三重県・普賢寺「堂々とした尊き普賢菩薩の巻き」

朝田寺のご住職ののはからいでご縁を頂いた普賢寺。
近長谷寺からすぐの所にあります。
到着してインターホンを鳴らすとおばあさまが出ていらして対応してくださいました。

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収蔵庫を開けて頂くとそこには噂に違わぬ素晴らしい普賢菩薩坐像が。
これほど大きな普賢菩薩像はなかなかいらっしゃらないですよね。

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普賢菩薩坐像 重要文化財 平安時代前期 像高 一木造り


大きく結う髻や耳にかかり巻き上げる髪、肩にかかるまで垂下する髪。
この垂下する髪は首に沿うように垂れていくことが多いのだそうですが、こちらの普賢菩薩は空間を開けて垂れます。
非常に特徴的だとのこと。
お体も逞しく、大きな肩幅に引き締まった腹回りと男性的でその目を閉じたような穏やかな尊容と威厳あふれる方ですねぇ。
堂々とした素晴らしい方です。


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国宝指定の大正時代に修復で両の腕が直されたそうですが、文化財保護法の制定により重要文化財指定を受けた昭和に再度修復を受けます。
それを担当されたのが西村公朝先生で美術院所長として初めて修復を手がけられた仏像となるそうです。
その際に大正に修復された腕はそぐわないと公朝先生が新たに腕を古様に作り直されました。
取り外された大正修理時の腕も見せて頂きました。
同様の理由から時代にそぐわないと宝冠は取り外され収蔵庫脇に腕と共に安置されていました。
非常に細かく饒舌に説明してくださるおばあ様に感嘆しつつ、次なる客殿の方へ諸仏の案内をしていただきました。

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お堂に入るなり十一面観音菩薩立像に釘付け。
いいお顔をされています。
凛としたお顔で目の焦点が合わない、こちらとは視線が合わないような美しい方です。
室町時代の作とのご説明でしたが衣はそこまで派手派手に装飾する風ではなく程よい感じでした。
また、法華寺跡の村の畑の中から掘り起こされたという金銅製の千手観音菩薩坐像の懸仏はこれがまたいいお顔をされています。
静かに静かに祈りを捧げている優しさにあふれる尊容で素晴らしいです。
おばあ様もご自慢の千手観音様だそうで嬉しそうに語られていました。
また、脇仏として祀られている千手観音菩薩立像も素晴らしい。
うまく写真には納められませんでしたがかなりの良仏です。

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十一面観音菩薩立像 室町期 像高107cm 寄木造り


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十一面千手千眼観音菩薩坐像 像高11cm 金銅製


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千手観音菩薩立像「宝暦二壬申九月 尊住 天台沙門 暁海」の墨書銘が台座裏にあり



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釋迦如来坐像か 光背が鏡面となっており非常に珍しく、また腹帯をされています



またこの時期は涅槃会で涅槃図が飾られていて絵解きをしていただきました。
通常、涅槃図には猫が描かれる例は少ないそうですがこちらの涅槃図には猫らしき動物が描かれています。
しかし、他の動物や人間はみなお釈迦様を見つめ泣いているのに対し猫とおぼしき動物はそっぽを向いています。
非常に興味深く楽しいですね。

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と、ここでご住職がお戻りになられ、内陣には入らずに諸仏を拝観していた僕に中まで入って見てくださいとお声をかけて頂きグイグイと入らせて頂きました。
また、「虫干しがてらに。。。」と室町期とされる阿弥陀三尊来迎図や達磨大師図なども急きょお堂内に掛けて頂き拝見させて頂きました。
阿弥陀三尊来迎図はボロボロになっていたそうですが修復により本当に綺麗になっていました。
修復によりここまで鮮やかになるのかと驚くほど!

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非常に濃密で居心地のいい時間を過ごさせて頂き大満足で普賢寺を後にしました。
対応してくださったおばあ様にご住職、そして連絡を入れて下さった朝田寺ご住職に感謝の気持ちでいっぱいです。
コーヒーまで御馳走になり本当にありがとうございました!

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影の位置と光の方向が違う。
カメラ撮影時の光源は正面より。そのため普賢菩薩の影は背面にはっきりと映る。
しかし写真には上から降り注ぐ形の光源が。
説明のつかない不思議な写真をお寺の由緒書きの表紙になっています。
不思議な話をしてくださいました。

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佛土山 普賢寺(ふげんじ)
三重県多気郡多気町神坂223
TEL : 0598-37-2888
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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