委員会の方にご案内いただき、また世話方さんにもご協力を頂きながら3ヶ寺を巡りました。
まずはご案内いただいたのは来迎院。
正式には光明山 安養寺来迎院という天台宗の寺院で、元は大洗神社の別当寺院であった大洗山普賢院が明治期の神仏分離令により、廃寺となっていた真言宗寺院 富貴山阿弥陀院安楽寺の跡地へと移され現在の名称へと改めらた寺院です。
現在は無住のなっており太田市大里の町内会の方々によって守られています。
通常であれば年に一度、10月の第3土・日に行われる「常陸太田市指定文化財 集中曝涼の日」の文化財の一斉虫干しの時のみだそうですが、今回はご縁を頂きご本尊の阿弥陀如来坐像を拝観させていただきました。

現地へ到着したころはシトシトと雨が降る生憎の状況でしたが、迎え入れてくれる楼門の素晴らしさと、守護する仁王像のとんでもない愛嬌にほっこりとします。
確かな技量を持った仏師の作とは考えにくいような、ある種 土着のなにかモデルがあったのでは?と思わせるような独特な風貌をされています。
こう言っては何ですが、田舎の腕白小僧が大きくなったという様。
丸々と膨らんだほっぺにグリグリとねじった太い眉毛、完全に埋もれた首に怒り肩の非常に風味豊かな像容です。


楼門をくぐり見えてくる阿弥陀堂はこれまた非常に趣があり、楼門と並んで県指定の文化財となっています。
堂内へ上がらせて頂き、拝観させていただいた ご本尊の阿弥陀如来坐像は鎌倉時代の作とされ寄木造りの彫眼。
阿弥陀堂外にある案内板にある写真では、やや幼児的な幼さを感じる可愛らしい雰囲気を感じましたが、実際に目にする阿弥陀如来坐像は可愛らしさと、堂々とした体躯の力強さと威厳を感じる方でした。


都仏とは全く違った地方仏の魅力があふれ、平安仏的な力強さも感じる素晴らしい阿弥陀様です。
頭部が非常に大きく、仰ぎ見る様に造られた造形がますます地方仏的な魅力を増幅させ、逆に見据える目と通った鼻筋、結んだ口元が精悍さを感じさせます。
なんだか色々なところにアンバランスさというか不思議な魅力を感じさせてくださる阿弥陀様でした。
これぞ地方仏であり、こういった仏像に出会えるのが地方へ巡りたくなる魅力なんだなと大いに納得し当ツアーの醍醐味を感じるのでありました。



光明山 安養寺来迎院(あんようじ らいごういん)
茨城県常陸太田市大里町3708
TEL : 0294-72-3111(常陸太田市教育委員会)
拝観 : 通常10月の第3土・日に行われる「常陸太田市指定文化財 集中曝涼の日」
拝観料 : 志納

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ここからは教育委員会の方にご案内いただき、また世話方さんにもご協力を頂きながら3ヶ寺を巡りました。
まずはご案内いただいたのは来迎院。
正式には光明山 安養寺来迎院という天台宗の寺院で、元は大洗神社の別当寺院であった大洗山普賢院が明治期の神仏分離令により、廃寺となっていた真言宗寺院 富貴山阿弥陀院安楽寺の跡地へと移され現在の名称へと改めらた寺院です。
現在は無住のなっており太田市大里の町内会の方々によって守られています。
通常であれば年に一度、10月の第3土・日に行われる「常陸太田市指定文化財 集中曝涼の日」の文化財の一斉虫干しの時のみだそうですが、今回はご縁を頂きご本尊の阿弥陀如来坐像を拝観させていただきました。

現地へ到着したころはシトシトと雨が降る生憎の状況でしたが、迎え入れてくれる楼門の素晴らしさと、守護する仁王像のとんでもない愛嬌にほっこりとします。
確かな技量を持った仏師の作とは考えにくいような、ある種 土着のなにかモデルがあったのでは?と思わせるような独特な風貌をされています。
こう言っては何ですが、田舎の腕白小僧が大きくなったという様。
丸々と膨らんだほっぺにグリグリとねじった太い眉毛、完全に埋もれた首に怒り肩の非常に風味豊かな像容です。


楼門をくぐり見えてくる阿弥陀堂はこれまた非常に趣があり、楼門と並んで県指定の文化財となっています。
堂内へ上がらせて頂き、拝観させていただいた ご本尊の阿弥陀如来坐像は鎌倉時代の作とされ寄木造りの彫眼。
阿弥陀堂外にある案内板にある写真では、やや幼児的な幼さを感じる可愛らしい雰囲気を感じましたが、実際に目にする阿弥陀如来坐像は可愛らしさと、堂々とした体躯の力強さと威厳を感じる方でした。


都仏とは全く違った地方仏の魅力があふれ、平安仏的な力強さも感じる素晴らしい阿弥陀様です。
頭部が非常に大きく、仰ぎ見る様に造られた造形がますます地方仏的な魅力を増幅させ、逆に見据える目と通った鼻筋、結んだ口元が精悍さを感じさせます。
なんだか色々なところにアンバランスさというか不思議な魅力を感じさせてくださる阿弥陀様でした。
これぞ地方仏であり、こういった仏像に出会えるのが地方へ巡りたくなる魅力なんだなと大いに納得し当ツアーの醍醐味を感じるのでありました。



光明山 安養寺来迎院(あんようじ らいごういん)
茨城県常陸太田市大里町3708
TEL : 0294-72-3111(常陸太田市教育委員会)
拝観 : 通常10月の第3土・日に行われる「常陸太田市指定文化財 集中曝涼の日」
拝観料 : 志納

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