奈良県・竹田神社 大日堂「生命力みなぎる若々しき大日如来坐像の巻き」
田原本町の千万院から24号線へ戻り南下。
十市橋北詰の信号を左折(東へ)し、橿原の大日如来で有名な正覚寺さんを超えておよそ1kmほど進み南へ下ると見えてくるのは竹田神社。
駐車場はありませんが、境内鳥居前に1台ほどは止めることが出来るスペースがある。
当日僕はこちらに止めさせて頂き拝観をさせて頂きました。


この鳥居の前に車を駐車させて頂きました
竹田神社境内には大日堂があり、この大日堂には宿院仏師源次とその子息 源四郎、源五郎の銘がある大日如来像が安置されています。
拝観の予約を入れようといろいろ調べてみたのですが連絡先が分からずで、とりあえず橿原市役所へ連絡を入れ拝観の確認をしてみましたが役場では管理されていないし一般公開はされていなとの事でした。
ひょっとしたら掛ける課を間違えたかな?観光課では上記対応でしたが、生涯学習部文化財課なら違ったのかな?分からないけど。


元神宮寺である大日堂
拝観の予約を入れる先も分からぬままとりあえずは現地へ到着し、拝観する方法がないものかと竹田神社付近のお家を迷惑かなと思いながらもピンポン。
竹田神社境内の大日如来を拝観したい思いを伝え、その結果、管理されている区長さんを教えて頂く事が出来ました。
さっそく区長さんのお宅へ挨拶に伺い、宿院仏師の仏像を追いかけている想いを伝え拝観させて頂けることとなりました。
区長さんは役所から聞いてきたんですか?と言われていたので、やはり僕が問い合わせたのとは違う課なら区長さんを案内いただけたのかも?
いらない前置きはこれくらいにして、竹田神社の境内にある元は神宮寺であったいう大日堂を案内していただきました。
この大日堂のご本尊は室町期の町仏師、俗人仏師といわれる仏師集団・宿院仏師の源次作と確認されている大日如来像がいらっしゃいます。
宿院仏師の造仏は必ずと言っていいほど像内に墨書銘が残されており、そこには源次の銘とその子息の源四郎、源五郎の名が記されているそうです。
また、造像の年代も事細かく記されており、体部から始まり髻、後頭部、前頭部の順で彫りあげられ顔の正面が最後に仕上げられた事が分かっています。
体幹部の抑揚や衣文表現には簡略化された感も感じられ、源次の子息である源四郎、源五郎の手によるものかとも思いますが、宿院仏師の造仏から共通して感じる若々しさやハツラツとした生命感は如何なく発揮され凛々しき表情を見せてくれます。
肩口から印を結ぶ腕の流れに、張りというか瑞々しさが溢れんばかりで大日如来像から発散されるパワーは圧巻だと思います。
像高97.8cmの中に詰め込まれた若々しさは非常に魅力的でカッコイイ。







現在は平成13年の11月24日に落慶法要がいとなわれた大日堂に安置されている大日如来坐像ですが、過去に盗難にあっているそうで。
昭和の54年9月2日に盗難にあい所在が分からなくなります。
しかし、海を渡る直前の横浜港で見つかりこの地に戻ってこられたそうです。
この瑞々しい生命力にあふれた大日如来像がこの地に戻り、今、目の前にお姿を拝むことが出来るご縁を感謝し大日堂を後にしました。
おっと、堂内には大日如来像の向かって右側に地蔵菩薩像と弘法大師像が安置されています。
この地蔵菩薩像がニヒルでいい。
地蔵菩薩なのにふてぶてしさがあって非常にやんちゃな雰囲気を感じます。
片膝を立て、反対の足は踏み下げる遊戯坐のような崩した姿勢で思惟しながらも瞳の圧力や頬の量感の力強さ。
江戸期頃の作かと思いますが中々見応えがあります。




竹田神社 大日堂
奈良県橿原市東竹田町495
TEL : 0744-21-1115(橿原市役所観光課)拝観不可の案内があるかも
0744-26-1114(橿原市役所生涯学習部文化財課)
竹田神社から北へ川を渡ったところに区長さんの家が。。(H26.06.11現在)
拝観 : 要予約、4/15大日講、9/23秋分の日は大日堂が開扉されるそうです。
拝観料 : 志納
駐車場 : 無し(神社境内前に駐車出来る事も。。。)

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十市橋北詰の信号を左折(東へ)し、橿原の大日如来で有名な正覚寺さんを超えておよそ1kmほど進み南へ下ると見えてくるのは竹田神社。
駐車場はありませんが、境内鳥居前に1台ほどは止めることが出来るスペースがある。
当日僕はこちらに止めさせて頂き拝観をさせて頂きました。


この鳥居の前に車を駐車させて頂きました
竹田神社境内には大日堂があり、この大日堂には宿院仏師源次とその子息 源四郎、源五郎の銘がある大日如来像が安置されています。
拝観の予約を入れようといろいろ調べてみたのですが連絡先が分からずで、とりあえず橿原市役所へ連絡を入れ拝観の確認をしてみましたが役場では管理されていないし一般公開はされていなとの事でした。
ひょっとしたら掛ける課を間違えたかな?観光課では上記対応でしたが、生涯学習部文化財課なら違ったのかな?分からないけど。


元神宮寺である大日堂
拝観の予約を入れる先も分からぬままとりあえずは現地へ到着し、拝観する方法がないものかと竹田神社付近のお家を迷惑かなと思いながらもピンポン。
竹田神社境内の大日如来を拝観したい思いを伝え、その結果、管理されている区長さんを教えて頂く事が出来ました。
さっそく区長さんのお宅へ挨拶に伺い、宿院仏師の仏像を追いかけている想いを伝え拝観させて頂けることとなりました。
区長さんは役所から聞いてきたんですか?と言われていたので、やはり僕が問い合わせたのとは違う課なら区長さんを案内いただけたのかも?
いらない前置きはこれくらいにして、竹田神社の境内にある元は神宮寺であったいう大日堂を案内していただきました。
この大日堂のご本尊は室町期の町仏師、俗人仏師といわれる仏師集団・宿院仏師の源次作と確認されている大日如来像がいらっしゃいます。
宿院仏師の造仏は必ずと言っていいほど像内に墨書銘が残されており、そこには源次の銘とその子息の源四郎、源五郎の名が記されているそうです。
また、造像の年代も事細かく記されており、体部から始まり髻、後頭部、前頭部の順で彫りあげられ顔の正面が最後に仕上げられた事が分かっています。
体幹部の抑揚や衣文表現には簡略化された感も感じられ、源次の子息である源四郎、源五郎の手によるものかとも思いますが、宿院仏師の造仏から共通して感じる若々しさやハツラツとした生命感は如何なく発揮され凛々しき表情を見せてくれます。
肩口から印を結ぶ腕の流れに、張りというか瑞々しさが溢れんばかりで大日如来像から発散されるパワーは圧巻だと思います。
像高97.8cmの中に詰め込まれた若々しさは非常に魅力的でカッコイイ。







現在は平成13年の11月24日に落慶法要がいとなわれた大日堂に安置されている大日如来坐像ですが、過去に盗難にあっているそうで。
昭和の54年9月2日に盗難にあい所在が分からなくなります。
しかし、海を渡る直前の横浜港で見つかりこの地に戻ってこられたそうです。
この瑞々しい生命力にあふれた大日如来像がこの地に戻り、今、目の前にお姿を拝むことが出来るご縁を感謝し大日堂を後にしました。
おっと、堂内には大日如来像の向かって右側に地蔵菩薩像と弘法大師像が安置されています。
この地蔵菩薩像がニヒルでいい。
地蔵菩薩なのにふてぶてしさがあって非常にやんちゃな雰囲気を感じます。
片膝を立て、反対の足は踏み下げる遊戯坐のような崩した姿勢で思惟しながらも瞳の圧力や頬の量感の力強さ。
江戸期頃の作かと思いますが中々見応えがあります。




竹田神社 大日堂
奈良県橿原市東竹田町495
TEL : 0744-21-1115(橿原市役所観光課)拝観不可の案内があるかも
0744-26-1114(橿原市役所生涯学習部文化財課)
竹田神社から北へ川を渡ったところに区長さんの家が。。(H26.06.11現在)
拝観 : 要予約、4/15大日講、9/23秋分の日は大日堂が開扉されるそうです。
拝観料 : 志納
駐車場 : 無し(神社境内前に駐車出来る事も。。。)

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この記事へのコメント
区長さんが開けてあげると仰って下さった時の喜びはハンパじゃなかったw
お昼時だったし、小雨もポツポツと落ちてきている中だったので、本当にありがたかったですね!
凛々しくカッコいい大日さんでした!
お昼時だったし、小雨もポツポツと落ちてきている中だったので、本当にありがたかったですね!
凛々しくカッコいい大日さんでした!
カルマさん、この大日さますごいです。宿院仏師の手にかかるとこんなに若々しいお姿になるのですね!
ご近所の方も、カルマさんの誠実さと熱意を感じとって開けてくださったのだと思います。誰でも突撃すればよいというものではないのでしょうね。
私も某市観光課で玉砕経験ありです。予約苦手なので、こちらのご開帳日にお参りできるといいなー。
ご近所の方も、カルマさんの誠実さと熱意を感じとって開けてくださったのだと思います。誰でも突撃すればよいというものではないのでしょうね。
私も某市観光課で玉砕経験ありです。予約苦手なので、こちらのご開帳日にお参りできるといいなー。
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- Gan3daishi - 2014年08月03日 05:39:07