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大阪府・阿倍野ハルカス「東大寺展の巻き」

山の神仏展で大満足し、その勢いのままお向かいに建つ阿倍野ハルカスへと向かいます。
こちらでは山の神仏展と同時期に「東大寺展」が開催されていて2展一緒に巡りましょう。

何度も見た事がある仏像・肖像が多いのですが、それでも興奮してしまうのが東大寺の仏像群。
東大寺展。ただその1寺のみで一級品の仏像が集まるのが東大寺の恐ろしさ。
さてさて胸躍らせゲートをくぐると国宝誕生仏釈迦。

じつは初対面。
可愛いですねぇ。
めっちゃ笑ってるし。
腕に刻まれた筋。
普通こんなところに筋なんて入らないでしょう。
でもそれが可愛い。
もうプニプニ感があふれてたまらない。
でも意外や意外、下半身はスタイリッシュなんですね。
互い違う衣文の流れも綺麗で。
首元は三道を超えた四道?五道?
密密にシワ寄ってますね(笑)

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次いで弥勒菩薩坐像。
僕的には弥勒的な印象がなく薬師如来と変換されて記憶されてたりする。。。(^^;
ただ独特なお顔、目力というか大きな鼻というか、この独特感がお薬師さんをイメージさせるんですよね。
仏像を見始めた時に、目が開いて独特なお顔をされたのは薬師如来だというイメージを持ちまして、その時からの刷り込みが離れない(笑)
さて、(笑)
この方の衣文は本当に溢れ出るいう表現がピタリとくるように思うんですよね。
太く大きく。めっちゃ綺麗で圧倒的です。
螺髪と右手の先以外は一木で彫りだされた壇像造りで像高39cmの小仏。
なかなか見ることが出来ない降魔印。
何度お会いしても素晴らしいですね。

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この方は初めてお会いしたのかな?
以前にもお会いしたことがあるのか。
記憶にないという事は、もしお会いしていても印象に残らなかったんでしょうね。
しかし今回は凄く印象に残った方でした。
江戸期の肖像彫刻で実忠和尚(じっちゅうかしょう)坐像。
見るとはなく見ているような不思議な視線と穏やかに流れる衣文線が非常にあっている様に思えて吸い込まれました。
合掌する指の節々とゴツゴツと流れる衣文の柔らかさの対比。
特に文化財指定を受けているわけではないのですが僕の心に響いてきた。
このあたりが、仏像彫刻・上人像というのは単なる彫刻物ではなくそこに思想や想いがこもるものなんだなと思いました。

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並び展示される地蔵菩薩立像。
一方は快慶作の地蔵菩薩。
そしてもう一方は東大寺 知足院の地蔵菩薩像。
知足院像が快慶に引けをとらない素晴らしさ。
截金文様も非常に良く残り美しい衣文を楽しめる。
快慶作と非常に造形が似ていて模刻かとも思われますが2体を見比べれる展示がたまらない。
しかしやはり快慶作の方が衣の流れが柔らかで気持ちいいかな。
腹回りから膝下への流れの柔らかさは木とは思えない質感。
でも知足院も素晴らしいのよぉ
いや~たまらないですね。

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五劫思惟像もいらっしゃいます!
おっとこの方については後期展示を拝してからじっくりと(笑)
なんせ後期展示には五劫院のお方と並び展示されるということですからね!
こんな贅沢な空間あるんですか状態でしょう。
楽しみでたまりません。

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公慶上人坐像も素晴らしかったなぁ。
衣文のうねりが美しく見事です。
江戸期の彫技は素晴らしいですね。
ある種完成されたといえる美しさがあるように思います。
どっしりとした量感ある法衣の質感と折り重なり流れる波の表現は綺麗ですねぇ。

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もちろん重源上人像の圧巻の迫力は言うに及ばず。
あの肖像彫刻の凄さはなんでしょね?
首の突き出しかたや背の丸み、何とも言えない迫力。
十二神将も相変わらず素晴らしい。
やや動物的で動きに硬さの残るこの造形が好き。
辰神像はお顔の木目が美しいく禍々しい。
木目好きやなぁ。

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山の神仏展に続きこちらも大満足でっしかも後期にビッグサプライズを残しての凄さ。
ん~~~5月に再訪するのが非常に楽しみです。
また阿倍野ハルカスもグッズは充実!
というか、山の神仏展と同種?同じようなグッズで共同的な感じがします。
しかし図録の造りは阿倍野ハルカスに1票!
見やすくて対比的に写真を載せて下さってるのがめちゃくちゃいいですね!
グッズも大量に購入し次の目的地へ。

次は奈良国立博物館「鎌倉の仏像」。








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Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる四十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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