大阪府・阿倍野ハルカス「東大寺展の巻き」

山の神仏展で大満足し、その勢いのままお向かいに建つ阿倍野ハルカスへと向かいます。
こちらでは山の神仏展と同時期に「東大寺展」が開催されていて2展一緒に巡りましょう。

何度も見た事がある仏像・肖像が多いのですが、それでも興奮してしまうのが東大寺の仏像群。
東大寺展。ただその1寺のみで一級品の仏像が集まるのが東大寺の恐ろしさ。
さてさて胸躍らせゲートをくぐると国宝誕生仏釈迦。

じつは初対面。
可愛いですねぇ。
めっちゃ笑ってるし。
腕に刻まれた筋。
普通こんなところに筋なんて入らないでしょう。
でもそれが可愛い。
もうプニプニ感があふれてたまらない。
でも意外や意外、下半身はスタイリッシュなんですね。
互い違う衣文の流れも綺麗で。
首元は三道を超えた四道?五道?
密密にシワ寄ってますね(笑)

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次いで弥勒菩薩坐像。
僕的には弥勒的な印象がなく薬師如来と変換されて記憶されてたりする。。。(^^;
ただ独特なお顔、目力というか大きな鼻というか、この独特感がお薬師さんをイメージさせるんですよね。
仏像を見始めた時に、目が開いて独特なお顔をされたのは薬師如来だというイメージを持ちまして、その時からの刷り込みが離れない(笑)
さて、(笑)
この方の衣文は本当に溢れ出るいう表現がピタリとくるように思うんですよね。
太く大きく。めっちゃ綺麗で圧倒的です。
螺髪と右手の先以外は一木で彫りだされた壇像造りで像高39cmの小仏。
なかなか見ることが出来ない降魔印。
何度お会いしても素晴らしいですね。

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この方は初めてお会いしたのかな?
以前にもお会いしたことがあるのか。
記憶にないという事は、もしお会いしていても印象に残らなかったんでしょうね。
しかし今回は凄く印象に残った方でした。
江戸期の肖像彫刻で実忠和尚(じっちゅうかしょう)坐像。
見るとはなく見ているような不思議な視線と穏やかに流れる衣文線が非常にあっている様に思えて吸い込まれました。
合掌する指の節々とゴツゴツと流れる衣文の柔らかさの対比。
特に文化財指定を受けているわけではないのですが僕の心に響いてきた。
このあたりが、仏像彫刻・上人像というのは単なる彫刻物ではなくそこに思想や想いがこもるものなんだなと思いました。

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並び展示される地蔵菩薩立像。
一方は快慶作の地蔵菩薩。
そしてもう一方は東大寺 知足院の地蔵菩薩像。
知足院像が快慶に引けをとらない素晴らしさ。
截金文様も非常に良く残り美しい衣文を楽しめる。
快慶作と非常に造形が似ていて模刻かとも思われますが2体を見比べれる展示がたまらない。
しかしやはり快慶作の方が衣の流れが柔らかで気持ちいいかな。
腹回りから膝下への流れの柔らかさは木とは思えない質感。
でも知足院も素晴らしいのよぉ
いや~たまらないですね。

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五劫思惟像もいらっしゃいます!
おっとこの方については後期展示を拝してからじっくりと(笑)
なんせ後期展示には五劫院のお方と並び展示されるということですからね!
こんな贅沢な空間あるんですか状態でしょう。
楽しみでたまりません。

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公慶上人坐像も素晴らしかったなぁ。
衣文のうねりが美しく見事です。
江戸期の彫技は素晴らしいですね。
ある種完成されたといえる美しさがあるように思います。
どっしりとした量感ある法衣の質感と折り重なり流れる波の表現は綺麗ですねぇ。

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もちろん重源上人像の圧巻の迫力は言うに及ばず。
あの肖像彫刻の凄さはなんでしょね?
首の突き出しかたや背の丸み、何とも言えない迫力。
十二神将も相変わらず素晴らしい。
やや動物的で動きに硬さの残るこの造形が好き。
辰神像はお顔の木目が美しいく禍々しい。
木目好きやなぁ。

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山の神仏展に続きこちらも大満足でっしかも後期にビッグサプライズを残しての凄さ。
ん~~~5月に再訪するのが非常に楽しみです。
また阿倍野ハルカスもグッズは充実!
というか、山の神仏展と同種?同じようなグッズで共同的な感じがします。
しかし図録の造りは阿倍野ハルカスに1票!
見やすくて対比的に写真を載せて下さってるのがめちゃくちゃいいですね!
グッズも大量に購入し次の目的地へ。

次は奈良国立博物館「鎌倉の仏像」。








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大阪府・大阪市立美術館「山の神仏 高野エリアの巻き」

最後の一角、高野エリア。
仏像の数こそ少ないけれどその圧力は半端ない。
子供は腰抜かすぞ!?という仏像までも。

穏やかで優しい表情をされた均整の取れたプロポーション。
智拳印を結ぶ平安期の大日如来像に、
簡易的な作りであり、アンバランスさがある同じく平安期の大日如来像。
胴体とお顔の造形に差があるような。
同じ智拳印を結ぶ大日如来から感じるものは全く違った印象。


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そして地方仏的な匂いを感じる十一面観音菩薩立像。
178.3cm等身大のお像で、全体的に抑揚がなくドシンと真っ直ぐに立たれています。
彫りは浅く簡易的ですが膝下にやや大ぶりな彫り口を見せて古様を感じ取れる。
確かこんな感じだったよなぁと中央仏を見た地方仏師が思いだしながら彫ったのか、と勝手に想像する。

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度肝を抜かれた双頭仏・両頭愛染明王像。
エグイ。
向かって左に愛染明王、右に不動明王の頭を抱く異形仏。
ただでさえ異形であるのにその目力たるや。。。
室町・江戸期の仏師の斜め上の想像力に感服する。
この様な造形の仏って他に例があるのかな?

並び展示されている愛染明王は美しい。
流石は江戸期と思える造形美で完成されていますよね。
衣文の流れるセンスや肉付きバランスと完璧な造形。
愛染明王 斯くあるべしですね。


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そっして伝龍猛菩薩立像!
この方が凄い。好きですねぇこういう方。
衣文表現は簡素なんですが波の幅が広く作られ独特の風合いと流れを作っています。
そして衣の裾をぎゅっと返した手で握るという これまた珍しい造形。
裾を握るだけでも珍しいのに、わざわざ手首を捻って返す。
なんぞこれは!? 
注目すべきは手首だけではありません。
めっちゃオシャレ像なんですよ。
襟立てちゃってますよこの方。
襟を立てて着ているだけで、ちょっとカッコイイ。
なんかどんどんカッコよく見える(笑)
お顔も大きな頭に穏やかしっとりの表情ともう凄い。
貴方の事大好きな仏像好きはめっちゃいてはると思いますよ、と心の中で語り掛けて後にした(笑)

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どのエリアも見応えタップリで本当に素晴らしい展覧会です。
そこまで期待せずに訪れた自分を反省したい。
めっちゃ良かったですよ!
グッズも充実していてグッズエリアも楽しめます。
当然のように後期展示にも訪れます。








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大阪府・大阪市立美術館「山の神仏展 熊野エリアの巻き」

吉野エリアから続いて熊野エリアと入っていきます。

「熊野へ参るには、紀路と伊勢路のどれ近し、どれ遠し、
 広大慈悲の道なれば、紀路も伊勢路も遠からず。」(梁塵秘抄)

古来、神々がおわす熊野は修験道とも関わりが深く、また観音菩薩の浄土=補蛇洛への渡海が行われた仏教の聖地でもあり、さらには亡者の熊野詣とも称される、極めて重層的な信仰空間が広がっている。-図録より-

熊野エリアに入って神仏習合の匂いが爆発していきます。
展示されている仏像も、純粋に仏像というよりは神像の匂いが感じられるように。
本地佛・権現像とされる仏像群がほとんどを占め、うまく言葉にはできませんが何かが違うと言いたくなる神秘的な空間になります。
神像群も数多く展示され、造形的に簡素で簡易的な分より一層の触れがたき”怖さ”みたいなものを感じてしまいました。
それでは僕のピックアップによる展示物の紹介をしていこうと思います。


まずはやっぱりこの方!
熊野速玉大神坐像です。
平安期の男神像で像高は101.2cm。
どっしりとした体幹で、肩幅の広さや首周りの太さと仏像とは明らかに違う男性然とした力強さを感じます。
視線は左右がややずれているのか、正直、真正面に立てず目線を合わせるのに怖さを感じるほど。
ググッと吊り上がる眉、見据える視線、力強い口元、蓄えた顎髭と凄いですね。
唐草の様な大きな文様が見られる宝冠も素晴らしく、畏怖堂々でした。

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他にも神像では伊邪那美神坐像や伊邪那岐神坐像など重要文化財に指定された神像群が多数ありましたが、僕が引き込まれたのは無指定の女神坐像でした。
ちょこんと坐す。そのつつましやかな姿がかわいくて。
膝をピタリと合わせ、神像の特徴の手を隠しているお姿が本当にいいんですよね。
手の位置が他の像よりは高いのが女性的に感じるのかもしれませんね。
お顔立ちは太くしっかりした様相なのに凄く女性的に感じる方でした。

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また後期展示には京都神宮寺の熊野権現本地佛がお出ましになりますので楽しみでなりません。
和歌山、藤白神社の熊野権現本地佛 阿弥陀・薬師・千手は前期からお出ましで熊野曼荼羅と合わせて拝観するとたまらない霊力を感じてくる。
熊野曼荼羅に関してはかなりの数が展示されていて一つ一つが興味深い。
仏画は色褪せていたり剥落していたりで図柄がよく確認できない事から軽く流すように見ることが多かったのを反省しなくては。
勉強しなくてはいけないことが多くて大変だこりゃ(笑)

後期展示を非常に楽しみにしつつ、高野エリアへと向かいました。
仏像群に関しては後期展示拝観後にまとめたいと思います。


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大阪府・大阪市立美術館「山の神仏展 吉野エリアの巻き」

4月9日。
この日は大阪~奈良へと美術館・博物館巡りをしてきました。
大阪市立美術館「山の神仏展」
阿倍野ハルカス「東大寺展」
奈良国立博物館「鎌倉の仏像展」

4月~6月は関西のあちこちで仏像関連の特別展が催されている驚きの期間です。
それぞれ2度は巡りたいので前期後期の展示替えに合わせ巡ろうと、まずは上記の3館を巡ってきました。
まず訪れたのは大阪市立美術館「山の神仏展」
予備知識を持たずに訪れたので、どういった仏像がいらしているのか全く知らないままに訪れました。
それが良かったのか驚きの内容でした。
想像をはるかに超えた内容で大興奮してしまいました。

展示内容は3エリアに分かれ、吉野・熊野・高野の3エリアから構成されていました。
図録の”ごあいさつ”から抜粋させて頂くと、

『役行者を祖とする修験道の一大拠点「吉野・大峰」、全国に広がる熊野信仰の中心「熊野三山」、真言密教の根本道場「高野山」。
これら三つの霊場は各所を結ぶ「参詣道」とともに、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコ世界文化遺産に登録。
登録10年の節目に開催される本展では多彩な文化財の中から「神と仏」のすがたを表した150件を展示し、神仏習合という言葉では語りつくすことが出来ない紀伊山地の信仰空間を再現いたしました。』

どうですか?ワクワクとドキドキが止まらなくなったでしょう!?(笑)
では、そのとんでもない空間を僕の拙い文章と浅すぎて話にならない知識で紹介していくとしましょう!


まずは第1エリアの吉野。
蔵王権現像、役行者像が居並び、初っ端から妖しさ満開。
如意輪寺に安置される源慶作の蔵王権現蔵は5/8~5/18のみの展示となっておりこの日は目にすることが出来ませんでしたが、それでもなお妖しさは充満していました。
金峯山寺の江戸時代作 木造蔵王権現像や大峰山寺 金銅蔵王権現像とカッコイイ系とプリミティブ系の蔵王さんが一度に楽しめます。
また、吉野曼荼羅の迫力が圧倒的で次々に展示される蔵王権現の曼荼羅図に飲み込まれていきました。
さらには同じく半端ない妖しさ不気味さを放つ役行者像の造形にタジタジになりましたね(^^;

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そして役行者に付き従う前鬼後鬼坐像。
躍動する筋肉の盛り上がりとユニークな表情と鎌倉期の造形美が溢れ出した愛着を湧かずにはいられない邪鬼像です。
興福寺の天燈鬼・龍頭鬼には適わないまでも邪鬼がフィーチャーされた面白い仏像で見応えがありました。

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他にも度肝を抜かれた小仏群、厨子入り天川諸尊像は圧巻で薬20cmの中に20体の仏像が収められています。
江戸期の職人技が発揮されたフィギュア感がでまくりのイイ仏像です。
欲しいなぁ~持って帰りたい(笑)

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吉野後半エリアには如意輪寺 阿弥陀如来立像、来迎印 大日如来像、鳳閣寺 如意輪観音像、龍泉寺 天部形立像と素晴らしい仏像が目白押し。
中でも世尊寺の十一面観音菩薩立像が素晴らしく絶品。

世尊寺へは2012年5月22日訪れており、その際にもこの十一面観音菩薩像にはお会いしているのですが、和室の一室にポンと置かれているような雰囲気にもったいないなぁと思った記憶が蘇ります。
そして出た言葉はホラホラホラ!!めっちゃええやん!めちゃめちゃええやん!
あの和室の一室で見た十一面観音菩薩像も良かったけど段違いに凄いで!
お寺さんには失礼極まりないですが正直な感想という事で(^^;
檀像彫刻の細部にまで神経を張り巡らせて彫りあげられた素晴らしい方です。
衣の表現は深く大きく彫りこまれ渦紋を施し素晴らしいです。
知らずに見たら平安初期の像なのかなと思っただろうけど奈良時代の作なんですね。
頭部は鎌倉時代あたりの候補だそうです。

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来迎印の大日如来像も良いですよぉ。
子供の様な尊容の大日如来像です。
非常に聡明な童子像のような雰囲気で堂々とされています。
室町時代の作で光背も美しい像高は45cmの小仏。

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龍泉寺の天部形立像は吉祥天像と習合した天部形の薬師如来像を想起させ、神仏習合に関わる尊像である可能性も考えられるそうです。
かなりの磨滅が進んでおり痛々しいお姿にも見えますが、深い彫り口の衣文表現はいまだに明確で霊験深い魅力を増しています。
一木造りの素晴らしいお方ですね。

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いや~吉野エリアだけでもうめっちゃ満足。
鼻息荒く次のエリアへと進むのでした。



※写真は全て図録より




大阪市立美術館
大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82
「山の神仏展」 期間4/8~6/1
前期展示 4/8~5/6
後期展示 5/8~6/1





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奈良県・法華寺町 地蔵堂「夕暮れが映える哀愁の地蔵菩薩像の巻き」

4月2日最後に巡ったのは、亀岡から実家の奈良県橿原市へ帰る途中の法華寺町。
当初の予定では亀岡の極楽寺にて終了だったのですが、奈良県に入ったあたりでハッと思い出したのが法華寺町の地蔵堂でした。
時刻は17時前でしたが日はまだ明るい。
思い出したからには見たくて仕方がなくなり向かうことにしました。

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到着した地蔵堂はおよそここに噂に聞くあの地蔵菩薩立像がいらっしゃるとはちょっと思えません。
墓地の奥に静かに建っている、どなたかが番をしているとかでもなくまさかここに!?という感じ。
お堂の扉は閉ざされていますが覗き窓が大きくとられていて思いの外よく見ることが出来ました。

肩幅も広く堂々とされているのですが、スーッと線を引いた閉じているような目に小さく結んだ口元にどこか哀愁を感じるような気がしました。
寂しいのかな?そんな失礼な思いがふとよぎります。
夕暮れ時が僕にそんな感傷的な気分にさせたのかもしれません。

造形ですがきちんと整理された衣文表現といった感じで白米寺の地蔵菩薩立像がお優しくなった雰囲気。
左肩口から流れ出して来る波が腹回りで密になり下肢へと流れていく彫り口と、右肩からは広い間隔で波が落ちていきます。
密に規則正しく、ゆったり規則正しくといった感じで違った趣を感じました。


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これ程の地蔵菩薩像がポツリと安置されている奈良の怖さ。
どこにどなたがいらっしゃるか分かったもんではありませんね(笑)
奈良の町中にはあちこちにお堂があります。
街角のお堂を少し覗きながら歩いてみようかな。
そこにも驚くような方が静かにいらっしゃるかもしれません。






法華寺町 地蔵堂
奈良県奈良市法華寺町(法華寺郵便局付近)
拝観 : 自由



場所の方ですが、地図やgoogle検索では出てこないと思います。
詳しくは、海龍王寺の山門がある104号線の北に法華寺北という名の信号があります。
東に郵便局があり、西側の北寄りに共同墓地があります。
その共同墓地の奥に地蔵堂があり、そこにお祀りされています。


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速報!関東方面 秘仏ツアー!そこは至福のパラダイス!

4月19日、初めての関東方面への仏像拝観に出かけてきました!
mixiのコミュニティ・Sexy仏像&仏Listのよっくんさんが企画してくださった秘仏ツアーに参加させて頂いたんですよ!
見仏界のトップランナーよっくんさんが企画される秘仏ツアー、それはそれは凄い企画でした。
素晴らしい仏像の数々と、素晴らしい仏友。これほどの幸せな空間があるのでしょうか?
参加総数70名を超えるほど!本当に楽しくて至福の時を過ごしてまいりました。
詳しくは後日UPしていきますが今日は速報を!

まず訪れたのは神奈川県川崎市高津区にある能満寺。
こちらでは12年に1度のご開帳、聖観音菩薩立像を。
平安期の作ですが後補により玉眼を施されキリリとした鎌倉期の双眸を手に入れられた方です。
ボリューミーな体に小顔が乗ったどこかアンバランスさも漂う魅力を持たれてましたね。

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能満寺から歩ける距離に影向寺。
こちらでは薬師三尊&十二神将像。
平安後期の薬師三尊に吸い込まれ、抜群の踏まれっぷりの邪鬼!
神将のお顔には慶派の匂いを感じドキドキしました。
運慶の毘沙門天が頭に浮かんだりもしました。

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金沢文庫。
天平の素晴らしい菩薩半跏像。
歓喜天にも夢中になりましたね!
この次に向かう龍華寺の仏像が多数いらっしゃいましたね!

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龍華寺。
秘仏公開中の大日如来像に加え、この企画の為に特別に公開して下さった三面大黒天像に地蔵菩薩坐像!
色気のある地蔵菩薩さまでした。
伏した目のたたずまいが静かで美しかったですね。

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ここから大移動を繰り広げての実相院。
こちらも能満寺さんと同じく12年に1度の特別公開、平安期の聖観音菩薩立像。
ユーモラス爆発の仁王像がお出迎えして下さいました!
ご本尊は霊木神木的な圧がある方で神秘的な雰囲気に包まれていました。
ちょっと遠くてお顔などは見えませんでしたが(^^;

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最後に秘仏を特別に公開して下さった明王院。
室町期の如意輪観音菩薩像で修復前と修復後の印象がガラリと違う方でした。
33.9cmの小さな方ですが迫力を感じましたね。

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そして20日は個人的に東京国立博物館へ!
「栄西と建仁寺展」と法隆寺館に彫刻室とやや駆け足でしたが仏像を中心に見てきました!
法隆寺館のズラリと並ぶ金銅仏群はあっかんでしたね。

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本当に充実した2日間で数々の素晴らしい仏像と、何よりも心を同じくする仲間と共に巡り、お酒を飲むというこれ以上ない幸せな時間を作って下さったよっくんさんにBig Up !!Nuff Respect!!!

京都府・極楽寺「平安期古仏の雨乞い観音の巻き」

宝林寺から京都縦貫道を挟んだ真逆の方向へ73号線を走らせると見えてくるのが極楽寺。
このお寺には重要文化財に指定された十一面観音菩薩立像がいらっしゃいます。

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極楽寺。
1646年、光誉西哲(こうよさいてつ)上人の開基。
当初は京都百万篇知恩院の末寺であったが、昭和30念頃に総本山知恩院の末寺となり現在に至っています。




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収蔵庫にいらっしゃる十一面観音菩薩像ですが像高は201.1cmと大きな方で、平安中期頃の方との事ですが足元には翻派式衣文を浅く残し古様を示します。
姿勢は屈曲を抑えた感じの直立とは言わないまでもやや硬さのあるような感じで、お顔は四角く大きく平たい鼻と閉じたような目と地方古仏の雰囲気を感じニヤリとしてしまいます。
一木造りの重厚な方でその作りも重厚と、かなりの迫力で迫る見ごたえのある方です。
ストンと下ろした右腕からキュッと釣り上げる様に曲げた手の平、固くしっかりきっちり屈曲した左腕。
頭部の化物は全て失われています。

元は隣接する出雲大神宮にあった神宮寺に祀られていましたが明治時代の廃仏毀釈により極楽寺に移されたそうです。
地元では雨乞い観音として厚く信仰され、水かけをして雨乞いをしたそうです。


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吉祥山 極楽寺(ごくらくじ)
京都府亀岡市千歳町千歳北所24
TEL : 0771-22-1103
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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湖東三山秘仏めぐり速報!

行って参りました湖東三山!
一昨年の紅葉期にお参りさせて頂いたのですが、この春に湖東三山スマートIC開通記念で三山のご本尊が同時開帳されており、この機会を逃すまじとお参りしてきました。
2006年に奇跡の同時開帳があったそうですが、この時の僕は仏像に興味は持っていたものの拝観するには至らず老後の楽しみにと考えていた程度。
一昨年訪れた際に同時開帳があったことを知り、あぁ僕はもう見ることは出来ないかもなと諦めていました。
そこへ飛び込んできたこの同時開帳!小躍りしながら行ってきましたよ(笑)

まずは百済寺。
像高3mっを超える素晴らしい十一面観音像で奈良時代との記載が!
な、な、な、な、、なんと奈良時代!?
肩を張った衣文線が密密な凄い方がいらっしゃいましたよ!


そして金剛輪寺へと向かい「生身の観音さま」こと聖観音菩薩立像を内陣まで入らせて頂いての拝観。
個人的にめちゃめちゃ良かった。
ちょっと釘付けになってしまいました。

最後に西明寺。
こちらのご本尊は薬師如来立像。
平安期のたっぷりとしたお方。
外陣からの拝観。
堂内で見ていた時の印象と、帰ってから購入したお写真で見る印象がまるで違った不思議方でした。


詳細はまた後日おってアップします!
本当に素晴らしい機会を頂けて大満足でした。
5月に母を連れて再訪する予定です!




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京都府・宝林寺「過去現在未来!半丈六のスペクタクルの巻き」

バリバリに霊力を発散する宗堅寺 如意輪観音像に別れを告げるもこの日の仏像拝観はまだまだ続きます。
向かったのは宝林寺というお寺でこちらには過去現在未来の三如来がいらっしゃいます!しかも半丈六のデカさ!!


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もともとはこの地より西に500mほどの地にあった宝釈寺という七堂伽藍を有する寺院がありそこでお祀りされていました。
しかし、明智光秀の兵火に合い、廃寺となるや三如来のみ宝林寺へ移されたそうです。
兵火に焼かれることなく、守られ今なおこの地で三尊揃っての威光を見ることが出来る奇跡に感謝です。
よくぞ半丈六もの仏像を3体揃って守り通したものです。
仏教というものが、その教えが、しっかりとした信仰としてこの地に伝わり守られていたんでしょうね。
兵火に追われる最中にこれほどの大きさの仏像を3体もどの様に運び出し逃れたのでしょう。
現代に生きる僕たちには想像もつかない仏様への感謝があったんでしょうね。

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さて、その三如来ですが、藤原期の定朝様を示す素晴らしい方々です。
3体すべてが桧の寄木造りで国の重要文化財に指定され、堂々としたたたずまいです。
釈迦如来坐像は像高141.5cmと最も大きく表情も1番厳しく引き締まった方です。
薬師如来坐像は像高120.5cm。四角く顎回りに量感を持ったこちらも厳しめに感じるお顔をされています。
阿弥陀如来坐像は像高139.5cm、穏やかで静かなたたずまい。定朝様を最も顕著に表しているお方です。
共にゆったりと流れる衣文表現は同じくしますが、釈迦如来だけは両の足の間から垂れ落ちる表現があります。
お顔の肉付きの違いや表情の違いなど、全体の印象は似通っていますがそれぞれが発散するオーラは別種の物であるように感じさせられます。
別仏師の作なのか作り分けたものなのか。

一堂にこの三如来を収める空間の圧たるや凄いものがありました。
正面から見るよりもお堂の隅から斜めに釋迦、薬師、阿弥陀と3体を眺める角度が1番カッコ良かった。
制限あるお堂の空間なのに広がりを感じ、どこまでも奥行きがあるようにすら思えてきました。
過去現在未来。どこまでも続く時間軸と空間がそこにはあるように感じられ長く眺めていると不思議な感覚に覆われていきました。


釈迦如来坐像
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薬師如来坐像
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阿弥陀如来坐像
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写真はお寺の由緒書きより







曹渓山 宝林寺(ほうりんじ)
京都府亀岡市宮前町神前狭間27
TEL : 0771-26-2228
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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関西美術館巡り速報の巻き

昨日の4月9日に関西で行われている美術館での仏像関連の特別展へ行ってきました。
4月~6月頃の関西での特別展は素晴らしい内容目白押しで休みの日にのんびりしている暇はありません(笑)
これほど集中して催されているんですからGO!関西でしょ(笑)

ってなわけで!この日巡ったのは、
大阪市立美術館「山の神仏展」
阿倍野ハルカス美術館「東大寺展」
奈良国立博物館「鎌倉の仏像展」

まずは大阪へ向かい市立美術館の「山の神仏展」から。
こちらでは吉野・熊野・高野の3つのステージから構成されています。
想像していた以上の仏像の出展があり大興奮に包まれる僕。

吉野 世尊寺・十一面観音立像や来迎院・胎蔵界大日如来像、鳳閣寺・如意輪観音像、龍泉寺・天部形立像。
熊野 阿弥陀寺・釈迦如来立像、海蔵寺・菩薩形坐像に神像群。
高野 延命寺・十一面観音立像、泰雲院・伝龍猛菩薩立像。
数多くの仏像に心奪われてきました。

また、4/15~お出ましになる熊野 神宮寺の本持佛、千手観音、聖観音、地蔵菩薩。
5/8~5/18のみの吉野 如意輪寺・蔵王権現像(源慶作)
4/22~の櫻本坊・釈迦如来坐像
後期の展示も大注目で当然僕は後期にも行きます。
前期にしか見れない仏像はなかったと思うので仏像好きな方は後期の源慶の蔵王権現の期間中にどうでしょうか?

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次にお向かいの阿倍野ハルカスで「東大寺展」へ。
こちらでは何と言っても初めてお目にかかれた五劫思惟像!
可愛らしく重厚な方でした。
他にも実忠和尚坐像、重源上人坐像、快慶地蔵菩薩立像、知足院地蔵菩薩立像や弥勒仏坐像。
何度もお会いしている方が多いですがやはり素晴らしい!
また、4/15~は五劫院の五劫思惟坐像に中性院の弥勒菩薩立像がお出ましに。
共にお会いしたことがないお方。
あ、もちろん僕は後期にも行きますよ♪
執金剛神の彩色復元CGは凄かったねぇ
ドキドキしました!ロマンですね!

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ここから奈良へとビューーーン。
奈良国立博物館での「鎌倉の仏像展」
いつの日か関東遠征をしお会いするんだと望んでいた方々があっちから奈良へお越しになりました。
もう素晴らしいです。本当に素晴らしいです。
水月観音は言うに及ばず、浄光明寺・観音菩薩坐像が圧倒的に素晴らしい。
なんて美しさなんでしょう。しかしこの方、観音菩薩?勢至菩薩ではなくて?
頭に水瓶を掲げられていたので勢至菩薩かと思ったんですが説明では観音菩薩でした。
なあいいや、とにかく素晴らしかったなぁ。
他にも清雲寺・毘沙門天、建長寺・千手観音菩薩坐像も凄かったなぁ・・・
後期のみに出てこられる仏像はないんですが、もちろん後期も行きます。

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そしていよいよ22日からは京都国立博物館での「南山城の古寺巡礼展」!
もうこの時期の関西は凄いです!
凄いとんでもない空間になっていますよ!
ワクワクしっぱなしで毎日テンションが高い僕です(笑)

本編はまた後日。
会期中にUP出来るように頑張ります(笑)











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京都府・宗堅寺「射抜く視線の如意輪観音の巻き」

お昼一番に向かったのは南丹市から車を走らせること40分、亀岡市西堅町にある宗堅寺。
曹洞宗に属する禅寺であり、福井県 永平寺・横浜 總持寺を大本山とします。
本尊は聖観音菩薩。他にも数体の仏像を残しているが、明治初めの大火により寺宝や古文書のほとんどを焼失し創建当寺の開山・開基などは定かではありません。


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さて、こちらの宝物庫には府指定文化財の鎌倉期 如意輪観音菩薩像があると知り拝観をお願いしました。
ご対応いただいたのは奥様で非常に優しく感じの良い方でした。一つ一つのお堂を丁寧に案内していただきゆったりとのんびりと拝観させてもらえて非常にありがたかったです。


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如意輪観音坐像 府指定文化財 鎌倉時代 慶派 賢清作 像高125cm


宝物庫の扉はガラス戸になっており、普段からもガラス越しで拝観出来そうです。
しかし今日は拝観のお願いを事前にしていたので扉を開けてお堂に上げて頂きました。
宝物庫となっておりますが、様相は観音堂といった感じで中もしっかりと須弥壇が組まれ、幕の奥に安置されています。
幕はしっかりと上がっているので(笑)そのお姿はしっかりと確認することが出来ます。
一目見て即座に感じるその目力。
射抜くような力強い視線にたっぷりの肉付きの頬。
バランスも凄く良くて、簡単に言うとカッコイイです!そして少し怖い(笑)

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衣のはためきも非常に動きが豊かで立てた片膝でハタハタと躍動します。
どっしりと片膝を立て、各所へ伸びてくる腕のしなやかさ。
美しくカッコイイですねぇ。

快慶の系譜に連なる仏師 賢清の作だと分かっているそうで、なるほどと思わされます。
あきらかに慶派の仏像であることは間違いなく、宋風を思わせる像容も鎌倉の匂いをプンプンさせますね。

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そして次に案内されたのが本堂。
こちらにはご本尊の聖観音菩薩立像がいらっしゃいます。
しっかりと金の残るお若い方です。
その尊容は失礼ながら仏頂面的で頬を膨らませ口をキュッと結んでいます。
しかし憎めない愛らしさが漂ってくるのはやはりチャンカワイに似ているからではなく菩薩の慈悲深さでしょう(笑)
脇には達磨大師に名前の難しく初めて聞いた名の方(笑)
ここだけの内緒話で奥様もド忘れされていて、僕がどなたなんですか?と尋ねると慌てて奥へ引き返し調べてこられました。(笑)
ここだけの話ですよ♪
そしてお名前を聞くも難しくて聞き取れず雰囲気だけ感じて納得する僕(笑)
しかしながらそのお像の造形は額に手をやり遠くを眺める。
これは村の方をお守りする為に尽力されているお姿なんだとか。
この村 所縁の方なのかもしれませんね。

※Twitterでtakaタカ様よりこの像は大権現修理菩薩でしょうと教えて頂きました。
なんでも曹洞宗の寺院ではポピュラーな方だそうで、左手をかざすポーズを取る伽藍神のお方で航海の守り神ともいわれるそうです。菩薩といわれますが護法善神のお一人との説もあるそうです

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棟続きの客殿には京都の法界寺 日野薬師と同木同作と伝えられている薬師如来座像がいらっしゃいます。
授乳・安産・子授けなど、婦人の祈願に霊験を示されるという事から乳薬師と呼ばれ信仰を集める方です。
平安後期の作で像高は75cm。
後補であろう塗り直しが厚く、造形は極めて不明瞭ですが小顔で非常にイケメンな雰囲気が伝わります。
また右手の印相が独特です。
施無畏印は掌を見せる様に上げている印ですが、この際の指の位置に儀軌があると聞いたことがありました。
それは人差し指が前に出ていると釈迦如来、中指が前に出ていると阿弥陀如来、薬指が前に出ていると薬師如来というものでした。
この乳薬師様はどうでしょう? 出過ぎちゃーいませんか?(笑)
もはや阿弥陀様の来迎印かよ!?ってくらいに出て輪っか作る勢いです。
全力で薬師如来をアピールされています(笑)


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とても、本当にとても居心地のいい、穏やかで楽しい拝観の時間を頂きました。
優しい優しい奥様に神々しい迫力を持たれる如意輪観音。
そしてチャンカワイと全力薬師。
めちゃめちゃ素晴らしい時間でした。
めちゃめちゃ幸せな時間でした。
必ず再訪すると心に決めたお寺が、また一つ出来ました。



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宗堅寺
京都府亀岡市西堅町65
TEL : 0771-22-4503
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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京都府・歓楽寺「荒ぶる仁王像の巻き」

西乗寺から車で5分ほどの静原という地に歓楽寺はあります。
国道162号線のすぐそばの丘陵地に建っている古刹。
このお寺には府指定の文化財に指定された仁王像がいらっしゃいます。

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見るからに慶派仏師の作であろうと分かるその造形の迫力は素晴らしく、筋肉の盛り上がり、指の反り返りや足の踏ん張りなど力がみなぎりまくってます!
衣の折り返しやうねりも素晴らしく、力強い彫り口がダイナミックさを生んでいます。
仁王像ですので当然風雨にさらされてきたために、磨滅も進み色彩などはほとんど剥落していますがそれがまた美しさを引き出しているように思えます。
木目の流れが衣の流れと合わさってより一層の躍動感を感じるのです。
本当にカッコよくて素晴らしい仁王像です。荒ぶってますね。
これほどカッコイイ仁王像は久しぶりに見た気がしますね。
鳥除けの網が張ってありますので、写真では見にくいと思いますが本当に力溢れる凄い方々ですよ。



阿形像

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吽形像

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お寺の説明によると鎌倉時代の慶派仏師謾連法師の作と伝えられているそうで、像高は阿形像が2m14cm、吽形像が1m96cm。
仁王門は草葺屋根だったそうですが今はその姿を変えていますね、残念。
南丹市方面へ来られる折には是非とも拝観して頂きたい仁王像です。


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歓楽寺(かんらくじ)
京都府南丹市美山町静原狐段30-1
TEL : 0771-77-0587
拝観 : 境内自由
拝観料 : 無し
駐車場 : 無し


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京都府・西乗寺「藤原時代 来迎阿弥陀三尊を見比べるの巻き」

4月2日。

この日の仏像拝観の地は仕事現場からわりと近い丹波・亀岡方面。
この地域もかなりの中央仏、地方仏を抱えた仏ゾーンである。

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まず訪れたのは南丹市美山にある西乗寺。
農村広がるのどかな美山かやぶきの里にあるその西浄寺は、はじめ真言宗であったが、1551年 僧祐道の開基で浄土真宗となった。
その西乗寺に国の重要文化財に指定される阿弥陀三尊像があると知り拝観に出かけてきました。

お像が安置されている阿弥陀堂の扉を開けて頂き中へ案内していただくと、そこには定朝様を示す中尊 阿弥陀如来坐像と脇侍の観音勢至菩薩像、そして四天王像がいらっしゃいました。


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中尊の阿弥陀如来像は結跏趺坐で像高140cm、脇侍の観音菩薩像は左膝を立て来迎の姿勢で像高106cm、同じく脇侍の勢至菩薩像は大和座りの来迎姿勢で像高100cm。
藤原時代の三尊来迎形式だそうです。


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それぞれの衣の表現が違い、体幹も違う事から別々の仏師によって造像されたものなのでしょうか。
観音菩薩と勢至菩薩は明らかに造形が違います。
上半身は条帛のみで細身の腕をされ、髪の毛には筋彫が施され、腹回りから下半身に掛けてたっぷりとした量感持つ勢至菩薩像。
両腕に衣をまとい、引き締まった体躯を持つ観音菩薩像。
衣文表現も簡素化された感じがします。

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勢至菩薩
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観音菩薩
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また三尊それぞれの目の雰囲気が全く違うのも面白かったです。
三尊すべてが見ている方向が違う。
正面やや下方野遠くを見据える中尊阿弥陀に遠くの様な近くの様な物思いに耽っているような視線を流す観音菩薩。
寄り目がちに足元に焦点の合わないような視線を落とすような勢至菩薩。
それぞれの目の形も違い見比べていて非常に面白いです。
観音菩薩勢至菩薩の髻の高さも凄いですね。


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阿弥陀如来

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観音菩薩

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勢至菩薩






観音勢至両菩薩の髪の表現

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高い髻

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農村広がる穏やかな風景の中にたたずむ西乗寺。
朝もはよからいい仏に出会いじっくりと見比べる。
あぁなんて素敵なじかんなんでしょう(笑)
朝の澄み切った空気と素晴らしい三尊に出会い、自然と顔には笑顔が浮かんでくるのでした。






遠慶山 西乗寺(さいじょうじ)
京都府南丹市美山町下平屋上ノ山24
TEL : 0771-75-0355
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 無し(近場に観光駐車場のような場所があります)


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京都は南丹市~亀岡へ!あふれる素敵仏の巻き」

今日は京都の南丹市から亀岡市へと仏像拝観へ出かけてきました。
出張先の宮津市を朝に出発し、まず向かったのは南丹市の西乗寺。

西乗寺には平安期定朝様の中尊阿弥陀如来に、おそらく勢至菩薩は別時代ではなかろうかという脇侍の観音勢至。
この三尊は目力を中心に拝観してきました。

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そして西乗寺から5kmほどのところにある歓楽寺。
こちらは仁王門にいらっしゃる仁王像が府指定の文化財。
ひさびさに見ためちゃくちゃカッコイイ仁王像です。
筋肉の盛り上がり動きもう大迫力!衣文のうねりもすさまじく!
慶派の勢いをもろに感じさせる仁王像でした。

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そして。。。向かったのは普門院。
事前に予約の電話をして拝観の許可を取っていたにも拘らず。。。
世話方さんが来られると、ここ最近の物騒な世の中の話をされ。。盗難が怖く拝観させれないと。。
それならそうと拝観の電話の時に仰って下されば他のお寺へ拝観時間を割り当てたのに。。。
しかし、ご縁がなかったんだと気持ちを切り替えて亀岡へ。

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亀岡へ移り最初に訪れたのは宗堅寺。
こちらには快慶の流れをくむ仏師 賢清の作と確認されている如意輪観音を拝観。
非常に鋭い、凛々しく精悍な顔立ちをされ衣のはためきも優雅な異国情緒も感じるような素晴らしい如意輪観音に出会いました。

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宝林寺。
こちらには半丈六の釈迦、薬師、阿弥陀の三坐像が!
平安末期の作となる三如来が収蔵庫に収まるスペクタクル感が物凄い。
それぞれの像に特色があり、ただただ眺め、ご住職には結構な時間を待たせてしまいました(--;
素晴らしかった!

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それから当初の最終目的地である極楽寺へ。
こちらには重要文化財に指定されている十一面観音立像が。
平安後期にさしかかる時代の像とのことですが、翻派式衣文表現を足元に残し、量感もたっぷりの平安初期の造形を意識した像容でした。

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この日の予定を終え、実家へと帰る道すがら思い出して急いで向かったのは奈良県法華寺町。
ここに平安古仏の地蔵菩薩像がいらっしゃると観仏日々帖さんでの記事を読んで以来、ずっと気になっていたのを思い出し向かいました。
噂に違わぬ素晴らしい地蔵菩薩で圧巻でした。
簡易的で形式的になっている衣文表現でしたがそれでもその重厚さは素晴らしく奈良の奥深さを痛感しました。

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今日も残念な事もありましたが素晴らしい拝観が出来たんではないでしょうか。
詳細は後日追って!
ご期待ください(笑)








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プロフィール

迦楼馬-カルマ-

Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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