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奈良県・大善寺「室町期の清凉寺式釈迦像の巻き」

2月25日。

この日は休日で奈良を巡ります。
奈良住みの見仏人としては奈良を開拓していくのが僕の使命だとばかりに(笑)今回は五條市の寺院さんで仏像拝観してきました。
まず訪れたのは大善寺。こちらには重要文化財に指定された室町期の清凉寺式釈迦如来立像がいらっしゃいます。
予約の電話の際はご住職はいらっしゃらないと聞いていたんですが僕が予約の9時よりも早く到着したため、ご住職もいらっしゃりお話を伺うことが出来ました。

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さて、ご住職に収蔵庫の扉を開けて頂き、まずはお経を上げてくださり心を静めます。
収蔵庫にはそびえる様に立つ素晴らしい清凉寺式釈迦如来像がいらっしゃいます。


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清凉寺式釈迦如来立像 重要文化財 室町時代 像高168cm 寄木造り


通常 清凉寺式釈迦と言えば細身の体に大きめの頭部、そして大きな両の手の平といったイメージではないでしょうか。
こちらのお釈迦様は堂々とした体躯にバランスの取れた頭部に手の平をされています。
像高自体は等身大ですが蓮華坐の上に立ち像高よりも断然大きく感じる素晴らしい方です。
衣文表現も美しく、流れるように広がっていきます。
まさに波紋状に肩から落ちていく衣文の美しさにうっとりです。
また、残る金模様も綺麗です。
僕一の清凉寺式釈迦如来との出会いになりました。


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収蔵庫内には脇侍の普賢文殊菩薩像も安置出来るように台が組まれていますが三尊とも移動してしまえば本堂がお留守となりそれはなかなか難しいということで、
本堂には中尊のレプリカを安置し、脇侍は移動せずに本堂に三尊形式を残されたとのことでした。
そしてその本堂へ案内していただき、ご住職はここで出かけて行かれました。
忙しいさなかに訪問しまして申し訳ございませんでした。

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文殊菩薩・普賢菩薩 市指定文化財 室町時代 像高51.2cm


本堂の普賢・文殊両菩薩像もカッコイイです。
同じ顔をされた両菩薩像が、それぞれ獅子と象に乗り堂々とお堂を守っておられます。
しっかりと目を開き須弥壇上から見下ろすような視線はかなりの威厳を持ちこちらはやや首をすくめてしまいます。
室町期とあって截金模様も素晴らしく残り、獅子、像の色も残ってリアルでありグイグイ迫りくる力がありますね。

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脇には赤の童子と白の童子が。
掌悪童子と掌善童子かな?地蔵菩薩の脇侍でよくお見かけするのですがこちらには地蔵菩薩はいらっしゃらないので。。違うのかな?
奥様にお尋ねしましたがわからないとの事でした(笑)

本当に素晴らしい仏像群を拝観させて頂き素晴らしい出会いを頂きました。
いや~清凉寺式釈迦はホンマにめっちゃ良かった。
惚れましたね(笑)

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嵯峨山 釈迦院 大善寺(だいぜんじ)
奈良県五條市中之町245
TEL : 0747-23-0418
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる四十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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