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神奈川県・能満寺「12年に1度の聖観音菩薩像の巻き」

4月の19日、仏像部として数々の企画を運営されているyo_kkunさんプロデュースによる「春の秘仏ツアー」へと出かけて参りました。
初めての関東方面への仏像拝観である事、普段はなかなか拝観するのが難しい仏像を拝観出来る事に加え、自身が仏像を拝観するにあたり常に参考にさせて頂いたブロガーさん達をはじめ、たくさんの仏像好きな方々と知り合える素晴らしい機会に胸躍らせて参加させて頂きました。

この場を借りてもう一度お礼を言いたいと思います。
総勢が74名という通常であればツアー会社の大型企画クラスの秘仏ツアーを企画運営して下さったyo_kkunさん、班長を務めて下さった方々、本当にありがとうございました。
10名から20名で1班を形成して班行動での拝観という動きの中で行われたこの企画。
yo_kkunさんはじめ、それぞれの班を率いて行動して下さった班長さん、表には出ていない苦労は当然あったことと思います。
本当に楽しくて有意義な幸せな時間となりました。
心より感謝しております。
ありがとうございました!



さて、集合場所にて班分けが行われ(事前に班名は知らされていました)そぞれの自己紹介。
結構人見知りな僕はひどく緊張していました(笑)
しかし周りはみんな仏像好きなんだという仲間意識がそんな緊張を和らげてくれました。
この日一日を共に行動して下さった皆さんありがとうございました。
そしてまず向かったのは神奈川県川崎市にある能満寺。

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能満寺は天台宗の寺院で、もともとは影向寺の塔頭十二坊(薬師さまを守る十二神の一体づつを祀った脇侍)のひとつとして行基菩薩が創建したと伝わっています。
天文年間にこの地に移り快賢が開闢、観空が中興したといわれまています。

今回 能満寺を訪れたのは12年に1度のご開帳となる聖観音菩薩像を拝観させて頂くため。
本堂のやや奥に開扉されたお厨子が安置されています。
像高は101.3cmでカヤ材の一木造り。市重要歴史記念物。

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非常に肉感的で肩幅の広い逞しい方で、表情も凛々しくて鎌倉期を思わせるお顔の男性的な聖観音像でした。
足元のU字に太く彫られた衣文も合わせて平安初期を感じさせて下さる方なんですが、お顔とのバランスが悪くどこか不安定な印象を受けます。
背面に朱漆による銘文が記されており、それによるとこの聖観音菩薩像が本像がもとは岩川村 長命寺観音堂の本尊であったことや、江戸時代(1674)に修理されたことが分かるそうです。
このアンバランスなお顔は後世の修復により玉眼が嵌め込まれ、その際に作り直しが行われているとか。
この為、アンバランスなどこか姿勢の悪い様相となってしまっています。
しかし、その堂々としたたたずまいはなお素晴らしく見応えタップリでした。


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雨が降るかもしれないと予報されていたのになんのその。
見事に晴れた境内は秘仏公開を楽しむ人で賑わって大満足の1寺目。
総勢74名 本当に拝観出来るのか?!と不安ではありましたが、そんな不安を見事に吹き飛ばす滑り出しでした!


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星王山寶蔵院 能満寺(のうまんじ)
神奈川県川崎市高津区千年354
TEL : 044-766-0009











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Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる四十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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