奈良県・當麻寺「66年ぶりの里帰り!平安仏の吉祥天の巻き」

奥院をお参りし、當麻寺へ寄り道。
寄り道というか、主目的。おやじゴメン 俺は吉祥天が見たいんだ。
父のお彼岸のお参りを主目的と据えず、66年ぶりに東京国立博物館から里帰りした吉祥天像を主目的と言い張る仏像馬鹿に、貴方の息子は立派に育ちましたよ。

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さてガッツリ見ようw
奥院ではなく當麻寺へお参りするのは1年ぶりくらいかな?
本日、その1年ぶりの拝観を決めたのは上記でアホな前説で述べた通り66年ぶりに東京より吉祥天像が里帰りされているからです。
先日の報道で知られている方も多いと思いますが、曼荼羅堂(本堂)のお厨子に安置されていた十一面観音立像が重要文化財に指定されることとなりましたが、その調査の為に東京へ出張されていました。
その代りという訳なのか、関係ないのかはわかりませんが、十一面観音が安置されていたお厨子の前に吉祥天像はお祀りされています。

真近まで近寄り拝観することが出来る状況に感謝。
お像は平安期の像で衣表現は簡易的ですが重厚。重みのある表現に見えますね。
平安後期に差し掛かる造像なのかもしれませんが、体躯は量感を残し非常にどっしりとした印象を与えます。
胸元をざっくりと開けた切れ込みすぎなVネックに、襟元から肩を巻いて垂れていく重厚な表現に簡素ながら柔らかな雰囲気を見て取れる裳の折り返し部にグッとくるものを感じます。
なだらかな胸板にたっぷりの腹回りと太ももの量感と、平安初期の様な後期の様な美しい造形。
彩色が薄れてきたこの白茶けた雰囲気もいいですね。優しさの慈悲を感じさせてくれます。
頭はリンゴの様な頭髪にスーッと線を引いた様な目元で妖艶。胸元の表現とも合わさって色気がありますね。
像高は101.5cmで欅(ケヤキ)の一木造り。

kissyou.pngネットより

kissyou2.jpgネットより


また講堂では室町期の仁王像の頭部が公開されています。
何らかの理由で製作途中で止まってしまったと考えられるそうで、頭部しかありませんが非常に劇画タッチで歌舞伎を思わせます。
仏師は宿院仏師が考えられるそうで、美しい彫刻面や、赤と緑青の色使いなどからその雰囲気を感じ取れます。

niou1.pngネットより




この特別公開は5月15日まで。
行こうと思っていたのに気が付いたら終わっていたなんてことのないように!
この時期の奈良は激熱なのでいろんな特別公開と組み合わせて是非ともお出で下さい。
公開期間はあと1月半ですよ~




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曼荼羅堂(本堂)

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金堂

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講堂







當麻寺
奈良県葛城市當麻1263
TEL : 0745-48-2001
拝観 : 9:00~17:00
拝観料 : 500円
駐車場 : 有り(有料)


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奈良県・當麻寺 奥院「庫裡の庭に坐す石仏十一面の巻き」

素晴らしい十一面観音に後ろ髪を引かれ、心惜しさ満開で仙光寺を後にする。
向かったのはこの日の主目的であるお彼岸のお参りに、亡き父が眠る当麻寺奥ノ院へ。

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昨年の9月のお参りでも記した通り、奥ノ院は現在 本堂が平成の大修理の真っ最中で、法要は庫裡で行います。
前回もお会いした江戸期頃の宝冠釈迦如来座像がお堂の右脇に安置されています。

他にも聖観音菩薩立像、やや朽ちた感のある地蔵菩薩立像がおられます。
宝冠釈迦如来はかなり凛々しいお顔をされイケメンです。
法要をして頂いてるわけで仏像を拝しに来たわけではないので、仏像について細かく質問する場ではない事から聞くことは出来ませんでしたが、どういった流れでこの庫裡に中尊に宝冠釈迦如来と脇侍に聖観音菩薩、地蔵菩薩が安置されているのか気になるところです。
事細かな理由はないのかもしれませんが。

また、入口から入り廊下をわたり奥の間へ通る間に、廊下から見える庭にいらっしゃる十一面観音菩薩坐像の石仏が素晴らしく、可愛らしいのですよ。
庫裡に上がらせて頂くのは2度目ですが、この方に会える嬉しさもあって庫裡での法要が気に入っています。
本当にね、可愛らしくてちょこんと坐されているんですよ♪

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石仏 十一面観音菩薩坐像


今回は拝観しませんでしたが、こちらの宝物館には素晴らしい来迎二十五菩薩像がいらっしゃいます。
穏やかな深い瞳をされた阿弥陀三尊像に夏祭り状態で踊りまくる二十五菩薩。
本当に素晴らしくて躍動感たっぷりのプリミティブな菩薩群を、訪れた際には是非とも拝観して下さい。

taimapanfu.jpg由緒書きより




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奥院 楼門(重要文化財)

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水子地蔵半跏像

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石仏 不動明王立像






當麻寺 奥ノ院
奈良県葛城市當麻1263
TEL : 0745-48-2008
拝観 : 9:00~17:00
拝観料 : 300円 ・宝物館500円
駐車場 : 有り


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奈良県・仙光寺「藤原時代の一木造り!素晴らしき十一面観音菩薩像の巻き」

3月19日。
この日は當麻寺へお彼岸のお参りに。
しかしその前後に少し寄り道。
まず向かったのは斑鳩町にある仙光寺。
こちらの客仏に重要文化財に指定されている十一面観音菩薩立像がいらっしゃいます。
お彼岸の本当に忙しい最中にお邪魔し大変ご迷惑をおかけしたことをまずはお詫びいたします。
快く迎えて下さって本当にありがとうございました。

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さて、その十一面観音ですが、本当に素晴らしい方でした。
像高は110cmくらい?もう少し大きいかな?
四角いお顔にきつく結んだ口元。
しっかりとした腰周りの量感に誇張の少ない衣文表現。
非常にバランスがよく垂下した右腕も美しい。
手の平は正面に向け親指をグッと内に曲げます。
長谷寺式の観音様ではないか?との考察もあるようで、なるほど確かに錫杖を持つような手の表現でした。
また、垂下する右腕を覆うように衣をまとい手首から垂れていきます。
地方古仏色も感じさせる平安後期の作で一木造り。

本当に素晴らしい十一面観音様でもう釘付けになってしまいました。
これほどの観音様が斑鳩にいらっしゃりながら全く知りませんでした。
展覧会などに出展されたことはないのか?と尋ねると、依頼はあるが断っていると。
とにかく仏像の盗難が怖いと仰っていました。
有名になってしまえばその危険が増えると。そのため展覧会等の出展はお断りしているし写真撮影もご遠慮願っているとの事でした。
お姿をお伝えすることが出来ず非常に残念ではありますが、いたしかたありません。
ぜひ!ぜひとも仏像好きには拝観して頂きたい素晴らしい十一面観音菩薩立像でした。




客仏とのことですが、元は北の地にあった神宮寺の観音堂に祀られていたそうです。
その後の衰退により廃寺となり、南の地の春日大社へと移されました。
しかし明治時代の廃仏毀釈によりその存亡が危ぶまれましたが、現在の仙光寺へと移され現在に至ります。
失われることなく無事に守られ現在も伝えられるこの十一面観音菩薩像の素晴らしさ。
僕の言葉では到底伝えることの出来ない素晴らしい十一面観音菩薩像が仙光寺にはいらっしゃいます。




清凉山 仙光寺(せんこうじ)
奈良県生駒郡斑鳩町龍田北4-3-38
TEL : 0745-74-5180
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 無し


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奈良県・阿弥陀寺「尊き十一面観音立像の巻き」

3月5日、法然寺についで向かったのは見瀬町にある阿弥陀寺。
こちらは室町時代後期の頃に一譽無三上人が、大和国畝傍山東南の地見瀬の郷に開創したもので、元は東京芝の増上寺末でしたが、宝暦6年(1756)に知恩院末となり総本山知恩院より中本山の地位を与えられ現在末寺4ヶ寺を擁しています。

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ご住職は不在で奥様に迎え入れて頂く。

本堂へ上がらせて頂くと須弥壇上に阿弥陀三尊像がうかがえます。
中尊の阿弥陀如来坐像はやや頭部が大きめな方で室町期くらいの方かな?
と思ったんですがお体の雰囲気や衣文表現などを見ると平安時代後期の様な気も。
しかし平安期にしては体の厚みがあるかな?頭部と体が別時代な気もしますが詳細は不明。
お寺の創建が室町後期だから室町期なのかなぁ。

しっかりと前を見据え、堂々とした威厳を感じさせます。


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脇侍の観音勢至菩薩は片膝をついた姿勢で室町以降の作だと思います。
ほとんど目を閉じた静かなお顔で衣は派手な動きを見せます。
三尊ともに金箔は非常に良く残りますがほど良いくすみ感で穏やかな金色です。
あまりに綺麗すぎる金箔は好みではないのですがこのくらいの 古色味が出てくると尊さを感じてくるのはなんでかな?

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お堂の左手には鎌倉期の地蔵菩薩立像。
塗り直しがされているのか、非常に色がよく残り美しい方です。
安阿弥様のような美しく流れる衣文に量感を持った体格、静かなお顔をされながら前傾姿勢で向かってきます。
衣をどっしりと着られ肩周りの肉感も逞しい、静かでありながら力強い方に見えました。

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また、その脇には平安後期と思われる阿弥陀如来立像。
こちらは村の方が所蔵されていたそうで、阿弥陀寺へお祀りしてください持って来られたそうです。
村中の一般の家にこのような古い仏像があるのが奈良の地方ならではなのでは?と奥様。

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本堂を出て次に案内していただいたのは境内の左手奥に立つ観音堂です。
こちらには平安後期と思われる一木造りの十一面観音立像がいらっしゃいます(HPには鎌倉期となってますね)。
お厨子を開けるのに手間取りつつもなんとか開けて頂き(笑)その尊容を確認させて頂きました。
腰を少し左へ捻り、右足はやや前へ。
基本的な十一面観音ですが非常にイイ。
この磨滅が進み朽ちてきた感が霊験を高め、霊木より彫りだされた神秘的な感覚を与えてくれます。
お顔は磨滅が進みその表情を読み取るのは難しいですが、その読み取れない表情に尊さがあふれてくる。
四角いお顔の顎回りにたっぷりと肉を付けた優しさを感じさせてくれます。
衣の表現は浅く簡易的ですが膝下には厚く大きな衣文も見て取れます。
磨滅により細かな表現は確認できませんが翻派式衣文だったのかもしれません。
バランスも非常に良く美しいというよりは尊い十一面観音でした。

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この日は2寺のみを巡る仏像拝観でしたが、自分の地元の、知らなかったお寺で素晴らしい仏像に出会うことが出来て有意義な一日となりました。
また地元橿原を巡る仏像拝観をしたいと計画を練っています。


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光照山 阿弥陀寺(あみだじ)
奈良県橿原市見瀬町333
TEL : 0744-27-3278
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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斑鳩の地にいらっしゃる極上仏の巻き

本日3月19日はお彼岸のお参りに父の眠る當麻寺奥ノ院へ。
その前後にこのお彼岸の忙しいさなかに無理を言って仏像の拝観をさせて頂いたお寺が2寺。
斑鳩の仙光寺さんと融念寺さんです。

融念寺さんへは過去にも拝観に訪れさせて頂いたことがあり本日は再訪でしたが、こちらの地蔵菩薩立像の霊力はいささかも衰えません。
溢れんばかりの霊力を、妖しの魔力を収蔵庫一杯に発散させていらっしゃいました。
何度見てもこの魅力が減ることはないですね。
この方の魅力を余すことなく言葉で伝えるのは不可能です。

そしてもう1寺ご無理を聞いていただきお参りさせて頂いたのは仙光寺さん。
こちらには重要文化財に指定された十一面観音菩薩立像がいらっしゃいます。
写真撮影は不可でしたのでお姿をお伝えすることが出来ないのが残念で残念で非常に残念でなりません。
それくらい素晴らしい方でした。
平安後期の藤原時代の作。関西在住の仏像好きならもちろんの事、遠方より来られる方も法隆寺、中宮寺を訪れるなら是非とも拝観コースに組み込んで欲しい、素晴らしい十一面観音菩薩です。
融念寺さんとは凄く近いのでこの2寺の為に奈良遠征の仏像拝観計画も十分満足できるはずだと断言したい素晴らしさです。
詳細は後ほどアップします。写真はないけど。。。
言葉で、文章で伝えれる力量は僕にはないですけど。。。







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奈良県・法然寺「安阿弥様の阿弥陀三尊像の巻き」

3月5日。

この日は地元橿原をぶらり。
地元のお寺をもっとよく知ろうと橿原市のお寺を順番に1つ1つ調べてその中から仏像の拝観をお願いできそうなところをピックアップして2寺を巡ってきました。
雨の中の参拝となりましたがどちらのお寺も快く迎え入れて下さり感謝感謝です。

まず最初に訪れたのは香久山にある法然寺。

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法然寺は鎌倉時代の初めごろ、法然上人が高野山から聖徳太子御生誕の地・橘寺を経て帰途の途上、この地で念仏往生の教えを説かれるため、少林院を開いて念仏化導の道場とされました。
それから300余年後の大永8年1528年夏、知恩院第26代御門跡・歓蓮社保誉源派上人が、夢の中で法然上人より「香久山の麓の寺はせまけれど、高きみのりを説きて弘めむ」とのお歌を賜ったことから、門跡を辞して当山に御隠栖されることとなり、その際、寺号を法然寺と改められたと伝えられています。
現在は、法然上人霊蹟25霊場の第10番札所になっています。

ご本尊は阿弥陀三尊像で、もとは高野山の麓・新別所の念仏堂にあり、重源上人や熊谷蓮生房直実(くまがい・れんせいぼう・なおざね)が別時念仏を修せられた霊仏でしたが、大永8年、時の住僧空円上人が、夢の中で御本尊より「香久山の麓に有縁の霊地あり ともないて行け」との命を受け、当山まで供奉に来られました。不思議なことに、空円上人到着と同時に保誉上人も当山にお着きになっておられ、お二人は共に霊夢を語り合い、直ちに別時念仏を修せられたと伝えられております。
この阿弥陀如来は、蓮台と御足との間に紙一枚程度の隙間があることから「浮足如来」と称されているそうです。


この日は拝観の旨を事前に伝えていたので本堂へ上げて頂き阿弥陀三尊像の拝観をさせて頂きました。
法然上人の霊場となっておりますので御朱印を頂きに上がり、お寺の方がいらっしゃればお堂へ上げて頂ける感じです。

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さて、本堂内陣には立派な須弥壇があり、須弥壇上のお厨子に阿弥陀三尊像がお祀りされています。
安阿弥様を示す鎌倉期と思われる美しく凛々しい阿弥陀様が綺麗な衣文線を描く衣をまとい静かに厳かに立たれています。
張りのある頬につぶらな瞳につぶらなお口。体格もよくしっかりとした方ですね。
脇を占める観音勢至の両菩薩像も伏し目がちに凛々しくおられます。


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ネットより


快慶の時代よりは下りもしかすると室町期に差し掛かるのかもしれません。
美しい阿弥陀三尊像で見惚れてしまいますね。
お姿を収めようとカメラのシャッターを押す。

「メモリーカードが入っていません」

。。。。

やってしまいました。
iPhoneでの撮影となり薄暗さの中もあり全然撮れませんでした。。
己のドジさ加減に呆れて法然寺を後にする、何とも情けない滑り出しでした。。。トホホ

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香久山少林院 法然寺(ほうねんじ)
奈良県橿原市南浦町908
TEL : 0744-22-3767
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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奈良県・西明寺「鎌倉期!?謎を呼んだ釈迦如来坐像の巻き」

この日の最後の目的地は西明寺。
鎌倉時代の中期、北条時頼が諸国行脚の折りこの地に来られ、草庵を結び釈迦如来のご本尊を祭祀し宝珠山釈迦院最明寺(後に西明寺と改め)と号したと伝えられています。

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インターフォンを鳴らすも誰も出てこず。。
おや?
大きな声でスイマセーンと叫ぶも誰もいない。。
おや?
しばらく境内でぼけーっとしていると高齢の方が犬のエサを持って登場。
おそるおそる声をかけるも気づいてもらえない。。
どうやらかなりお耳が遠いようで(^^;
真近くまで寄って声をかけるとようやく気づいていただきました。
その方がご住職で、拝観に訪れたことを伝えるとしばらく考え込み、あぁお電話下さった!はいはいはいと。。
なんとか拝観することが出来ました(^^;

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お堂へ入るとそこには金色に輝くお釈迦様が。
おや?
確かご本尊は鎌倉期の釈迦如来坐像で文化財に指定されているはず。。。
調べた書籍によれば市の指定文化財。
ネットで検索すると重要文化財指定との情報も。
う~む。。。
お側へ寄らせて頂きじっくりと見させていただく。
鎌倉期というよりは平安後期の定朝様の穏やかですがしっかりと見据える強い眼差しを持たれた方です。
しかし金箔が厚くて彫り口などはよくわからない。
のっぺりとしてしまっています。
まさか塗り直し!?
文化財なのに?
疑問に思いご住職に質問すると。。。
あ?なんだって?
あ?なんだって?
志村けん??(--;
あの~こちらのお釈迦様はいつ頃に造られたとか。。。分かったり。。
あぁ?なんだって??

(--;

諦めて他の仏像を見ることに。
するとご住職が由緒書きを持って来てくださいました。
ありがたい(笑)
それによるとやはりご本尊は鎌倉期の釈迦如来坐像で重要文化財との事、しかも伝恵心僧都作。
それではもう一度。
ご住職こちらが。。重要文化財指定の。。お釈迦。。様。。。
あぁ?なんだって?

完全に諦めました。


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さて、他の仏像ですが地蔵菩薩坐像がいい。
衣の厚いながらも柔らかな表現や手や足の指のしなやかな動きもいいですね好きです。
そして彩色が剥がれ落ちて表れてきた木目がまたいい感じです。
独特の圧力がでてきますよね。
厳しさというか神々しさというか畏怖感というか。
表情に凄味が増してカッコイイです。

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十一面観音菩薩立像。
ふっくらとしたお顔に暴れる衣(笑)
大仰にうねうねと捲れまくる衣表現は江戸期か。
並びの一角にはお厨子に安置された阿弥陀如来立像。
頭部と掌の大きさのアンバランスさ。
かなりなで肩で体よりも大きな衣を着せられた感がありありの幼さも感じさせる方です。
衣文線は密で安阿弥様も感じさせますがダボダボ感を感じるのは僕だけでしょうか?(笑)

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そしてカッコ良さ抜群の不動三尊。
いや~カッコイイです。
江戸期なんでしょうけどいいですね~
半跏踏み下げのわずかな親指の動き。
衣の文様も美しく非常に若々しい不動明王です。
脇侍の制多迦童子、矜羯羅童子は老けてますね。
不動明王より完全に年上です。
よくある事ですね。
制多迦童子の悪っぷりに、矜羯羅童子のおばちゃんっぷりも素晴らしい。
このフィギュア感もたっぷり出た素晴らしい造形は江戸期の湛海律師っぽいなと。
生駒の宝山寺の湛海律師作の不動三尊の制多迦童子も同じポーズだったような。
あちらの方が若く悪童って感じではありましたが。

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鎌倉期の釈迦如来坐像を楽しみにして訪れ、金ぴかべた塗りのお姿に落ち込みはしましたが周りの仏像で大満足です(笑)
あの方が本当にご本尊様で文化財指定を受けた方なのか?もしやご本尊は別の場所へ安置されているのか?
それとも。。。勝手に塗り直しちゃった??
謎は謎のままになり西明寺を後にしました。


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三面六臂の大黒天か。ん~見えね~

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宝珠山 西明寺(さいみょうじ)
奈良県五條市今井2-3-36
TEL : 0747-22-4571
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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奈良県・生蓮寺「丈六を超えた地蔵菩薩&イケ仏愛染!の巻き」

湯川の地で丈六阿弥陀如来坐像の大きさにのみ込まれた後、五條市内へ降りてきて向かったのは生蓮寺。
連続する丈六の衝撃です。
こちらには、大きな大きな地蔵菩薩坐像がいらっしゃいます。

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生蓮寺。
子安安産の祈願所として知られる生蓮寺は嵯峨天皇の皇后の安産祈願の為、小野篁(おののたかむら)に命じて地蔵菩薩像を安置したのに創まります。
その後、弘法大師空海が高野山を開く際に立ち寄り、一尺八寸の小地蔵を彫刻し本尊胎内に安置する。その時重ねて地蔵尊を開眼供養したと伝えられています。
山号の寄足山はこの伝承によって名づけられ「よらせ」と称しているそうです。
安産以外にも晴れ乞い、雨乞いの祈祷請願所としても知られ古くから厚い信仰によって親しまれてきたお寺さんです。

ぼけ除け地蔵尊第九番霊場でもあり、
「よらせの地蔵さんにべべ着せて奈良の大仏婿に取る」
と歌われるそうです。

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地蔵菩薩坐像 市指定文化財 室町時代 像高328cm 寄木造り


さて、すこぶるお優しいご住職に迎え入れて頂きお堂に入れて頂く。
おぉ~ぅ!と声が出る。
小一時間前に起こした行動を再度繰り返してしまうこの衝撃。
奈良県の岡寺如意輪観音像のあの見下ろされる感、圧倒的感に負けず劣らずの凄い方がいらっしゃいました。
丈六を超え大仏クラスの地蔵菩薩坐像で、像高は328cmで彩色を施された方です。
お堂狭しと物凄い迫力でそびえるというより覆い隠してくるような存在感で素晴らしいですね。
神々しさと畏怖感と凄いです。見上げる白い方ってのは迫力が凄いですよね。
胎内には伝承の弘法大師作の地蔵菩薩像を収められているそうです。


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また脇には小仏がたくさんいらっしゃるのですが、中でも愛染明王像が素晴らしかったです。
彩色の剝げ具合や表情の力強さいい感じです。
生き生きとした生命力あふれるというか、いいなぁ。
時代はいつ頃なんでしょうか?鎌倉期な気もしますが眼は彫眼です。
わかんないですね。このあたりの小仏の目利きが自信を持って出来るようになりたいなぁと(笑)
知識ばかりを詰め込んで頭でっかちな見方しか出来なくなるのも嫌ですがサラリと時代考察出来るような仏通になりたい(笑)

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拝観に訪れた際は大般若経の修繕作業の為 専門家の方がいらっしゃるお忙しい中お邪魔させて頂きありがとうございました。
仏像写真を撮らせて頂くときはご住職がライトを手に後ろをついて回ってくださる優しさで本当ににこやかに拝観させて頂きました(笑)


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阿弥陀如来立像 市指定文化財 鎌倉期

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掌悪童子


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掌善童子


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凛々しい不動明王坐像


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大般若経を調査する先生


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奈良県指定文化財 梵鐘






寄足山 生蓮寺(しょうれんじ)
奈良県五條市二見7-4-7
TEL : 0747-22-2218
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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奈良県・湯川阿弥陀堂「ここで出会えるのか丈六阿弥陀!の巻き」

奈良県五條市西吉野町湯川。
この地に重要文化財に指定された阿弥陀如来座像がいらっしゃいます。
もともとは今の場所より400m上の湯壺と言われる所に阿弥陀堂が建ていたそうです。
「温泉仏」と愛称されて、近隣よりのお参りも非常に多かったと聞き及びます。

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世話方の方にお堂の扉を開けて頂き、仰ぎ見た阿弥陀様におぉ~っと声をあげてしまいました。。
仏像彫刻的にこちらの阿弥陀様が他で見る阿弥陀様よりも断然優れているとかいう事ではないんです。
失礼な言い方になりますが、極々ありふれた丈六阿弥陀仏という感じです。
しかしこの街からは外れた、里の奥まった地域に阿弥陀様が しかも丈六仏がいらっしゃるという衝撃は造形美の感動を超えるものがありました。
その阿弥陀仏の奥に見えたこの地における阿弥陀信仰、村の方々の厚い信仰が開かれた扉から溢れ出すようでした。

肩を張り目を大きく見据えるような尊容をされ、体躯は薄く穏やかでゆったりと坐されています。
衣文も穏やかに流れ定朝様の流れをくむ阿弥陀様です。
この阿弥陀様は平安時代末の嘉応2年に大法師慶印の造立で仏師仏忍の作ということが体内の墨書により分かっているそうです。


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阿弥陀如来坐像 重要文化財 平安時代末期 像高270cm(仏身) 寄木造り



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これほどの丈六阿弥陀像がこの里奥にいらっしゃるという事はこの地がどれほど信仰に厚く阿弥陀様をお祀りしていたかを如実に物語っていますね。
大和のかくれ仏をお祀りする湯川の里はこれからもずっとこの丈六阿弥陀様を大切にお祀りされていくことでしょう。
素晴らしい阿弥陀様をありがとうございました。

※通常 堂内は撮影禁止となっておりますが特別に許可を頂き撮影しています。




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湯川阿弥陀堂
奈良県五條市西吉野湯川215
TEL :
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 無し


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奈良県・大澤寺「動物的!古仏持国天・増長天の巻き」

『瀬の堂の薬師さん』『目の薬師』として地域の人々の厚い信仰を集めている大澤寺。
修験道の開祖役小角が開基した密教霊場で、ご本尊は楠の一木造りで秘仏となっており過去に一般公開はされたことがないとの事。
今回はご本尊のお厨子の脇を固める守護神、持国天と増長天の拝観です。
この2体の天部像もご本尊と同じく藤原期の古仏で五條市の文化財に指定されています。

駐車場に車を入れ境内を歩きつつその景色の美しさに癒されます。
境内には弘法大師 手植えの神樹(智恵の柳)、目を洗うと眼病が治るという通称眼洗い池などがあります。
ごく自然にあるがままの景色がそこにはあり、それがそのまま綺麗だなと感じされる癒しの空間ですね。
そして見えてくる本堂の堂々とした存在感が気持ちを高揚させてくださいます。

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奥様に御対応いただきお堂へ上げて頂く。
須弥壇には立派なお厨子が安置され薄明かりの中 脇を固める2天像が見えます。
近くまで寄させて頂きその尊容を拝観させて頂きました。
動きは固く彫り込みも簡易的。お顔も知的な人間性というよりも動物的な野性味を感じます。
地方古仏的な圧を持った2天部像を見ながら同時期の作であると伝わる秘仏本尊の薬師如来坐像を想像する。
像高は190cm程と言われており半丈六に達する大きな方です。
脇侍仏の尊容からこのお薬師さんも独特な風合いを持たれた地方古仏で霊力の強さを感じるような方なのかなぁとブツブツ独り言をつぶやきながらお堂をグルグルする。

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持国天立像 市指定文化財 平安時代初期 像高80.9cm

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増長天立像 市指定文化財 平安時代初期 像高92.7cm

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すると奥様が「実は今年の連休GWに初めてご本尊様を公開する予定を立てているんです」と。
なんですと!?それはマジですかと。
広告を打ったりインターネットでも情報発信する予定なので気にかけてやってくださいと仰られ大興奮いたしました。
さらに脇侍を見る目線に熱がこもりまたグルグルしてしまう僕なのです。

秘仏公開の折は禁止になるだろけれど今日は特別にとお写真の撮影も許可を頂き感謝の言葉を告げて次の目的地へ向かいました。



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神福山 大澤寺(だいたくじ)
奈良県五條市上之町651
TEL : 0747-23-1744
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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奈良県・講御堂寺「静かな阿弥陀三尊の巻き」

後ろ髪を引かれつつも大善寺を後にし次の目的地の講御堂寺へと向かいます。
交通量の多い交差点の奥にありますので見つけにくいかもしれません。
僕も少し迷いました。

さて、門をくぐり境内へ入るとそこは交差点の喧騒とは別世界のような静かな世界が広がっていました。
本当に綺麗に手入れされ枯葉一つ落ちていないと表現したくなるほどの美しさです。
こう言っては何ですが奈良の寺社の境内って結構...なんですよねぇ(^^;
京都の寺社の境内は手入れも行き届き綺麗だなぁと思うのですが。。。
なので奈良でこれほどまでに、隅にまで神経の行き届いた境内を見ると驚いてしまいます。

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講御堂寺ですが鑑真和上坐像の里帰りを実現した森本孝順(きょうじゅん)長老が長年住職をしていた寺です。
唐招提寺長老の隠居寺となっているそうです。そう言えばお堂がどことなく唐招提寺っぽい。
さっそく奥様に対応いただきお堂に上がらせて頂きました。
静かなお堂の奥、幕の掛かったそのさらに奥にいらっしゃいましたよ阿弥陀三尊像が。

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実は拝観のお願いの電話をした折、なんとなくですが違和感がありました。
拝観させて頂きたいと申し出たのですが意味が通じないような感じでした。
拝観とは?何をしに来られるの?そういった雰囲気が電話越しに伝わる。
これは信仰の仏様を拝観などとはもっての外だというお叱りを受けるのか?と正直ビビったんですが(笑)正直にお堂に上がらせて頂いて仏像を見せて頂きたいのですと伝えると、明日もう一度ご住職のいる時間に連絡を下さいと言われ明朝に再度連絡をしご住職から拝観の許可を頂きました。
そんな経緯もあってか少々ビビりながらお堂に上がらせて頂きました。

さて(笑)、奥様と少しお話をしてから近寄らせて頂くことは可能ですか?と尋ねると快くOKを頂き間近まで寄らせて頂いて外陣からは見えなかった脇侍までしっかりと確認させて頂きました。

こちらには県の文化財に指定されている平安期の阿弥陀三尊像とお前立阿弥陀がいらっしゃいます。
勢至菩薩像は室町期の像との事です。

阿弥陀如来坐像ですが本尊、お前立共に平安後期の定朝様を示す穏やかでゆったりとされた方です。
柔らかな衣文表現に静かなお顔。本当に静かなお顔をされています。
スーッと線を引いた切れ目からのぞく双眸。
穏やかですねぇ。暗く静かなお堂の奥、幕の掛かったその奥にいらっしゃる阿弥陀様。
しかし頭上からは明かりが照らされ美しくそのお姿が浮かび上がっています。

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阿弥陀如来坐像 本尊  県指定文化財 平安時代後期 87.5cm 桧材 寄木造り
阿弥陀如来坐像 お前立 県指定文化財 平安時代後期 43cm  桧材 寄木造り




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幕の奥を覗き込むように見ると脇侍の観音菩薩と勢至菩薩がいらっしゃいます。
衣文を浅く刻む勢至菩薩と衣文を簡略化された観音菩薩。
童子像のようなあどけない唇と目に優しい気持ちがあふれてきます。
素朴な地方仏の様相もあり素晴らしいです。

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観音菩薩立像 県指定文化財 平安時代後期 66cm 桧材 一木造り

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勢至菩薩立像 県指定文化財 室町期 73.5cm 桧材 寄木造り

奥様にこれほど素晴らしい境内ならお花の時期はなおの事素晴らしいでしょうねと尋ねると写真を撮りに来られたりする方がいらっしゃいますねと。
仏像の拝観に訪れる方はいらっしゃいませんか?と尋ねると驚いたことに記憶にないとの事。
お堂の外より覗き窓から見ていかれる方はおれど過去に一般の方でお堂に上がって拝観したことはないと仰られます。
あぁ~そういう事かと。予約の電話の際の違和感というか僕の目的が全く伝わらない様な雰囲気はこの為だったんですね。
団体で拝観に来られた時もお堂の外からだったとの事で、電話で厚かましくも・・・恥じらいもなく・・・お堂に上げてくれと失礼な事を言い切った僕に縁が巡りました(笑)

そしてまだ終わりません。
脇仏には室町期の地蔵菩薩半造がいらっしゃいます。
この方がまた美しいんです。
はっきりとした目鼻立ちで伏した目の影が美しい。
ほどよい色白の肌とその表情が素晴らしく合っていて美しさを際立たせます。
そしてこの美しい方が半跏像だというのがさらにその美しさ尊さを倍加させているように思います。
美しく残る文様と尊容に姿勢。
もう抜群ですね。
是非とも拝観して頂きたいお寺です。
奥様にもきっと仏像の拝観者が増えるはずだと、これほどの素晴らしい空間はそうそうないと思いますと伝えてお堂を後に。


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満足感というか幸福感というか。
何とも言えない気持ちでお堂を出るとそこに広がる美しい境内にやっぱり素晴らしいぞと思わずにはいられない。
笑顔いっぱいで講御堂寺を後にする。

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宝樹山 来迎院 講御堂寺(こうみどうじ)
奈良県五條市五條1-1-14
TEL : 0747-22-2630
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 無し


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奈良県・大善寺「室町期の清凉寺式釈迦像の巻き」

2月25日。

この日は休日で奈良を巡ります。
奈良住みの見仏人としては奈良を開拓していくのが僕の使命だとばかりに(笑)今回は五條市の寺院さんで仏像拝観してきました。
まず訪れたのは大善寺。こちらには重要文化財に指定された室町期の清凉寺式釈迦如来立像がいらっしゃいます。
予約の電話の際はご住職はいらっしゃらないと聞いていたんですが僕が予約の9時よりも早く到着したため、ご住職もいらっしゃりお話を伺うことが出来ました。

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さて、ご住職に収蔵庫の扉を開けて頂き、まずはお経を上げてくださり心を静めます。
収蔵庫にはそびえる様に立つ素晴らしい清凉寺式釈迦如来像がいらっしゃいます。


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清凉寺式釈迦如来立像 重要文化財 室町時代 像高168cm 寄木造り


通常 清凉寺式釈迦と言えば細身の体に大きめの頭部、そして大きな両の手の平といったイメージではないでしょうか。
こちらのお釈迦様は堂々とした体躯にバランスの取れた頭部に手の平をされています。
像高自体は等身大ですが蓮華坐の上に立ち像高よりも断然大きく感じる素晴らしい方です。
衣文表現も美しく、流れるように広がっていきます。
まさに波紋状に肩から落ちていく衣文の美しさにうっとりです。
また、残る金模様も綺麗です。
僕一の清凉寺式釈迦如来との出会いになりました。


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収蔵庫内には脇侍の普賢文殊菩薩像も安置出来るように台が組まれていますが三尊とも移動してしまえば本堂がお留守となりそれはなかなか難しいということで、
本堂には中尊のレプリカを安置し、脇侍は移動せずに本堂に三尊形式を残されたとのことでした。
そしてその本堂へ案内していただき、ご住職はここで出かけて行かれました。
忙しいさなかに訪問しまして申し訳ございませんでした。

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文殊菩薩・普賢菩薩 市指定文化財 室町時代 像高51.2cm


本堂の普賢・文殊両菩薩像もカッコイイです。
同じ顔をされた両菩薩像が、それぞれ獅子と象に乗り堂々とお堂を守っておられます。
しっかりと目を開き須弥壇上から見下ろすような視線はかなりの威厳を持ちこちらはやや首をすくめてしまいます。
室町期とあって截金模様も素晴らしく残り、獅子、像の色も残ってリアルでありグイグイ迫りくる力がありますね。

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脇には赤の童子と白の童子が。
掌悪童子と掌善童子かな?地蔵菩薩の脇侍でよくお見かけするのですがこちらには地蔵菩薩はいらっしゃらないので。。違うのかな?
奥様にお尋ねしましたがわからないとの事でした(笑)

本当に素晴らしい仏像群を拝観させて頂き素晴らしい出会いを頂きました。
いや~清凉寺式釈迦はホンマにめっちゃ良かった。
惚れましたね(笑)

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嵯峨山 釈迦院 大善寺(だいぜんじ)
奈良県五條市中之町245
TEL : 0747-23-0418
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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京都府・如意寺「快慶 無位時代の地蔵菩薩坐像の巻き」

金剛心院を後にし次の予定は昼からの如意寺。
もともと仕事の合間での拝観計画の為、詰めての予定を立てれなかったんですが思いのほか空き時間が出来たため急きょ金剛心院から歩いてでも行ける距離にある禅海寺へ行くことに。
しかしこちらの収蔵庫は事前予約なしでは開けることが出来ないという事でした、残念。
しかしわざわざ来ていただいたのでという事で本堂へ案内していただきました。
急な訪問にもかかわらずお茶まで戴いて楽しい時間を過ごさせて頂きました。
次は予約を入れての拝観を約束し如意寺へと向かいます。


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如意寺には言わずと知れた大仏師 快慶の地蔵菩薩坐像が安置されてます。
時代は快慶無位時代の造像で、像高は53.2cm 頭体を一木で彫りだし、前後に割矧ぎ玉眼を嵌入しています。
両肩外側、左足を剥ぎつけており、その剥ぎつけた膝前部の内部に「巧匠アン阿弥陀仏」の銘文と地蔵菩薩種字があることが知られていましたが、後補の色彩が厚く粗悪で快慶の作風を見出すことが出来ずに快慶の真作とは断定できずにいました。
しかし昭和61年の解体修理の際に新たに三道内部に「アン阿弥陀仏」の墨書が、また右玉眼押えに「安阿弥陀仏御房 □□」とある書状が使用されていることが判明しました。
さらに本来の彫刻面が明らかになり張りのある若々しい快慶の作風が表れました。


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地蔵菩薩坐像 京都府指定文化財 鎌倉時代初期 像高53.2cm 一木造り



さてその地蔵菩薩像ですが境内の地蔵堂厨子内に安置され間近へと寄せて頂き拝観させていただけます。
頬から顎回りかけてたっぷりとした肉付きで堂々とした方です。
そしてその瞳は あぁ快慶なのかぁと思わせる知的な目をされています。

またこの像には、山椒太夫に捕らわれていた安寿と厨子王の姉弟が、逃げようとするも捕まり焼け火箸を当てられたが一夜にして傷は癒え、この像に焼け跡があったという伝承を持つそうです。この事から本像は「身代り地蔵」と呼ばれ信仰されています。
そして今もその焼け後を確認することが出来ます(右肩)。


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僕の拙いカメラ撮影ではお伝えきれない快慶の作風をプロの写真家さんのお写真でどうぞ(笑)
厨子に安置されているので横顔の撮影は出来ないんですがお写真には横顔のアングルがあり、快慶作納得の尊容を確認することが出来ます。遠くを見つめるような知性宿りまくりの瞳をご堪能ください。

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じっくりと拝観させてもらい写真撮影まで許可して頂き大満足して今日の見仏を終え如意寺を後にしました。
仕事の合間ながら牟無理矢理に時間を作っての仏像拝観。
仕事が暇な今しかできない贅沢をさせて頂きました。



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由良山 如意寺(にょいじ)
京都府宮津市由良2358
TEL : 0772-26-0205
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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京都府・金剛心院「風に抗う如来像の巻き」

2月24日。

この日は仕事の合間を縫って仏像拝観の予定をぶち込んだ。
もうね、仏像熱が凄いんですよ(笑)
てなわけで、この日は現在の仕事現場である宮津方面のお寺を巡ってきました。
まず訪れたのは金剛心院。
こちらには有名な宝生如来像がいらっしゃいます。
その貞観仏の迫力たるや。

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約束の時間に訪れるとにっこりとにこやかに笑みをたたえたご住職が出迎えて下さいました。
早速収蔵庫へ入れて頂き拝観させて頂きます。
「思ってはったより小さいでしょお?」
仏像拝観に訪れた方への決まり文句になっているんでしょうね(笑)
有名ブログさん等で見知っていたセリフが飛び出しフフフッと笑ってしまいながらも、「はい!凄く大きな方だと思っていました」と答えました。
もちろん初めてこの方を写真で見た時の印象です。
神護寺の薬師如来立像くらいだと勝手に思ってましたからね。
それほどの迫力を衣文表現から感じます。

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宝生如来立像 重要文化財 平安時代初期 像高95cm 一木造り   
写真は絵葉書より


前方上方より吹き付け足元から後方へ向けていくような強い風に抗う如来像。
この造形が意味するところは何なのか?
如来像でありながらこれほどの荒々しい状況にたたずむのは一体。。。
どこへでも救いに来て下さるということか。
お顔は小さい。
見上げる位置に祀る為に頭部を大きく造形されることは見仏記で幾度となく出てくる会話ですが、逆に小さい。
まさか見下げる位置に祀る前提で造形されたとは考えにくい気がするのですがどうなんでしょう?
体はガッチリ系の大きな方なんですが小顔。でも顔つきは厚い唇に腫れぼったいような尊容です。
檀像風で一木造りの量感や彫りの深い衣文表現にもぉ大好仏であります。
中央仏と地方仏のミックスのような味がある、濃すぎるほど味があるお方です。

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ご本尊の愛染明王は秘仏で拝観はお写真で。
抜群に色が残りかなりカッコイイです。台座も見事に装飾され格式の高い念持仏だということを感じさせてくださいます。
平成23年10月に御開帳があったんですねぇ。
来年の秋ごろに予定されていると噂の丹波丹後方面の特別公開企画の際に御開帳を期待しています(笑)

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愛染明王像 重要文化財 鎌倉時代 像高42cm 寄木造り



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金剛心院
京都府宮津市字日置2268
TEL : 0772-27-0339
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 境内前に可能か


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滋賀県 ・ 大津歴史博物館「新発見!新知恩院の木造釈迦涅槃像の巻き」

2月19日。

前日の三重見仏の熱も冷めやらぬうちに先日発表のあった木造釈迦涅槃像を見るため、滋賀県大津の歴史博物館へ行ってきました。
2月8日から3月16日まで一般公開されています。

目的の涅槃像は展示室1Fにいらっしゃいました、しかも入ってすぐのところに。
展示台の中、ガラス越しの拝観です。
上から覗き込むようにじっくりと細部まで見てきました。
まずは今回の速報展の説明書きをまとめていこうと思います。


『大津市伊香立下在地町に所在する新知恩院は、京都の知恩院が応仁の乱の時に疎開してできたという浄土宗寺院で、疎開時にもたらされたとされる知恩院ゆかりの宝物や、その後に整備されたものも含め、数々の宝物が伝来しています。大津歴史博物館では、1212年に入滅した法然上人の没後800年を記念し、2012年から市内の浄土宗寺院の宝物調査を進めてきました。そのなかで、今回、新知恩院において鎌倉時代に遡る「木造釈迦涅槃像」を確認しました。』

本像の特徴として7つの特徴が挙げられていました。
まず第1に木造の涅槃像であること。
絵画の涅槃図は全国に伝わっているものの、木彫の涅槃像は全国的に例が少なく、重要文化財に指定されているのは奈良県・岡寺像、香川県・観音寺像、広島県・照源寺像の3件、現存数で言えば30~50例ほどしかないそうです。

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特徴2、体長わずか12.8cm。
現存する他の涅槃像は180cmほどの等身大か、半分の3尺像がほとんどで本像のような小像は他に見られない。
頭から踵まで白檀の一木造りで手先、足先に別材を剥いでいます。

特徴3、胸部に推奨をはめ込む。
胸部を彫りこみ金泥を施しさらに胸の形に造った水晶を嵌めています。
この表現は「大般涅槃経後分」に出てくる、釈迦の涅槃時に体から光が発せられたという様子を表していると思われるとの事。 もしくはこの胸部の中に舎利を納入していたと推測する向きもあるそうです。
旨を水晶で表す例は他では知られず極めて珍しい例です。

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特徴4、右手の姿勢が古様。
本像は右手を曲げてやや頭部の方に近づいていますが、これも他の涅槃像にはほとんど見られないものだそうです。この構え方は大津市・石山寺に伝来する涅槃図などの鎌倉時代の古例の涅槃図に見られる姿勢です。
他の像は右手を頭の下に持っていき枕状にするもので鎌倉時代後半から見られるもの。
このことから、本像は鎌倉時代も早いころに流行した古い図像をもとに造像されたと考えられます。


特徴5、快慶工房の作風に近い。
顔の輪郭や少し目じりをあげた理知的な表情、そして衣文の運び方など鎌倉初期の仏師・快慶の作例に近いとの事。
ただし本像はあまりに小さいため、快慶の作と断定するには少し難しいものがあるそうです。

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特徴6、寺院よりも古い。
本像が伝来したのは15世紀ですから、本像は寺阿よりも古いことになります。
新知恩院は知恩院からの疎開でできた寺院である為、知恩院からもたらされた可能性が考えられる。
13世紀の前半は天台浄土教や法然教団が活動を活発にしていた時期であり、快慶工房がこれらの教団の造像を多く手掛けていたことも知られています。

特徴7、現状ではポータブル仕様になっている。
本像は現状で寝台の中に納められるようになって、最終的には袋に入れた上に桐箱に収納されています。
簡易に持ち運びが可能になっており、普段はそのような形状で保管されていたと考えられます。
像本体以外は後の物であり鎌倉期の造像当初からの仕様かは不明ですが興味深い形状である。
本像には背面に小さな穴があり、寝台に取り付けたことがある事を示唆しています。

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また展示室では奈良県・光林寺の快慶 阿弥陀如来立像と造形比較しており非常に見ごたえがありました。
仏師の癖が出るといわれる耳の比較写真や、衣文の流れ、顔の表情と比較写真が並べられ、快慶作との類似点を確認できるように展示されていました。

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他に拝観者はほとんどいなかったので独占するように購入した研究紀要の説明書きを読みながら造形を追い、じっくりたっぷりと見てきました。
3月16日までの展示ですのでみなさんお早目に!


参考
奈良県・光林寺拝観の際の当ブログ記事

奈良県 ・ 光林寺 「深遠なる快慶阿弥陀の巻」








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迦楼馬-カルマ-

Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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