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京都府・金剛心院「風に抗う如来像の巻き」

2月24日。

この日は仕事の合間を縫って仏像拝観の予定をぶち込んだ。
もうね、仏像熱が凄いんですよ(笑)
てなわけで、この日は現在の仕事現場である宮津方面のお寺を巡ってきました。
まず訪れたのは金剛心院。
こちらには有名な宝生如来像がいらっしゃいます。
その貞観仏の迫力たるや。

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約束の時間に訪れるとにっこりとにこやかに笑みをたたえたご住職が出迎えて下さいました。
早速収蔵庫へ入れて頂き拝観させて頂きます。
「思ってはったより小さいでしょお?」
仏像拝観に訪れた方への決まり文句になっているんでしょうね(笑)
有名ブログさん等で見知っていたセリフが飛び出しフフフッと笑ってしまいながらも、「はい!凄く大きな方だと思っていました」と答えました。
もちろん初めてこの方を写真で見た時の印象です。
神護寺の薬師如来立像くらいだと勝手に思ってましたからね。
それほどの迫力を衣文表現から感じます。

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宝生如来立像 重要文化財 平安時代初期 像高95cm 一木造り   
写真は絵葉書より


前方上方より吹き付け足元から後方へ向けていくような強い風に抗う如来像。
この造形が意味するところは何なのか?
如来像でありながらこれほどの荒々しい状況にたたずむのは一体。。。
どこへでも救いに来て下さるということか。
お顔は小さい。
見上げる位置に祀る為に頭部を大きく造形されることは見仏記で幾度となく出てくる会話ですが、逆に小さい。
まさか見下げる位置に祀る前提で造形されたとは考えにくい気がするのですがどうなんでしょう?
体はガッチリ系の大きな方なんですが小顔。でも顔つきは厚い唇に腫れぼったいような尊容です。
檀像風で一木造りの量感や彫りの深い衣文表現にもぉ大好仏であります。
中央仏と地方仏のミックスのような味がある、濃すぎるほど味があるお方です。

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ご本尊の愛染明王は秘仏で拝観はお写真で。
抜群に色が残りかなりカッコイイです。台座も見事に装飾され格式の高い念持仏だということを感じさせてくださいます。
平成23年10月に御開帳があったんですねぇ。
来年の秋ごろに予定されていると噂の丹波丹後方面の特別公開企画の際に御開帳を期待しています(笑)

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愛染明王像 重要文化財 鎌倉時代 像高42cm 寄木造り



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金剛心院
京都府宮津市字日置2268
TEL : 0772-27-0339
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 境内前に可能か


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Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる四十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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