滋賀県・佛法寺「平安時代の魅力詰まった大日如来像と聖観音菩薩立像の巻き」

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滋賀県野洲市。
文化財指定された仏像だけでも40を超える、仏像愛好家には幾度も巡ることになる地域です。
今回は野洲市井口の佛法寺を紹介したいと思います。



創建等は不明ですが、立誉上人により慶長年間(1596~1615年)に浄土宗の寺院として再興されます。
その佛法寺には元々は境内の東側にあった万福寺にお祀りされていた尊像が安置されており、今回はその尊像をお参りさせていただきました。


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山門


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本堂



さっそく本堂へ上げていただくと目に飛び込んでくるのは像高170cmを誇る半丈六のご本尊 大日如来坐像。
これだけ大きな大日如来像はなかなか見れませんので、存在感は丈六並みの大きさを感じます。
金剛界の智拳印を結び、ふくよかな頬の優美な平安後期の定朝様を見せるお方。
穏やかに腹の前で印を結びますが、腕の角度が美しい。
柔らかでいて最後キュッと締まるような。
目は彫眼で金箔が押されているので、視線を特定は出来ないところが超然としていて、いろいろな角度から自分にしっくりと感じる位置を探したくなりますね。



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大日如来坐像 市指定文化財 寄木造り ヒノキ材 平安後期 像高170cm


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智拳印を結ぶ腕の流れや角度が美しい



横から見ると、腹回りや太ももの太さは凄くて量感たっぷり。
坐像の醍醐味は下半身のどっしり感にあると思います。
こちらの大日如来像は申し分ないほどの量感。




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大きくどっしりとした安定感のある下半身



後補の部分は多分にあるとのことですが、お像の魅力を壊すことなく素敵に修復されていると思います。
僕自身が魅力的と感じた部分も後補である可能性も大きいですが、いまここにいらっしゃる大日如来像の美しさに惚れ込むのでした。




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肉付きの良い大らかな尊容 ただし玉眼を彫眼に補修されている


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智拳印を見ると心躍る







御本尊の大日如来像に向かって右手には平安中期頃の聖観音菩薩立像がいらっしゃいます。
平安前期の太さと後期の優美さが合わさったような魅力的な聖観音菩薩。
鼻や唇、顎周りの太さにどっしり感。
下半身に行くにしたがって穏やかさが強くなっていきます。
膝下の衣紋は柔らかな翻波式衣紋が見えますが、彫りは浅くて裾丈も後期に近くなっていますね。



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聖観音菩薩立像 市指定文化財 一木造り ヒノキ材 平安中期 像高153cm



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眉根からに鼻筋と太い唇。イイね!


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下半身は割とスラリと伸びている


平安前期、地方色。
そんな雰囲気が大好きなんですが、この聖観音像からもそんなエッセンスが感じられる部分があります。
もちろん中期のお像ですから、これからやってくる後期のエッセンスもたっぷりあって両時代の魅力が融合した、いろんな部分をいろんな見方で拝める聖観音様ですね。
お顔の雰囲気が凄く好きです♪




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鼻翼、唇の太さと、スーッと線を引いたような瞳


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緩く上げた右膝、足元に表現される翻波式衣紋




魅力的な大日如来坐像と聖観音菩薩立像。
共に平安前期&後期の、両時代の魅力を感じさせてくれる素敵なお像でした。
大日如来像は半丈六!
大きな大日如来像はそれだけで魅力が半端ないですね。
太さと優美さ、そこに地方色のエッセンスで魅力あふれる聖観音像。
湖南地方に訪れる際には、是非お参りして欲しいお寺です。








参考にさせて頂きました
滋賀県:歴史・観光・見所








佛法寺(ぶっぽうじ)
滋賀県野洲市井口524
TEL : 077-589-3005
宗派 : 浄土宗
御本尊 : 大日如来
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り








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和歌山県・慈光円福院「魅惑の密教佛!紀州を代表する十一面観音像の巻き」

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何度でもお参りしたいお寺がある。
それは、何度でもお会いしたい観音様がいるから。
和歌山県和歌山市にある慈光円福院はそんなお寺の1つ。


3度お参りさせていただいていますが、いつも高齢の女性が対応して下さり、近くまで寄って良いよ、写真も撮って良いよと心ゆくまで拝ませて下さります。

慈光円福院は、円福院と慈光寺が合併して出来た寺院です。
円福院は、江戸時代初期に近江志賀谷の長善阿闍梨が紀州藩家老の水野氏の誘いを受けて和歌山市新通りに建立。
しかし、昭和20年戦災により全焼してしまいます。
慈光寺は、歌山市下和佐の和佐八幡宮の別当寺院であったが、明治の廃仏毀釈により荒廃。
円福院再興にあたり、慈光寺から御本尊、本堂を現在地に移し慈光円福院となり現在に至ります。


〝何度でもお会いしたい観音様"はもともとは慈光寺の御本尊だったんですね。
平安前期の、非常に威光があり、密教感の強い癖のある魅力的な十一面観音菩薩です。



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山門

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本堂



和歌山県立博物館で「有田川中流域の仏教文化」展を見に行った日、久しぶりにお参りしてきました。
本堂へと招き入れていただくと、お厨子の扉は開かれており、妖艶な十一面観音さまのお姿が目に飛び込んできました。
遠目にもお像から発せられる異様な雰囲気というか霊威をビンビンに感じ、近くまで寄っていいよ、と仰っていただき目の前まで迫ります。
見上げるように望むそのお姿の威光たるや言葉を失う。見入ってしまう。
慈悲の観音さまでありながらそのお顔は非常に厳しいものがあり、密教佛らしいオーラがみなぎっています。



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本堂内陣


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十一面観音菩薩立像 国指定重要文化財 平安前期10C 一木造り ヒノキ材 像高149.7cm

 

内剥りを施さない一木造りで、頭上面や垂下する天衣、左手や足先など後補ではありますが、もともとは可能な限り一木で彫り出していたようで、深く鋭く彫られた翻波式衣文や渦文、裳や天衣のねじれや揺らめきなど非常に装飾的で檀像彫刻風な観音像です。
耳に巻いて肩口へ流れる頭髪や、天冠に腕釧など細かく入念に造形されています。
一度お姿を拝み始めると目が離せなくなってしまうほどの魅力があちこちに見受けられます。



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射抜くような厳しい双眸


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折り返し揺れるねじれる裳と天衣


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美しい翻波式衣文



目を半眼よりも大きく開き、遠くを見つめる目線は厳しく密教感を感じるのですが、下から見上げているとどこか悲しさというか憂いのある表情にも見えてくる。
見る角度によってカラリと印象が変わってくる尊容でした。
許されるのなら何時間でも居続けたい、朝のお顔、昼のお顔、夜のお顔、全部見たい。
朝から日が暮れるまで居て、一日を通して表情を見比べたいと思ってしまいます。
また猛烈に会いに行きたくなってきた!



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天冠、髪など細やかな装飾と厳しい目線


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見上げると憂いのある儚げな瞳


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翻波式衣文もずっと見ていられる



和歌山を代表する観音像。
1体の十一面観音像にくぎ付けになること間違いなしです。
何度でもお参りしたくなります。

現在(2017.10.28)、和歌山県立博物館では「道成寺と日高川」展が催されています。
お近くなので合わせてお参りしてみてはどうでしょうか♪

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参考にさせて頂きました
和歌山市の文化財
和歌山西国三十三か所観音霊場






清涼山 慈光円福院(じこうえんぷくいん)
和歌山県和歌山市金屋丁31
TEL : 073-423-3589
宗派 : 真言宗
御本尊 : 十一面観音菩薩
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : お寺前へ








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大阪府・正念寺「大阪市内に残る平安佛!聖観音菩薩&毘沙門天像の巻き」

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大阪市内には以外にも平安佛が多く残されている。
先の戦争での大阪大空襲で焼け野原になったイメージがありましたが、天王寺区付近には多くの平安佛が残されています。
今年の春、そんな大阪佛を巡って来ました。
その中でも個人的にとびきり目を引いたのは天王寺区の正念寺。
平安期の聖観音菩薩立像、毘沙門天立像がお祀りされています。



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天明年間建立。総けやき造りの貴重な山門


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桜の時期に訪れた本堂




上町筋を南下し、「上本町5」の信号を左へ(東へ)すぐ、大阪四十八願所阿弥陀仏巡礼24番札所にもなっている正念寺があります。
寛永20年(1643)に廊誉岸光上人が創建。
その後、兵火により堂宇を焼失するが、天明年間に再建されます。
昭和20年(1945)大阪大空襲で山門・観音堂を残して他の堂宇を焼失しますが、昭和37年に本堂・庫裏が再建されました。



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観音堂に安置されていた三体の仏像。現在は本堂に安置


この正念寺に安置されるのは平安時代後期とされる聖観音菩薩立像と毘沙門天立像。
この2体の平安佛がすこぶるイイ。
聖観音菩薩像は平安後期の、穏やかで静かな瞳で瞑想されているお顔には木目が浮き上がり、その状態がなおさら聖観音菩薩の神秘的な魅力を溢れさせているように思います。
お顔に現れる木目の表情が僕は好きでたまりません。



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聖観音菩薩立像 市指定文化財 一木割剥造り ヒノキ材 平安時代後期12C前半 像高157.4cm


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木目の現れた非常に美しさを感じる尊容



体躯の方は脱力されたような柔らかな上半身から真っすぐに立つ下半身で衣文表現は簡素。
平安後期像の特徴かなぁと思いながら見つめる。
しかし見上げると肩幅もあり胸板もしっかり、横から見ると腰回りは肉感もよくなかなかのボリューミーでした。
このボリュームを感じるのはひょっとするとこのお像が一木造りの像だからかもしれません。
平安も後期のお像になると寄せ木造り像が増えますが、大阪市内に残る平安佛は後期の像が多いですが、一木像が多いように思います。



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全体の優美さとは違い力強さも


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長くV字に垂れる裳


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衣文表現は簡略化され足元にかけてスラリ


一木の重みと、平安後期の優美さがあるお像、後補の部分も多分にあるのかもしれませんが非常に魅力的で、たたずまいが優しく美しい観音像です。


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見上げるように拝むと、頬や胸板に量感がある


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角度を変えれば優美なお姿に



対して、同じ平安後期像でありながら無骨さと力強さを感じる毘沙門天像。
パット見ると非常に対照的な雰囲気を感じるのですが、見比べているうちに良く似合った2体の様にも感じてきます。
下半身のどっしり具合が非常に魅力的で、なおかつ僕の大好きな目玉が盛り上がったお顔で、大きな鼻に結ぶ口元。
頬の張りも力強い。
しかし、このお顔も後補の彫り直しが入ってるようです。



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毘沙門天立像 市指定文化財 一木造り ヒノキ材 平安時代後期11C後半 像高132cm


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非常に好みな天部の顔


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体の摩滅具合や太さ


堂内には大阪市の文化財に新指定された折のポスターが張られているのですが、このポスターを見ると違和感が。
右腕が完全に変わっている。
戟を握るように上げていたはずの右腕は、降ろされてゆったりと戟を握ります。
振りかざしていた右腕は関節的にも違和感のある動きのようだったので、指定に合わせて修正されたのかもしれませんね。



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新指定時のポスター


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右腕は降ろされ緩やかに戟を握る


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かっこかわいい毘沙門天立




2体の平安佛の隣には観音堂安置時代から一緒に祀られている江戸時代の地蔵菩薩立像。
奇麗な衣文にきらびやかな彩色、肌の白がよく残る。
肌の彩色が残る地蔵菩薩は美しいのと、そして少し生々しさがあり怖さも感じてしまう。

ご本尊は阿弥陀三尊像。
脇には善導大師像と法然上人像。
阿弥陀三尊像は本堂再建の際に京仏師により造像されました。



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見ごたえのある非常に素晴らしい聖観音菩薩立像&毘沙門天立像。
4月にお参りしてからすぐに再訪もしてしまい、お気に入りの平安佛です。










西念寺(さいねんじ)
大阪市天王寺区下寺町2-2-36
TEL : 06-6771-6840
宗派 : 浄土宗
御本尊 : 阿弥陀如来
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り










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比叡山延暦寺 釈迦堂ご開帳&福井県高雄神社ご開帳秘仏ツアー速報の巻き

毎年恒例、春秋の福井県観光連盟主催、「藤川学芸員と行く秘仏ツアー」に…もちろん今回も参加してきました!
今回の目玉は17年ぶりのご開帳、高雄神社の本地仏。
今やプラチナチケットとなりつつあるツアーに慌ただしくも参加してまいりました。



ツアーは10月9日でしたが、佛友さんと前日に集合して比叡山延暦寺 釈迦堂の特別公開へも行って来ました。
京都駅に集合してまず向かうのは滋賀県大津市。
歴史博物館で開催中の企画展「大津の都と白鳳寺院」展にまず訪れました。
佛的にそこまで期待をしていた訳ではなかったんですが訪れてビックリ?!
非常に見応えのある素晴らしい展示でした。

園城寺の檀像 十一面観音菩薩立像は素晴らしいですね〜♪
いくらでも見ていられます。
岡寺所蔵の如意輪観音菩薩半跏思惟像もお顔ふっくら可愛らしくて良いですね〜。
お近くの方は是非!



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そして本日のメインイベント比叡山延暦寺へ向かいます。
現地入りしてまず驚いたのは人の多さ!
甘く見てました〜
まさかここまで混み合っているとは!
公開最初の週末で連休中日という事で、駐車場へ入るのも待ちが出る混雑ぶり。


何とか駐車場へ入り久しぶりの宝物館へ。
有名な千手観音菩薩立像も素敵なんですが、素晴らしかったのは1階に展示されていた2体の薬師如来坐像。
10世紀の仏像は本当に素晴らしく好みですね〜。
共に巡る佛友さんと10世紀だね♪と盛り上がりました。


境内を移動し釈迦堂へ。
ここでも駐車場は大混雑。
なんとかなんとか停める事が出来ていそいそと釈迦堂へ向かいます。
お堂の外まで並ぶ行列に参加し小一時間並んで漸く内陣へ。
優しいお顔をされた清涼寺式の釈迦如来立像だけでなく、四天王像や小さなお社の扉も開かれ貴重な公開がなされていました。
内陣の雰囲気オーラは凄いものがありましたね。



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比叡山延暦寺を後にしお昼の予定が大混雑の為に時間は押せ押せ。
この後、福井入りして越前町でこれまた企画展を見るつもりだったので、久しぶりの拝佛棄食(佛を拝むことを優先して食を棄てる)で福井へ急ぎます。
しこしここでも大誤算。
湖西線を北上していたら大渋滞。
なんとインスタ映えを狙った白髭神社渋滞にかち合ってしまいこの日はゲームオーバー。
越前町の企画展は諦めてのんびり安全運転で福井入りしました。




ホテルにチェックインして温泉に入れば、お待ちかねの打ち上げです。
本来であれば定休日だったところを営業して頂き、美酒&美食を楽しみました。
福井に来ると必ず訪れるお店の1つライスバーさん
日本酒好きには本当にたまらないお店です。
北陸の地酒にへしこ三昧。
本当に美味しいです。


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コレを食べに来た!へしこの刺身

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驚くほど美味しかったへしこを発酵させたメニューにない品。トロとっろ!





9日。
二日酔いなく、「高雄神社御開扉と福井市の秘仏」ツアーへ参加。
まず訪れたのは高雄神社の17年ぶりとなる、御神体ご開帳。
白山本持仏と同じく阿弥陀如来、十一面観音菩薩、聖観音菩薩の3体で、泰澄大師作と伝わる本持仏。
観音像も如来のお姿をされていて、衣文表現は省略された造形でした。
また、本持仏としては珍しい立像で台座まで共木で彫り出されています。



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ツアーバス


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参道


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御開扉のポスター


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御開扉立て札





次に愛染寺で薬師如来坐像を拝観。
昨年の「福井の仏像」展でもお会いした薬師如来です。
展覧合いで見るお姿よりも凛々しく堂々とされている様に感じました。
やはりお堂でお参りするお姿は違いますね。


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愛染寺 薬師如来坐像 平安時代後期





午前中最後にお参りしたのが西雲寺。
こちらでは無指定の阿弥陀如来坐像を拝観。
存在すら知る事はなかなか難しい仏像も拝観出来るのが、学芸員さんと行くツアーの強みですね。

後補の漆箔が厚く、お顔などはかなり当初の造形から離れているのかな?と思いましたが、全体的に定朝様の平安後期のお像でした。



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西雲寺 阿弥陀如来坐像 平安時代後期





そして午後にやって来たのは滝波五智如来堂。
「福井の仏像」展で修復されたお姿がお披露目されましたが、そのお姿を今度はお堂で。
修復前にもお堂を訪れたことがあり、五智如来にお会いするのは3度目ですが、何度お会いしても素晴らしいですね。
中尊の大日如来は、髻&宝冠のお姿ではなく螺髪となっている珍しい造形です。
村の方みんなで愛し守られているのを強く感じる拝観でした。



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滝波五智如来堂 五智如来坐像




次に笹谷腹帯地蔵堂。
平安時代後期から鎌倉時代にかけて盛んに造像された地蔵菩薩半跏像。
静かに瞑想されているお顔は凛々しくイケメン。



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笹谷腹帯地蔵堂 地蔵菩薩半跏像






坪谷白山神社は以前に個人でお参りした事がありますが、その時には気にもしなかった出会いも!
後補の漆箔に覆われ聖観音菩薩立像がメインとなるのですが、祭壇の手前に祀られる四天王像に今回はくぎ付けになってしまいました。
お堂の新築に合わせて造像されたと勝手に思っていた四天王像は実は平安佛で、仏具屋さんに修理されド派手に塗りなおされていたそうです。
非常に残念なことではあるのですが、そのお陰で?生まれた邪鬼像が何とも言えぬ魅力を放っていました。
ちびまる子ちゃんにでも出てきそうな、ふてぶてしい表情の邪鬼に夢中になってしまいました。



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坪谷白山神社 聖観音菩薩立像

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実は平安仏

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天部像に踏まれるふてぶてしい邪鬼像





最後の締めくくりは文殊山楞厳寺。
非常にカッコいい文殊菩薩像を拝観。
下半身は損傷が多きく痛々しいお姿ですが、半眼で見据えるお顔は薄暗いお堂で見上げると威厳があり、飲み込まれそうになる迫力。



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楞厳寺 文殊菩薩坐像







ざっと駆け足で10月8日、9日の2日間を振り返りました。
非常に濃密で美佛&美酒&美食を楽しんだ2日となりまた。
訪れる度に福井を本当に好きになります。
今年は白山信仰1300年のメモリアルイヤーでご開帳、特別企画展がまだまだ行われています。
年内、もう一度福井に行きたいなぁ~♪


福井市、大野市、鯖江市、越前市、越前町で実施される「泰澄・白山信仰ゆかりの神仏 特別公開」の詳細はこちらから!
寺社でのご開帳や博物館等での特別展の情報が分かります。
白山開山1300年「泰澄・白山信仰ゆかりの神仏」特別公開



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岡山県・長建寺「22年ぶりのご開帳!平安中期?!力強き聖観音菩薩立像!の巻」

岡山県高梁市の長建寺 聖観音菩薩立像が10月1日〜3日までの3日間という限られた期間でしたが22年ぶりにご開帳されました。

文化財課のホームページでお姿を確認してみると平安期の素晴らしい観音さま。
これは見逃せないと佛友さんと都合を合わせて10月2日、ご縁を頂いてきました!

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高梁市内の文化財



当日は朝から雨が降り、仏像拝観にはなかなか厳しい状況でしたが、朝の9時半に岡山駅へ集合し愛車で1時間半かけ長建寺へ。

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到着するとお堂内にはTVカメラを携えた方が。
ローカル局?ケーブル局でしょうか、取材をされているところでした。
僕も映り込んでるかなぁ?(笑)



さて、お厨子には修復より戻られた聖観音菩薩立像。
今回のご開帳は聖観音菩薩立像が2年の修復を終え戻られたこと、長建寺創建500年という事で(仏像修復自体が500年記念事業)ご開帳されました。


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ご開帳に飾られた聖観音菩薩様をおさめるお厨子



像高は165.5cm、等身大の聖観音菩薩さまは力強く、一木造りの堂々とされたお方。
特にお顔は眉からの鼻筋や、ボコっとした顎の感じといい男性的で強さを感じます。
文化財課のホームページの写真では確認出来ない瓔珞も身に付けられており修復されたお姿に良く合っているように感じました。
宝冠も豪華になってる?!



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聖観音菩薩立像 県指定文化財 平安時代後期 一木造り 像高165.5cm


文化財課のホームページで見たお姿からは全体に雰囲気が変わっておりました。
修復作業で漆が塗られ茶褐色な黒光りしたお姿。
この辺りも力強さを感じる要因かもしれません。


衣紋の彫り筋は深く彫られ、当初は平安後期のお像との事でしたが、今回の修復における調査では中期まで遡るのでは?とも考えられたそうです。


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眉からの鼻筋に広がる鼻翼、結ぶ唇と大きな顎が男性的に感じさせる


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深く鋭く彫られた衣紋


文化財課のホームページでは平安後期、藤原佛と紹介されていた聖観音菩薩立像。
今回の修復調査で中期頃まで遡ると考えられるようになったそうですが、力強い尊容や、衣紋表現などを見るとなるほどと頷ける気が素人ながらにもしました。

離れがたい、非常に素晴らしい聖観音菩薩さまのご開帳に来れたご縁を喜び長建寺を離れました。
後ろ髪引かれまくりでした♪




参考にさせて頂きました
補陀山 長建寺HP
高梁市役所HP



補陀山 長建寺(ちょうけんじ)
岡山県高梁市備中町布賀1577
TEL : 0866-45-3216
宗派 : 曹洞宗
御本尊 : 聖観音菩薩
拝観 : 秘仏
駐車場 : 有り





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福井県・神明神社「17年ぶり!村人の愛に包まれたご開帳の巻」

草津市 宝光寺薬師如来像ご開帳の翌日は、福井県あわら市 北本堂神明神社の十一面観音菩薩像17年振りのご開帳へ。
このご開帳へは福井県観光連盟主催「福通寺 藤川住職と行く秘仏巡りツアー」に参加させて頂きお参りして来ました。




御開帳 十一面観世音菩薩ののぼりが立つ田園風景の中に北本堂 神明神社。

ツアーバスから降りた僕たちを、地域の方々が「ようこそ!ありがとうございます、ありがとうございます!」と何度も頭を下げながら迎えてくれました。
地域の方に本当に愛された観音様でありご開帳なんだなという事が、バスを降りた瞬間から感じられ、観音様をお参りする前からジーンと感動してしまいました。


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ご開帳された観音堂




鳥居をくぐった左手に観音堂。
石段を登り堂内に入ると厨子の扉は開かれ、等身大の十一面観音菩薩立像がいらっしゃいます。
カチッとしている様でもあり、ふわっと浮き上がるような柔らかさもあり、素敵な観音さま。


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ご開帳された堂内


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十一面観音菩薩立像 市指定文化財 平安中期 欅材 一木造り 像高176cm


市指定文化財で、平安時代中頃の11世紀前半の造像と考えられるそうです。
像高は176cm 欅材の一木造りで内刳りは全く行わず素材に彩色仕上げ。
堅材の欅を使用しほぼ全身を一木丸彫りをするなど材質的にも大きな特徴を備えた像と解説にありました。


平安時代中期の作となりますが、地域の方たちには泰澄大師御作と信じられており、由緒書きによると44代元正天皇の時代 養老元年に泰澄大師が白山へ登られたおり、西海に紫雲がたなびき夜は光明がかがやいていた。
これは諸佛影向の霊地に違いないと、泰澄大師はこの地を訪れ伽藍を建立し本堂の本尊に十一面観音菩薩を自ら彫られた、と伝わっているそうです。



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佇まいから非常に霊威的なものを感じる


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お顔の表面は摩滅がありハッキリとした表情は掴めない


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後補の彩色が厚かったのか当初のものなのか、足元などはモコモコとしていた




ご本尊 十一面観音菩薩立像の両脇には阿吽形の二天像が。
本尊と同じく平安時代中頃のお像で、太く大きな体で邪鬼をどっしりと踏みしめます。
共に両腕は後補の様ですが、頭大部からは表面は摩滅しながらも迫る勢いが感じられる。



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広目天立像 市指定文化財 平安中期 欅材 一木造り 像高95cm


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多聞天立像 市指定文化財 平安中期 欅材 一木造り 像高98cm



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広目天像に踏まれる邪鬼


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多聞天像に踏まれる邪鬼


お堂を出ると村の方々に集会所へ招きいれてくださり飲み物とお菓子をいただく。
帰り際には紅白の饅頭もいただき、何度もありがとうと頭を下げられて、県内外からの拝観者にご開帳の喜びを伝えられていました。


村で守る観音さまの晴れ舞台を心から喜んでいる村の方々のお姿を見て、僕たちも本当に幸せな気持ちに包まれました。
素晴らしいご開帳でした。







北本堂 神明神社
福井県あわら市北本堂14-39
TEL : 0776-73-5158 あわら市郷土歴史資料館
拝観 : 秘仏
駐車場 : 向かいの生活改善センター










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迦楼馬-カルマ-

Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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