奈良県・阿弥陀寺「尊き十一面観音立像の巻き」

3月5日、法然寺についで向かったのは見瀬町にある阿弥陀寺。
こちらは室町時代後期の頃に一譽無三上人が、大和国畝傍山東南の地見瀬の郷に開創したもので、元は東京芝の増上寺末でしたが、宝暦6年(1756)に知恩院末となり総本山知恩院より中本山の地位を与えられ現在末寺4ヶ寺を擁しています。

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ご住職は不在で奥様に迎え入れて頂く。

本堂へ上がらせて頂くと須弥壇上に阿弥陀三尊像がうかがえます。
中尊の阿弥陀如来坐像はやや頭部が大きめな方で室町期くらいの方かな?
と思ったんですがお体の雰囲気や衣文表現などを見ると平安時代後期の様な気も。
しかし平安期にしては体の厚みがあるかな?頭部と体が別時代な気もしますが詳細は不明。
お寺の創建が室町後期だから室町期なのかなぁ。

しっかりと前を見据え、堂々とした威厳を感じさせます。


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脇侍の観音勢至菩薩は片膝をついた姿勢で室町以降の作だと思います。
ほとんど目を閉じた静かなお顔で衣は派手な動きを見せます。
三尊ともに金箔は非常に良く残りますがほど良いくすみ感で穏やかな金色です。
あまりに綺麗すぎる金箔は好みではないのですがこのくらいの 古色味が出てくると尊さを感じてくるのはなんでかな?

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お堂の左手には鎌倉期の地蔵菩薩立像。
塗り直しがされているのか、非常に色がよく残り美しい方です。
安阿弥様のような美しく流れる衣文に量感を持った体格、静かなお顔をされながら前傾姿勢で向かってきます。
衣をどっしりと着られ肩周りの肉感も逞しい、静かでありながら力強い方に見えました。

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また、その脇には平安後期と思われる阿弥陀如来立像。
こちらは村の方が所蔵されていたそうで、阿弥陀寺へお祀りしてください持って来られたそうです。
村中の一般の家にこのような古い仏像があるのが奈良の地方ならではなのでは?と奥様。

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本堂を出て次に案内していただいたのは境内の左手奥に立つ観音堂です。
こちらには平安後期と思われる一木造りの十一面観音立像がいらっしゃいます(HPには鎌倉期となってますね)。
お厨子を開けるのに手間取りつつもなんとか開けて頂き(笑)その尊容を確認させて頂きました。
腰を少し左へ捻り、右足はやや前へ。
基本的な十一面観音ですが非常にイイ。
この磨滅が進み朽ちてきた感が霊験を高め、霊木より彫りだされた神秘的な感覚を与えてくれます。
お顔は磨滅が進みその表情を読み取るのは難しいですが、その読み取れない表情に尊さがあふれてくる。
四角いお顔の顎回りにたっぷりと肉を付けた優しさを感じさせてくれます。
衣の表現は浅く簡易的ですが膝下には厚く大きな衣文も見て取れます。
磨滅により細かな表現は確認できませんが翻派式衣文だったのかもしれません。
バランスも非常に良く美しいというよりは尊い十一面観音でした。

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この日は2寺のみを巡る仏像拝観でしたが、自分の地元の、知らなかったお寺で素晴らしい仏像に出会うことが出来て有意義な一日となりました。
また地元橿原を巡る仏像拝観をしたいと計画を練っています。


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光照山 阿弥陀寺(あみだじ)
奈良県橿原市見瀬町333
TEL : 0744-27-3278
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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