茨城県・弥勒教会「力強く生命力あふれる伝運慶の弥勒仏の巻き」

茨城ツアー3寺目にお参りしたのは笠間市石寺の丘稜地にある弥勒教会。
鎌倉時代、笠間の一帯を治めていた笠間時頼は京都蓮華王院(三十三間堂)に千手観音(120号像・169号像)を寄進したことでも知られ、笠間の地にも六体の仏像を安置したと伝えられています。
そのうち現存するのが楞厳寺千手観音立像、岩谷寺薬師如来立像とこちらの石寺弥勒堂弥勒菩薩立像です。

この弥勒如来の製作に当たったのは江戸時代の文書によれば『運慶作の弥勒菩薩』と記されてあったそうで、伝運慶作として伝わっています。
昭和2年の解体修理の際に像内と足柄に墨書銘が見つかり、笠間時頼同身の『弥勒如来』である事が判明。
作者に関する墨書は見つかってはいないそうですが、その像容は伝運慶の伝えを「かもしれない」と思わせる素晴らしいものでした。


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通常は4月8日のみのご開帳となっておりますが、今ツアーでは特別に拝観の許可を頂き、丘陵の中にひっそりと佇む収蔵庫の扉をを世話方さんに開けて頂き、伝運慶作と伝わる弥勒仏を拝観をさせて頂きました。

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  国指定重要文化財 ヒノキ材の寄木造り 像高は180cmくらいか

収蔵庫の開けられた扉から、180cm超えると思われる堂々とされた弥勒仏のオーラが溢れ出してきます。
非常に力強い作風で、しっかりと見つめる瞳の力強さや、大きな肩幅、美しく量感溢れる衣文表現は運慶を感じさせる像様でした。

発見された墨書の年代からは運慶以降の時代だそうですが、運慶に非常に近しい仏師、運慶工房の仏師の作であったろうと思わせてくれます。
肩周りの肉付き、手先の肉厚さと、どっしりとした量感を感じさせる造形で、その力強い体躯に負けない張りのある精悍な顔つきは非常に魅力的で生々しく生命力を感じる生き生きとした弥勒如来でした。

衣に表現された衣文模様も太く力強い感じで、所々で松の枝のように枝分かれし、快慶の流れる様に連なり表現される衣文とはまた違った魅力を溢れさす素晴らしい表現でした。

もっともっと長く見ていたい弥勒様でしたが、次の予定があるので後ろ髪を引かれながらその場を後にしました。

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弥勒教会
茨城県笠間市石寺482
拝観 : 毎年4月8日
拝観料 : 志納








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ケノーベル エージェント - 2014年09月06日 08:47

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仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



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