京都府・西乗寺「藤原時代 来迎阿弥陀三尊を見比べるの巻き」

4月2日。

この日の仏像拝観の地は仕事現場からわりと近い丹波・亀岡方面。
この地域もかなりの中央仏、地方仏を抱えた仏ゾーンである。

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まず訪れたのは南丹市美山にある西乗寺。
農村広がるのどかな美山かやぶきの里にあるその西浄寺は、はじめ真言宗であったが、1551年 僧祐道の開基で浄土真宗となった。
その西乗寺に国の重要文化財に指定される阿弥陀三尊像があると知り拝観に出かけてきました。

お像が安置されている阿弥陀堂の扉を開けて頂き中へ案内していただくと、そこには定朝様を示す中尊 阿弥陀如来坐像と脇侍の観音勢至菩薩像、そして四天王像がいらっしゃいました。


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中尊の阿弥陀如来像は結跏趺坐で像高140cm、脇侍の観音菩薩像は左膝を立て来迎の姿勢で像高106cm、同じく脇侍の勢至菩薩像は大和座りの来迎姿勢で像高100cm。
藤原時代の三尊来迎形式だそうです。


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それぞれの衣の表現が違い、体幹も違う事から別々の仏師によって造像されたものなのでしょうか。
観音菩薩と勢至菩薩は明らかに造形が違います。
上半身は条帛のみで細身の腕をされ、髪の毛には筋彫が施され、腹回りから下半身に掛けてたっぷりとした量感持つ勢至菩薩像。
両腕に衣をまとい、引き締まった体躯を持つ観音菩薩像。
衣文表現も簡素化された感じがします。

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勢至菩薩
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観音菩薩
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また三尊それぞれの目の雰囲気が全く違うのも面白かったです。
三尊すべてが見ている方向が違う。
正面やや下方野遠くを見据える中尊阿弥陀に遠くの様な近くの様な物思いに耽っているような視線を流す観音菩薩。
寄り目がちに足元に焦点の合わないような視線を落とすような勢至菩薩。
それぞれの目の形も違い見比べていて非常に面白いです。
観音菩薩勢至菩薩の髻の高さも凄いですね。


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阿弥陀如来

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観音菩薩

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勢至菩薩






観音勢至両菩薩の髪の表現

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高い髻

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農村広がる穏やかな風景の中にたたずむ西乗寺。
朝もはよからいい仏に出会いじっくりと見比べる。
あぁなんて素敵なじかんなんでしょう(笑)
朝の澄み切った空気と素晴らしい三尊に出会い、自然と顔には笑顔が浮かんでくるのでした。






遠慶山 西乗寺(さいじょうじ)
京都府南丹市美山町下平屋上ノ山24
TEL : 0771-75-0355
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 無し(近場に観光駐車場のような場所があります)


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仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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