三重県・普賢寺「堂々とした尊き普賢菩薩の巻き」

朝田寺のご住職ののはからいでご縁を頂いた普賢寺。
近長谷寺からすぐの所にあります。
到着してインターホンを鳴らすとおばあさまが出ていらして対応してくださいました。

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収蔵庫を開けて頂くとそこには噂に違わぬ素晴らしい普賢菩薩坐像が。
これほど大きな普賢菩薩像はなかなかいらっしゃらないですよね。

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普賢菩薩坐像 重要文化財 平安時代前期 像高 一木造り


大きく結う髻や耳にかかり巻き上げる髪、肩にかかるまで垂下する髪。
この垂下する髪は首に沿うように垂れていくことが多いのだそうですが、こちらの普賢菩薩は空間を開けて垂れます。
非常に特徴的だとのこと。
お体も逞しく、大きな肩幅に引き締まった腹回りと男性的でその目を閉じたような穏やかな尊容と威厳あふれる方ですねぇ。
堂々とした素晴らしい方です。


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国宝指定の大正時代に修復で両の腕が直されたそうですが、文化財保護法の制定により重要文化財指定を受けた昭和に再度修復を受けます。
それを担当されたのが西村公朝先生で美術院所長として初めて修復を手がけられた仏像となるそうです。
その際に大正に修復された腕はそぐわないと公朝先生が新たに腕を古様に作り直されました。
取り外された大正修理時の腕も見せて頂きました。
同様の理由から時代にそぐわないと宝冠は取り外され収蔵庫脇に腕と共に安置されていました。
非常に細かく饒舌に説明してくださるおばあ様に感嘆しつつ、次なる客殿の方へ諸仏の案内をしていただきました。

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お堂に入るなり十一面観音菩薩立像に釘付け。
いいお顔をされています。
凛としたお顔で目の焦点が合わない、こちらとは視線が合わないような美しい方です。
室町時代の作とのご説明でしたが衣はそこまで派手派手に装飾する風ではなく程よい感じでした。
また、法華寺跡の村の畑の中から掘り起こされたという金銅製の千手観音菩薩坐像の懸仏はこれがまたいいお顔をされています。
静かに静かに祈りを捧げている優しさにあふれる尊容で素晴らしいです。
おばあ様もご自慢の千手観音様だそうで嬉しそうに語られていました。
また、脇仏として祀られている千手観音菩薩立像も素晴らしい。
うまく写真には納められませんでしたがかなりの良仏です。

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十一面観音菩薩立像 室町期 像高107cm 寄木造り


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十一面千手千眼観音菩薩坐像 像高11cm 金銅製


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千手観音菩薩立像「宝暦二壬申九月 尊住 天台沙門 暁海」の墨書銘が台座裏にあり



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釋迦如来坐像か 光背が鏡面となっており非常に珍しく、また腹帯をされています



またこの時期は涅槃会で涅槃図が飾られていて絵解きをしていただきました。
通常、涅槃図には猫が描かれる例は少ないそうですがこちらの涅槃図には猫らしき動物が描かれています。
しかし、他の動物や人間はみなお釈迦様を見つめ泣いているのに対し猫とおぼしき動物はそっぽを向いています。
非常に興味深く楽しいですね。

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と、ここでご住職がお戻りになられ、内陣には入らずに諸仏を拝観していた僕に中まで入って見てくださいとお声をかけて頂きグイグイと入らせて頂きました。
また、「虫干しがてらに。。。」と室町期とされる阿弥陀三尊来迎図や達磨大師図なども急きょお堂内に掛けて頂き拝見させて頂きました。
阿弥陀三尊来迎図はボロボロになっていたそうですが修復により本当に綺麗になっていました。
修復によりここまで鮮やかになるのかと驚くほど!

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非常に濃密で居心地のいい時間を過ごさせて頂き大満足で普賢寺を後にしました。
対応してくださったおばあ様にご住職、そして連絡を入れて下さった朝田寺ご住職に感謝の気持ちでいっぱいです。
コーヒーまで御馳走になり本当にありがとうございました!

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影の位置と光の方向が違う。
カメラ撮影時の光源は正面より。そのため普賢菩薩の影は背面にはっきりと映る。
しかし写真には上から降り注ぐ形の光源が。
説明のつかない不思議な写真をお寺の由緒書きの表紙になっています。
不思議な話をしてくださいました。

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佛土山 普賢寺(ふげんじ)
三重県多気郡多気町神坂223
TEL : 0598-37-2888
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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三重県・近長谷寺「見上げる十一面観音の巻き」

初観音会の田宮寺を後にし向かったのは同じく観音大祭の近長谷寺。
こちらは法要、餅まきの時間帯とモロ被りし山道を登り切った付近は車の大渋滞で地獄絵図…
Uターンして山を下り麓へ駐車してからヒーヒー呻きながら到着いたしました。
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有名ブログ様等のお写真で前情報がありながらもそれでも圧巻の十一面観音でした。
お厨子に収まりきらんぞ!とばかりの迫力は素晴らしいです。
肩幅の大きさ、目力の凄さ、全体を通して太い!と声に出してしまう見事さです。
そびえ立つという言葉が本当に似合う観音様ですね。固く直立でいらっしゃるお姿がそう感じさせます。

本尊は平安後期に作られた木造十一面観音立像で、弘法大師の師 権像僧都の尽力により安置されたと伝えられる。
奈良の長谷寺、鎌倉の長谷寺の本尊と共に一本の木で三体刻まれたとも言われ、日本三観音のひとつとされています。

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十一面観音菩薩立像 重要文化財 平安時代後期 像高6.6m 寄木造り

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ご縁日の日は拝観が出来ない秘仏堂(と、仰ったように思う)には大日如来様がいらっしゃいますが、仏像に夢中の僕を見とめてしかたく思われたのかご住職が案内してくださいました(^^;
餅まきの準備や販売されているうどん、おでんの用意で大わらわ状態の中、拝観する機会を与えて下さいました。

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大日如来坐像 町指定文化財 平安時代中期作 像高94.5cm 寄木造り


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やや腫れぼったいような閉じた目に切れ目を入れて開いた瞳(なんのこっちゃ)、意志の強さを感じる口元と、独特のお顔をされた方で、衣は薄い彫り込みで平安中期の作だそうです。
大日如来というだけで密教感があり神々しさ?みたいなものを感じすのですがこちらの大日如来さんはその表情からいつも以上に神々しさを感じました。
オリジナルなお顔というのはやはりインパクトがありますね。


仏像拝観にじっくりと時間を費やし人もまばらになってきたのでのんびりと後にするのでした。






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丹生山 近長谷寺(きんちょうこくじ)
三重県多気郡多気町長谷202
TEL : 0598-49-3001(神宮寺)
拝観 : 要予約(毎月18日、土日祝は御開帳)
拝観料 : 200円
駐車場 : 有り



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2月最終の見仏報告の巻き

今年初めの記事で「昨年の鬱憤を晴らす仏像拝観ライフを送る」と宣言いたしましたが、怒涛の勢いで巡っております(笑)

24日は京都府宮津の仏像拝観を仕事の空き時間を縫って計画し金剛心院、海善寺、如意寺と拝観。
金剛心院では風に抗うように衣をひるがえす宝生如来像を。圧巻の貞観仏です。
海善寺は急きょ突撃拝観したため、収蔵庫の拝観は出来ませんでしたが本堂へ上げていただき楽しい時間を頂きました。
そして先の宮津見仏のおりにも触れた如意寺 無位時代の快慶作 地蔵菩薩坐像を拝観。
仕事の合間なのに贅沢な時間を過ごしました。

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そして本日25日は奈良県五條市を巡りました。
大善寺では堂々たる清凉寺式釈迦如来立像を拝観。僕一の清凉寺式釈迦です。
本堂では脇侍として祀られていた文殊・普賢両菩薩像も拝観させて頂きました。

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講御堂寺では平安期定朝様の阿弥陀如来坐像、平安期の脇侍 観音勢至両菩薩立像、さらに平安期 お前立阿弥陀如来坐像を。
一般で拝観に訪れ堂内に上がられたことはほとんどなく記憶にないと仰られていたことに驚き。
素晴らしい阿弥陀三尊像がいらっしゃいます。

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大澤寺には持国天・増長天が。ご本尊の薬師如来像は秘仏となっておりますが、今年の5月GWに初の一般公開を予定されているとか!
過去に一般公開したことはなく今回が初だそうです。


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湯川阿弥陀堂には丈六阿弥陀如来座像が!収蔵庫の阿弥陀堂を開けて頂いた瞬間の圧倒的に迫ってくる阿弥陀様の迫力は凄かったですよ。
こんな田舎の奥に丈六仏がいらっしゃる凄さに唖然としてきました。

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阿弥陀堂の驚きを引き継ぐ形で生蓮寺でまたしても丈六仏、いや最早大仏クラスになろうかという地蔵菩薩坐像とご対面。
脇仏の愛染明王にもうっとりしてきました!

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最後は西明寺。
惜しむらくは後補の金箔!鎌倉期との前情報だったのに。。。
しかし僕の心は脇仏の不動三尊でご機嫌さん♪

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詳細はこれから必死にUPし続けていきますので宜しくお願いします。
いつも下手くそな文章と見当違いの仏像評価を恥ずかしげもなく広げるだけ広げる当ブログですがどうぞ宜しくお願いいたします(^▽^)ノ







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三重県・田宮寺「平安古仏!2体の十一面観音の巻き」

失意の太江寺を後にして向かったのは田宮寺。
1年を通して2月18日と8月9日に御開帳される平安初期の2体の十一面観音菩薩立像を見に来ました。
突然降って湧いた休日はこの為なんだと興奮しながらやって参りました。

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田宮寺は奈良時代、伊勢神宮法楽寺として行基により建立されたと伝えられ弘法大師により中興された真言宗のお寺です。
伊勢神宮 内宮称宜荒木田氏の氏寺であり境内には皇大神宮の古御船城を奉安した御船殿跡があり、神宮との深いつながりを物語る。
本尊は等身大の木造十一面観世音菩薩立像二体で、供に平安時代初期の名作といわれ国の重要文化財に指定。




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この日は朝から村の方々で賑わいを見せ甘酒が振舞われていました。
早速受付で拝観のお願いをし、本堂裏の収蔵庫前へご案内していただく。
こちらは本堂の裏側が繋がる形で収蔵庫となっており、入口には幕がかかっているのでやや屈み込む、もしくは座り込んでみるとよく見ることが出来ます。
僕が訪れたときは外人さんが座り込んで熱心に十一面観音を覗き込んでいらっしゃいました。

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十一面観音菩薩立像 重要文化財 平安時代初期 像高163.6cm 桧材 一木造り
十一面観音菩薩立像 重要文化財 平安時代初期 像高166.6cm 桧材 一木造り


さて、十一面観音菩薩立像ですが2体共に等身大の方で像高は向かって左の方が163.6cm、向かって右の方が166.6cmで共に一木造り。
左の方は丸顔でふっくらとされ肩幅も広く太ももの量感もたっぷりと優しい印象を与えます。
衣文表現は浅彫で抑え目な感じです。
右の方は比べてスタイリッシュで衣文表現に翻波式衣文や渦紋が見られ、天衣も右手首に掛ける等の表現の違いが見られ2体は制作年代が違うのだろうなぁという事を伺わせます。
どういった経緯でこの2体の十一面観音像が揃ったのか興味深いところです。
2体の等身大十一面観音菩薩立像が並んで眼前に迫る状況は圧巻で目を離せません。
そら外人さんも座り込んで夢中になりますわ(笑)

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田宮寺の餅まきはお昼からの予定で、僕はこの後 他のお寺を巡る為参加できなかったのですが、世話役の方のご厚意でわざわざ遠くから来てくれたからと巻く前のお餅をたくさんいただいてしまいました。
村の方々のあたたかさと観音様への愛情をいっぱい感じる素晴らしい拝観でした。
年に2度の御開帳。
次にいつ来れるかはわかりませんがいつか必ず再訪したいなと深く深く思いながら次なる目的地へと向かうのでした。





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富向山 田宮寺(たみやじ)
三重県度会郡玉城町田宮寺322
TEL : 0596-58-8204
拝観 : 2月18日、8月9日
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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三重県・朝田寺「貞観彫刻の霊威に飲まれるの巻き」

2月18日。

初めての三重見仏としての一発目に選ばして頂いたのは朝田寺(ちょうでんじ)です。
こちらには平安前期作の地蔵菩薩立像がいらっしゃます。
平安前期の地蔵菩薩。ワクワクしますよね?この時代の地蔵菩薩像の中には、霊威というか妖異さというかをあらん限りに発散させる地蔵菩薩が何体かいらっしゃいますが こちらの地蔵菩薩像も間違いなくその中の1体であると思います。

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朝田寺縁起によるとこの地蔵菩薩像は空海作として伝わっているということで、ここで簡単にその縁起を紹介したいと思います。

この地に住まれていた練公長者(ねりぎみのちょうじゃ)は篤く地蔵菩薩を信仰していました。770年7月24日の暁、館の西を流れる川に五色の瑞雲が流れるのに気づき向かってみるとそこには流れをさかのぼる長さ九尺、径三尺の霊材が浮かんでいたと。これこそは地蔵菩薩が授けた霊材であると持ち帰り霊材にふさわしい仏師が現れるのを待つ。
 39年ののち現れたのは伊勢参宮のみぎり、朝熊山の雨宝童子に導びかれた空海でした。

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地蔵菩薩立像 重要文化財 像高169cm カヤ材 一木造り


さてその地蔵菩薩立像ですが須弥壇上の厨子内に安置されており、やや見上げる形での拝観ですがご住職のご厚意により台座を出して下さり目線の高さまで上り拝観することが出来ます。
ふっくらとした頬の量感に伏し目がちの双眸。異国的な顔立ちに見えます。大陸風ともまた違うような南方面のようなお顔立ちに感じました。非常に意志の強い表情をされていますね。
衣文表現は貞観仏らしい溢れ出るような太く美しい線を描きます。
体幹部から台座の蓮肉までを一材で彫りだした がっしりとした体躯に強い表情、溢れ出す衣文に見ているうちに飲まれていく自分がいました。
お出しいただいた台座の上に立ち拝観しましたが、ご住職の「台座の一番上まで上って見て頂いて結構ですよ」のありがたい言葉を遠慮してしまうほどでした。
とにかく目を合わせることが出来ません。恐れ多くてとても見つめることが出来ずに一段下から、時折 地蔵菩薩から目線を外しながら見させていただきました。
いや~~物凄い霊威を感じてしまいました。

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朝田寺HPより


本堂右手の方には老朽化の進んでしまった観音堂や弥勒堂といったお堂に祀られていた仏像群が集まっています。
鎌倉期の本尊模刻像はなかなか良く似ていらっしゃり出開帳の際にお出かけになるそうです。
その他にも多数の破損仏が安置されていらっしゃいますが、どの方も想いを感じさせる仏像です。
後補の頭部が無造作に取り付けられ少し痛々しいお姿ではあるのですが、どのようなお姿になられてもそこには信仰があったんだなという香りを感じることが出来ました。グッとくるものがありましたね。

造形的にも体のラインがS字を描くほどに捻っているなぁと感じた聖観音菩薩や、右足を踏み出している感というよりも歩き出していると思えるほどの足の動きを見せている十一面観音菩薩など見どころはたくさんありました。


朝田寺のお堂で特異に感じるのは天井より衣服が吊るされている事です。
このお寺には、道明け供養という珍しい風習があるそうで、お葬式が終わった後に遺族の方が故人の衣服を奉納するそうです。その衣服が本堂に吊るされている(掛衣)そうで、新盆にお参りにいらした際に亡き人の衣類をさがし霊を慰め燃やすそうです。


拝観終わりにご住職からこの後はどこへ行かれるのですか?と聞かれたので田宮寺の初観音へ行く予定ですと答えると、それならば近くの近長谷寺や普賢寺へも行かれるといいと仰って頂いたのですが、予約を取れていないのでと僕。
するとご住職が連絡を入れといてあげると普賢寺へ連絡を入れて下さり拝観の手筈を整えて頂きました。
近長谷寺はこの日は観音会をしているはずなので拝観できるだろうと思っていたのですが普賢寺へは拝観時間の目途が立ってはいなかったので予約を入れることが出来ていなかったんです。
まさかのご住職のご厚意により仏像好きがそっちへ行くよ~と連絡を入れて下さって普賢寺の拝観を確約して頂きました。
素晴らしい縁に恵まれ次の目的地へと向かいました。


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光福山 圓明院朝田寺(あさだじ)
三重県松阪市朝田町427
TEL : 0598-51-8661
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り


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2月18日三重仏像拝観 序章の巻き

2月18日。
三重県へと初の本格的仏像拝観へと出かけてきた。


三重県に仏像拝観に訪れたのはパラミタミュージアムで催された「南都大安寺と観音様」展のみでした。
この特別展を見て以来三重県への仏像拝観に対する欲望は高まるばかりでした。
しかし昨年は出張の連続にあまりの仕事の忙しさから仏像拝観が激減。。。
どうする事も出来なかった状況が今年に入り徐々に動き出す。

今年になり相変わらず出張地獄は続くのですが時間的に余裕が生まれてきました。
そしてこの日もそうでした。
17日の昼過ぎ頃、突如として明日は休めるぞと。
降って湧いた突然の休みに大慌てする。
仕事の出先であるのでそう簡単には拝観計画も立てられず。
いや、いきなり休みと言われても。。。何もしようが。。。
その時でした、ピーーン!ときたのは。
そういえば2/18は三重県の田宮寺の十一面観音が見れる日やん!?
これしかないやろ!と、そこから頭に残っていた三重の寺院をピックアップし拝観計画を立てていきました。

朝田寺さんに電話を入れ朝一番の拝観予約を入れついで太江寺さんへ。
しかし突然の電話でしかも拝観希望が明日の午前中とあって電話口に出られた奥様も決めかねる様子。
とりあえず希望は10時頃と伝えご住職への確認の後 折り返して頂くことに。
しかしこの折り返しがなかなかかかってこず。。。
決まらないことには他の予定も組めず。。。
この時点で拝観するのは朝田寺、田宮寺、同日に観音会がある近長谷寺のみ。
普賢寺にも訪れたいのですが予約時間を決めきれず。

そして太江寺さんと連絡がついたのが17時半頃。
10時半頃なら。。とのお答えを頂きその時間にお伺いする約束をするももしかしたらダメになるかもしれないので
明日の朝に再度連絡すると言われこの日は終了。

そして18日の朝に連絡があり10時前にこれますかと。
お~ぅ…9時に朝田寺で10時前に太江寺は確実に無理ですやん!
残念ながら難しい旨を伝えると取りあえずお堂に入れるようにはしておくので何時でも構わないので来てくださいと本当にありがたいお言葉を頂き三重県への仏像拝観が始まるのでした。

しかして、10時半に到着するとお堂内では得度式が行われる寸前で。。。
あぁ10時前にならないかとはこの事だったんですね。
お堂には入れて頂けたものの悠長に拝観している雰囲気でもなく(--;
滞在時間わずか3分でお堂を後にしたのでした(T-T)

仕方ありません。
今回は縁がなかったということで。
お姿は見ることが出来たので本番への予行演習ととらえて次につなげます。


さて、次回更新から三重見仏のお話です。








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京都府 ・ 本願寺「歴史ロマンに大興奮の巻き」

如意寺で目一杯の癒しを頂き、この日の最終目的地となった本願寺へと向かいました。

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本願寺。
聖武天皇が大仏様を建立された奈良時代 天平2年(730年)に、諸国行脚されていた行基菩薩がこの久美浜の地で一本の大樹に群集している鴫(シギ)が
たちまち仏の姿となり経文を唱えながら西の空へ飛び去っていくのを見て深く感じ入り一寺を建立されたのが起こりとされています。
このことからシギサン(信貴山)とされ法相宗 帰命院・本願寺と名付けられたそうです。

しかし280年を経るうちに寺坊は荒れ果ててしまいます。
そんな折、比叡山の高僧・恵心僧都が天橋立にある文殊堂に泊まられた夜、夢に行基菩薩が現れ「私が久美の地に開いた霊地が今荒れているので、これを興隆し仏法の興隆を図って欲しい」と告げられた。
恵心僧都は驚いて本願寺を訪れ大修理を行い復興をなされました。
それ以降、188年間は天台宗の寺として続くことになります。

その後、源頼朝が鎌倉幕府を開いた1192年(現在の教科書は1192年ではないんですよね?(^^; )、浄土宗の開祖・法然上人が久美の城主・伊賀氏の願いによって当山に来られ、ひと夏を過ごされる。
先帝・後白河法皇の寵愛を受けていた伊賀守は法然に追善供養を願ったのです。
このとき、みな法然の教えに帰依したので今日まで浄土宗の信仰を守っているそうです。
また、但馬・丹後の浄土宗の発祥の地の役割を担う寺にもなりました。




どうですか?
各時代の高僧が名を連ねる寺伝。
このお話を聞くだけでも胸がドキドキしてしまい高揚するでしょう。
そして過去には信憑性がないと言われたこの寺伝も近年、大寺院の書物と符合する点が数多く確認され俄然 真実味を帯び、もはや伝承ではなく事実としてこの地に起こった歴史であろうとされています。

そしてその最たる例はご本尊 阿弥陀如来立像。
後白河法皇の追善供養に造られた阿弥陀如来立像2体の内の1体とされ作風は鎌倉期京仏師の作でありその寺伝に真実味を与える。
また他の文書からも後白河法皇追善供養の阿弥陀が久美浜にもたらされたとの記述があるそうです。

そして境内にある勅使門。
後白河法皇の追悼供養を行った際に後鳥羽天皇の勅使を迎えるために建てられたといわれ鎌倉時代初期の建築様式を伝える貴重な建築物として今もなお現存しています。

また、恵心僧都滞在のおり、千体仏の安置を進められ2000体の仏様が祀られたといわれ、本堂内陣には「命乞いの仏様」「安全・守護の仏様」として信仰を集めた、千体仏が今もなをお祀りされています。
鳥取城主が建てた鳥取市の本願寺は仏様への御礼だと伝えられ、久美浜の本願寺 栄誉上人を
開山上人としてお招きし後白河法皇の追善仏であった2体の阿弥陀如来立像のうちの1体をご本尊としてお祀りしているそうです。
寺伝がどんどん繋がっていくんですね。
歴史ロマンが広がりますねぇ。
ご住職のお話にグイグイと引き込まれてしまいました。
そしていよいよ諸仏拝観へ。


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まずはご本尊 阿弥陀如来立像。
像高97.9cm。いわゆる三尺の弥陀ですが、作風は快慶のそれではなくもう少しふくよかで張りに満ちている感じです。
衣文線は太目な感じで流れ鎌倉期ながらも平安期の様相も伺えるような気もします。
太もも周りの量感は豊かでお顔も丸く美しく立派な京仏って感じですよね。
見えにくいですが脇には観音勢至 両菩薩がいらっしゃり来迎の形式をとられています。
それもそうですよね、後白河法王の追善供養の阿弥陀様ですから来迎像であるのが最も適した形でしょう。

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阿弥陀如来立像 府指定文化財 像高97.9cm 鎌倉初期 桧財 寄木造り


さて、須弥壇厨子の裏にも多くの仏像が祀られています。
もともとどちらにいらっしゃったのかは不明ですが、おそらく栄えていた当時のお堂ないしは寺院にいらっしゃった仏像が現在はこのお堂に集まっているのではないでしょうか。
その中に一際引きつける仏像が。
元々は秘仏となり厨子の扉は閉じられていたそうですが、あるおりに拝観に訪れられた方が「扉を開けてくれと言うてはる」と仰られたそうです。
邪な僕はただその人が秘仏見たかっただけちゃうん?と思ったことは秘密にしておいて、ご住職はそのなにやら霊験あらたかな参拝者の言うことも尤もかな?いつまでも暗いお厨子の中で誰にも見てもらえずにいるのもどうなのか?と考えられお厨子の扉を開けることにしたそうです。

ビバ!霊験あらたかな人!
そこにいらっしゃったのは多聞天像と増長天?持国天?の二天像と上人像でした。
その二天像の素晴らしさに僕は頭がクラクラとなってしまいました。
特に多聞天像の格好良さは素晴らしく、腰のひねりからニヒルに笑みを浮かべる尊容と鎌倉期慶派の息吹さえ感じるような あまりにもカッコイイ方でした。
ご住職と共にカッコイイカッコイイを連呼し見入りまくる僕。
須弥壇の裏手ということもあり光力が少なくやや見えづらい面もあるのですがそれでも伝わる圧倒的なかっこよさがありました。
大興奮で心臓がバクバクしっぱなし。
いや~素晴らしい方とお会いした。
京丹後市久美浜は現仕事現場の近く。
これは仕事の合間にも再訪してしまいそうです。

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阿弥陀如来坐像に阿弥陀如来立像
金箔の新しい立像も近年の像ではなく古仏




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分かりにくいですが恐らくは善導大師ではなかろうかとのこと
神像の様に両の手を袖口へ隠すお姿

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地方色あふれる古仏
十一面観音か聖観音か




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この時期の雪対策によりシートに被われる重要文化財 一重入母屋造檜皮葺の本堂 鎌倉期



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後鳥羽天皇の勅使を迎えた勅使門 京丹後市指定文化財 鎌倉初期



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今なお残る歴史の思いを感じずにはいられない千体仏



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柱の面取り(四角ではなく角にやや広く平面がある(八角形)、説明伝わるかな?(^^; )から鎌倉時代と推定される



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本願寺は本来、法然上人二十五霊場の二十番札所として定められていたが、正式に制定される際に除外されてしまう。
おそらく理由は遠すぎるためではないかとご住職が仰られていました。
しかし、紛れもない証として二十番札所の額が残る



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御朱印はもちろん圓光大師









霊鴫(信貴)山 本願寺(ほんがんじ)
京都府京丹後市久美浜町1
TEL : 0772-82-0154
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り



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行って参りましたよ三重県へ

本日2月18日。
行って参りました三重県へ。
念願の三重に仏像拝観へと出かけて参りました。

昨日突然に18日の仕事が休みとなりどうしたものかと一瞬考えたのですが、ピーーン!ときました。
三重県 田宮寺2/18初観音 2体の平安期十一面観音菩薩立像御開帳。
8/9の御開帳とで年に2度しかない御開帳の日ではありませんか。

会いに来い。
会いに来なさい。
と、観音様が仰っているのだと解釈し慌てて計画を立てて行って参りました。
降って湧いた休みなので拝観するお寺への連絡も急すぎてドタバタとなりましたが良縁にも恵まれ素晴らしい一日を過ごすことが出来ました。


ルートは朝田寺~太江寺~田宮寺~近長谷寺~普賢寺。
太江寺のみ昨日の突然の拝観予約だったので時間がうまく合わず滞在時間わすか3分ほどと寂しい結末となってしまいましたが( ;∀;)(必ずリベンジ拝観や!)
しかし太江寺さん以外は素晴らしい拝観をすることが出来ました。

朝田寺ご住職のはからいで参拝させて頂いた普賢寺は本当に素晴らしいおもてなしをして頂きまして感激いたしました。
お土産までたくさん頂いてしまいました(^^;

三重が熱い。
熱いどころではない激熱である。
いや、灼熱か。
今年は忙しすぎる嬉しい一年になりそうです!



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京都府 ・ 如意寺「安心の弥陀の巻き」

円頓寺を後にし次の目的地は同じ久美浜にある本願寺。
しかし予約の時間まで少し間があったので近くを散策することに。
そこで見えてきた看板をたどり行き着いたのが如意寺でした。

宝珠山 如意寺。
天平年間 行基菩薩開基の寺院で、本尊は十一面観音菩薩像。不動堂には有名な日切不動尊がいらっしゃり空海の爪彫りと伝えられているとか!

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まず、立派な仁王門には京丹後市指定文化財の鎌倉期 仁王像が。
像高は237cmで力強く大仰な勢いのある仁王像です。
網が張り巡らされているため見づらいのと写真は全然撮れません。
目がチカチカしてしまう写真になります(--;

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仁王門の前には曼荼羅宝壺なるものが置かれていて興味津々。
なにやら上から賽銭を入れると妙音を発し、胴体部を回せば胎蔵界曼荼羅諸仏の功徳が得られるとか。
こりゃ凄いなとまずは壺の表面の曼荼羅図を舐めまわすように見る。
如来、菩薩、天女などが描かれ美しい。じっくりと見ているうちに賽銭をして妙音を聞いて功徳を得るのを忘れてきました(--;
やってしもたぁー果たしてどんな音がしたんやろ。

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静かな境内を歩いていると見慣れない建造物があります。
多宝塔のようで多宝塔でない。独特の初めて見る建築物です。
近寄ってそのお堂を確認するとここが日切不動尊をお祀りする不動堂でした。
初めて見るその様式は重層宝形造と呼ばれる日本唯一の建築様式だそうで、和様・禅宗様・大仏様の三様を折衷した様式であるとの事。
見事でカッコイイ。翼を広げて大きく身を乗り出しているような鷹のような印象を受けました、と言ってみる(笑)
屋根の広がりや反り上がりがカッコイイですね。お堂は屋根を見るのが大好きです。

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次に本堂へと向かいましたがご本尊は秘仏となっておりお前立が。
8月9日が千日会でご本尊のお祭りです。
この時には御開帳されるのかな?
一木造りの行基菩薩作の寺伝が残っているという十一面観音菩薩。
ん~~いつかご縁を頂きたいものです。

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静かな境内をのんびりと歩き肺に心地よい空気を吸い込み英気を養う。
みずみずしい潤いのある癒しの空間にぼけ~っと癒されてきました。
そして帰り際に庫裡で御守りを購入。
すると庫裡奥の開け放たれた空間に阿弥陀如来坐像が。

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阿弥陀如来坐像 京丹後市指定文化財 平安時代後期(伝 恵心僧都作) 桧材一木割剥造



美しい定朝様を示すその阿弥陀様は、この神聖な静けさ漂う境内に本当によく似合うたたずまいをされていました。
穏やかにゆったりと、静かに瞑想されているお姿は尊く美しかったです。
お顔や体に浮かぶ綺麗な波紋のような木目がまた素晴らしいです。これぞ一木の良さですね。

柔らかい、柔らかい空気感と柔らかい表情に柔らかい衣文表現。これぞ阿弥陀様だと、安心の阿弥陀様がそこにはいらっしゃいました。
居心地の良い空間に次の目的地 本願寺への約束の時間いっぱいまでのんびりと過ごさせて頂きました。

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如意寺(にょいじ)
京都府京丹後市久美浜町1845
TEL : 0772-82-0563
拝観 : 8時~17時
拝観料 : 無料
駐車場 : 有り


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開創1200年!四国八十八ヵ所霊場巡りを計画するの巻き

さて、本年は四国八十八ヵ所霊場の開創1200年の節目に当たる年だそうで、
各札所において特別公開が予定されています。
当然年が明けていますので既に公開が始まっていたり終了しているところもあるでしょう。
しかし慌てずに...これからを計画立てて仏像拝観にスポットをあてて行きたいと思います。

情報は錯綜している部分もあり未確定要素を含んだものであること、公開時間にも縛りがある事も。
また、拝観出来るといってもそれはどの程度の公開であるのか?間近まで寄れるのか?内陣よりの拝観か?外陣か?はたまた堂外よりなのか?
確定要素もあり未確定要素もあり。 むしろ未確定の方が多いのでその辺りについては必ず自己責任で確認してください。僕に文句言われても知らないよん。


さてさて、公開に関しては例年公開されている札所や、例年の公開期間を延長して行う札所。
完全に1200年祭を記念しての特別公開である札所といろいろありますが、ここにまとめ上げるのはネット情報及び、雑誌「一個人3月号 四国八十八ヵ所お遍路入門」における秘仏開帳カレンダーに基づいたものです。
不確定情報や僕個人の読み違い等があるかもしれないのは覚悟していただいて参考程度に(^^;

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それではまずは今年1年を通しての御開帳もしくはそれに近い期間の開帳期間が設けられていて比較的巡りやすい札所から。

1番 霊山寺  1,3,4,7月 本尊 釈迦如来像御開帳 遠目からの拝観
3番 金泉寺  通年 本尊 釈迦如来御開帳 ライトアップされ外からの拝観
5番 地蔵寺  通年 五百羅漢道拝観
7番 十楽寺  3,4,5,6,9,10,11月の月、水、土、日 12時~15時 本尊 阿弥陀如来御開帳
8番 熊谷寺  通年 本尊 千手観音菩薩御開帳 ライトアップされ本堂土間より拝観
9番 法輪寺  通年 本尊 釈迦涅槃像 ライトアップされ外からの拝観
10番 切幡寺  通年 本堂内拝 要予約
13番 大日寺  通年 本尊 十一面観音菩薩ライトアップされ外から拝観、他に青面金剛、阿弥陀如来
14番 常楽寺  3,4,5,6,9,10,11,12月 本尊 弥勒菩薩ライトアップされ外からの拝観
17番 井戸寺  毎月18日 本尊 十一面観音菩薩御開帳
18番 恩山寺  3,4,5月 お前立本尊御開帳 外からガラス越しに拝観
19番 立江寺  通年 本堂内拝(本尊 地蔵菩薩)
22番 平等寺  通年 本尊 薬師如来 外から拝観

1番から20番程度までは示し合わせたかのように通年でライトアップの外から拝観というのが多いですね。
期間が長いのでレアな拝観の合間や寄り道にぶち込むのがいいかもしれません(めちゃくちゃ失礼だな(--; )



次いで期間が設けられている特別公開で、しっかりと計画を練って拝観経路を決める必要がある札所です。

24番 最御崎寺 11月3日のみ宝物殿公開(重文 薬師如来&月光菩薩、石仏如意輪)
26番 金剛頂寺 4月~6月(春)、9月~11月(秋)霊宝殿公開(重文 阿弥陀如来坐像)
28番 大日寺   4/21~5/28(春)、10/21~11/28(秋)本尊・大日如来、脇仏・聖観音菩薩御開帳
31番 竹林寺  4/25~5/25(春)、10/25~11/25(秋) 秘仏本尊 文殊菩薩像御開帳50年に1度
33番 雪蹊寺  11/12~11/16 薬師三尊、十二神将像、毘沙門天(湛慶) 要予約
34番 種間寺  4/25~5/25(春)、10/25~11/25(秋) 本尊 薬師如来御開帳
35番 清滝寺  11/12~11/16 本尊 薬師如来御開帳 要予約
37番 岩本寺  3/21~3/31 奥ノ院本尊 矢負地蔵菩薩御開帳
38番 金剛福寺 3/25~5/5(春)、10/25~11/25(秋) 本尊 三面千手観音菩薩、脇仏、内陣御開帳
42番 仏木寺  春・秋(期日未定) 本尊御開帳
43番 明石寺  8/9 本尊 千手観世音菩薩御開帳
47番 八坂寺  4/29~5/6 本尊 阿弥陀如来御開帳
52番 太山寺  10/19~10/26 本尊含む7体の十一面観音像(重文)御開帳
66番 雲辺寺  9/9~9/11、10/14~10/16、11/18~11/20 本尊 千手観世音菩薩御開帳
69番 観音寺  4/19~4/27、8/3~8/5 本尊 聖観音菩薩御開帳
70番 本山寺  6/9~6/22、11/10~11/23 本堂にて前立佛拝観
72番 曼荼羅寺 3/1~3/9、10/1~10/13 観音堂拝観(観音菩薩) 3/18~3/24、9/20~9/26 本堂拝観(本尊 大日如来)
73番 出釋迦寺 4/1~5/31(春)、10/1~11/30(秋) 珊瑚仏公開
75番 善通寺  4/26~5/26 五重塔特別公開 4/26~6/15 宝物館「寺宝名宝展}常設?
82番 根香寺  4/1~4/30 五大明王拝観
83番 一宮寺  5/16~5/18、9/12~15、10/10~10/13 本尊 前立仏拝観
85番 八栗寺  5/1~5/5、10/11~10/13 本尊 聖観音菩薩御開帳
86番 志度寺  7/16~7/17 本尊 十一面観音菩薩御開帳(通年)
88番 大窪寺  毎月8日~12日 本尊 薬師如来御開帳


次は必ず仏像が見れるのかどうかよく分からない札所です。

55番 南光坊  11/9~11/16 本尊 大通智勝佛および本堂内拝(脇侍 弥勒&観音??)
71番 弥谷寺  1/1~3/10 本堂内扉御開帳 護摩堂内拝
80番 國分寺  8/1~9/30 毘沙門堂拝観
81番 白峰寺  9/21~9/28 宝物館特別公開



上記に列記した公開の中でこの機会でなければ拝観出来ないのではないかと思われるのが


28番・大日寺 大日如来像(重文) 4/21~5/28(春)、10/21~11/28(秋)
31番・竹林寺 文殊菩薩(重文)  4/25~5/25(春)、10/25~11/25(秋)
35番・清滝寺 薬師如来像(重文) 11/12~11/16
66番・雲辺寺 千手観音像(重文) 9/9~9/11、10/14~10/16、11/18~11/20
69番・観音寺 大日如来像、伝聖観音(県文) 4/19~4/27、8/3~8/5
88番・大窪寺 薬師如来像    毎月8日~12日



上記を逃さずに計画を組むとすれば高知県の気になる札所は下記の通り。


24番 最御崎寺 11月3日のみ宝物殿公開(重文 薬師如来&月光菩薩、石仏如意輪)
26番 金剛頂寺 4月~6月(春)、9月~11月(秋)霊宝殿公開(重文 阿弥陀如来坐像)
28番 大日寺   4/21~5/28(春)、10/21~11/28(秋)本尊・大日如来、脇仏・聖観音菩薩御開帳
31番 竹林寺  4/25~5/25(春)、10/25~11/25(秋) 秘仏本尊 文殊菩薩像御開帳50年に1度

33番 雪蹊寺  11/12~11/16 薬師三尊、十二神将像、毘沙門天(湛慶) 要予約
34番 種間寺  4/25~5/25(春)、10/25~11/25(秋) 本尊 薬師如来御開帳
35番 清滝寺  11/12~11/16 本尊 薬師如来御開帳 要予約
37番 岩本寺  3/21~3/31 奥ノ院本尊 矢負地蔵菩薩御開帳
38番 金剛福寺 3/25~5/5(春)、10/25~11/25(秋) 本尊 三面千手観音菩薩、脇仏、内陣御開帳

4末~5末、10末~11末に集中していることが分かります。
しかし雪蹊寺と清滝寺が11/12~11/16のみなので、これを外せない僕はこの雪蹊寺&清滝寺を中心に計画を立てようと思います。
この計画で行くと拝観出来ないのは24番と26番と37番。
諦めるのか別計画にねじ込んでいくか。。。


そして香川県になり
66番 雲辺寺  9/9~9/11、10/14~10/16、11/18~11/20 本尊 千手観世音菩薩御開帳
69番 観音寺  4/19~4/27、8/3~8/5 本尊 聖観音菩薩御開帳

70番 本山寺  6/9~6/22、11/10~11/23 本堂にて前立佛拝観
72番 曼荼羅寺 3/1~3/9、10/1~10/13 観音堂拝観(観音菩薩) 3/18~3/24、9/20~9/26 本堂拝観(本尊 大日如来)
73番 出釋迦寺 4/1~5/31(春)、10/1~11/30(秋) 珊瑚仏公開
75番 善通寺  4/26~5/26 五重塔特別公開 4/26~6/15 宝物館「寺宝名宝展}常設?
82番 根香寺  4/1~4/30 五大明王拝観
83番 一宮寺  5/16~5/18、9/12~15、10/10~10/13 本尊 前立仏拝観
85番 八栗寺  5/1~5/5、10/11~10/13 本尊 聖観音菩薩御開帳
86番 志度寺  7/16~7/17 本尊 十一面観音菩薩御開帳(例年?)
88番 大窪寺  毎月8日~12日 本尊 薬師如来御開帳

外せない66番と69番が被らない。。
ん~どうしたものか。
けっこう日程がバラバラなんですよね。
愛媛県の御開帳が下記になるので

42番 仏木寺  春・秋(期日未定) 本尊御開帳
43番 明石寺  8/9 本尊 千手観世音菩薩御開帳
47番 八坂寺  4/29~5/6 本尊 阿弥陀如来御開帳
52番 太山寺  10/19~10/26 本尊含む7体の十一面観音像(重文)御開帳

こことどう絡めていくかになるのかな。。。
太山寺の十一面観音7体公開が凄く気になるしなぁ。
しかしこの太山寺が他の期間を設けたお寺と公開時期が被らない!
通年通しての拝観に組み込んでいくか固まった高知県をバラして香川-高知の春、秋コースを作るのか。
ん~悩みすぎて禿げそうや(--;



とりあえずは拝観希望をリストアップした記事ということで。
新情報が入ったり計画をまとめたりで随時更新UPしていく記事になると思いますので宜しくです。


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京都府 ・ 円頓寺「薬師伝承の里 丹後の薬師三尊の巻き」

1月31日。

先日の奈良~大阪市立美術館~奈良に引き続きこの日は京都は京丹後地方へと仏像拝観に出かけた。
まず訪れたのは円頓寺(えんどんじ)。

円頓寺は、国土を荒らす鬼類を退治した用明天皇の皇子 金丸親王(麻呂子親王)が鎮護の為に7ヶ寺を建立し薬師如来を安置したことに始まるという。丹後地方に広く分布する七仏薬師伝説がそれである。
この7ヶ寺がどの寺院にあたるかという事には諸説あるようですが寺伝によれば当寺がその随一のものであったと伝え金丸親王を開山と仰いでいるとのことです。

一時は末院36坊を数えたそうですが次第に衰退し、現在は仁王門と本堂を残すのみとなっています。
その本堂ですが、兵庫県豊岡市城之崎温泉にある温泉寺の堂宇の1つを移築したものと伝わるもので江戸時代初期に建てられた寺院本堂建築の遺構として京丹後市指定文化財に指定されています。

村中を奥へと進んでいくと仁王門が見えてきます。
門には像高240cmの鎌倉期の仁王像がいらっしゃいます。
動きは固いものの踏みしめる足に力強さがあり膝周りの感じが好きだなぁ。
カッコイイ。

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さて、お目当ての薬師三尊像ですが、国の重要文化財に指定され薬師殿と呼ばれる収蔵庫に安置されています。
正面ガラスケースで区切られた須弥壇に薬師三尊像、四天王像が。
光の反射でなかなかに確認がしずらい環境ですが近くまで寄せていただく許可を頂き、下から覗き込んだりしながら像容を確認する。

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薬師三尊像 国指定重要文化財 平安時代後期 寄木造り
中尊 薬師如来坐像 像高84.5cm
脇侍 日光菩薩立像 像高137.0cm
脇侍 月光菩薩立像 像高139.4cm



中尊の薬師如来坐像は像高84.5cm寄木造り。定朝様を示すお方で穏やか。
衣文は浅く簡略化され薄い衣をまとっているよう。
瞳をやや中央に寄せ、遠くを見るというよりは視点が近い。
螺髪の粒も小さく密に彫られていて髪際もきれいな直線を描き平安期の如来像であることを伺わせます。
脇侍の日光月光の大きさから比べると小さいような気もしますが当時からの三尊なのかは不明だとのことでした。

続いて脇侍の日光月光ですが像高は日光菩薩137.0cm月光菩薩139.4cm寄木造り。
中尊の穏やかな表情に比べると幾分険しさがあるように見えます。
やや開き加減な双眸が怖さを感じさせるようです。
しかし遠目から眺めるとその眼は伏し目がちになり穏やかで慈愛にあふれたお顔となる。
衣の表現も浅い彫り口ながら美しく二条にかかる天衣も綺麗でした。
ガラスが憎い。。。とは口に出せずにへばりついて見る僕なのでした(^^;

またその足元には鎌倉期であろう四天王像が躍動感あふれていらっしゃいます。
その他にも不動明王像や薬師如来立像の破損仏がいらっしゃいました。
全てガラスケースの中なので写真はグダグダでございます(^^;


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今回お世話頂いた吉岡さんの話によると来年の秋ごろに京都縦貫道の丹後方面開通を記念して何か企画があるとか。
昨年、一昨年と小浜で同様の特別開帳が行われていますが、丹波・丹後では小浜同様の形式になるか博物館等での特別展となるかは未定とのことで、これから村方が集まって話し合いを持たれるとの事でした。
やはりご本尊をお出ししてしまうのには抵抗があるようで悩んでいらっしゃる様子でした。
博物館での特別展が難しいなら現地での同時開帳を是非ともお願いしたい次第であります。




高野山 真言宗
大治山 大聖院
円頓寺(えんどんじ)
京都府京丹後市久美浜円頓寺727
TEL : 0772-82-1781
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : お寺前に駐車可


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奈良県 ・ 正覚寺「奈良の奥深さを思い知る大日如来の巻き」

大阪市立美術館を堪能した後、引き返すように奈良へ。
地元は橿原の正覚寺へお邪魔しました。

なかなかに細い道の奥へと進み場所がわからぬ。
郵便局で所在を確認すると対応いただいた女性の方が優しく教えてくださいました。
さらに主人が今いてると思いますと!
今回の拝観でお世話頂いた村方さんの奥様でした(笑)
しかも車は郵便局の駐車場に止めていいですよと仰って頂き。。
ありがたや~

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さて、目的地 正覚寺へ到着すると村方さんが3名いらっしゃいます。
わざわざ僕の為に3名もの方がお世話に時間を割いていただき恐縮する限り。
招き入れられたお堂には素晴らしい大日如来座像がいらっしゃいました。

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大日如来坐像(県指定文化財 平安時代後期 像高152.0cm 檜材 寄木造り)



明治期の神仏分離までは十市御県坐神社の神宮寺大日堂の本尊として祀られていたそうで半丈六の大日如来様がハンパない存在感でそこにいらっしゃいました。
「恐るべし奈良」この言葉を如実に物語るこの大日如来像の凄さに圧倒されます。
村方で守られてきたこの小さなお堂に半丈六のしかも都仏と思える素晴らしい大日如来像がいらっしゃる凄さ。
平安後期作の浅く彫られた衣文に穏やかな抑揚を抑えた定朝様を見せる仏像が、しかも大日如来像がいらっしゃる。
これぞ奈良の凄さだと興奮と嬉しさを隠すことが出来ません。
何とも言えない穏やかさを持たれた慈悲深い方です。
仏像好きがこんな小さなお堂にこれほどの大日如来様と出会えて喜ばないはずはないし感動しないはずはありません。
宝冠は外され床に置かれています。理由を尋ねると、やはり落ちてしまう危険性を仰られていました。
万が一の落下や破損を考えて頭部より外されているのだとか。

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またこのお堂には地蔵菩薩立像と天部立像もいらっしゃったそうで。
現在は奈良国立博物館に寄託されていてパネルのみでしたが、地蔵菩薩像のパネルを見た瞬間に何度もお会いしている!と。
仏像館で何度もお会いしその独特のお顔の方でそれは物凄いインパクトの方です。
大日如来像の整った美しさとは全く別の匂いがありました。
地方仏の風合いではなく、ある種目的をもってその独特の尊容を刻まれたような匂いです。
こちらにいらした方だったんですねと。
あの方の故郷を見させていただいたような温かさのような恥ずかしさのような変な感覚に包まれました(笑)

その他の脇仏にもなかなかお目にかかれないような仏像がいらっしゃいました。
小さな厨子に納められた大威徳明王像。
弓矢を構え今にも討たんとするその動きに食い入るように見てしまいました。
躍動感バリバリでカッコイイ!おそらくこの造形の大威徳明王は初めて見たような気がします。


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しかし家から車で10分ほどの場所にこの大日如来!
なんてこった!
しかも物凄い地蔵菩薩に平安後期の麗しい素朴さを身にまとった天部立像までが元々いらっしゃったとは。
現在は奈良博に寄託されているそうですが、される前はどんな迫力だったんだと!?
この三尊が揃ったお堂を見てみたい!
その思いを村方さんに伝えると、やはり村方さんの思いも同じようで。
しかし、奈良博からお帰り頂くだけでも運送に100万ほどかかるそうで。。。
村の負担額は60万。
なんとかならんもんかねこれは。
戻してあげたくても戻せないと悩んでおられる村方の方々の寂しそうなお顔が忘れられません。


大日如来像

地蔵菩薩立像




正覚寺(しょうかくじ)
奈良県橿原市十市町1007-1
TEL : 0744-47-1315(生涯学習部文化財課 )
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 無し(車で行く旨を伝えれば...)


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大阪府 ・ 大阪市立美術館「とおくてちかい仏教美術」

奈良県王寺町から大阪の天王寺区へ移動し大阪市立美術館へ。
現在(2/11まで)こちらでは特集展示「とおくてちかい仏教美術」が催されています。

美術館の紹介文は

仏がまします浄土は、現世と隔絶した彼方の聖なる世界。弥勒の済む浄土を描いた兜率天曼荼羅図、雲間をただよう飛天像。まだ見ぬ仏国土の諸尊と情景を表した絵画・彫刻・工芸を通じて、人々が抱き続けた往生への憧憬を追体験しませんか。

当ブログでは展示されていた仏教美術品のなかで仏像にスポットを当ててを紹介したいと思います。


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展示室に入りまず飛び込んでくるのは

平安初期(10世紀)の薬師寺所蔵 地蔵菩薩立像。
簡略化されてはいますが深く刻まれた衣文表現。
右手は垂下し右手は宝珠を持つお姿です。
像高は100cmほどでしょうか。

左右には二天 持国天と多聞天が展示。
共に平安後期の作。
像高は150ほどでどっしりと量感のある迫力の方々です。
動きは固くガッチリと固まった印象。
脚部の色がよく残り衣の色彩を知ることが出来ます。
共に大阪 河合寺所蔵。

そして次列左右に聖観音立像。
右に櫟野寺像。
平安期の像で面長で大きな鼻を持ちます。
像高は3尺ほどか。
両腕は欠損していますが全体的に地方古仏の風合いが素晴らしく見惚れてしまいます。

左には当館所蔵の聖観音像。
こちらも3尺ほどの観音像で平安期の像。
平安から鎌倉への過渡期のような涼しく凛としたお顔、細かく浅く刻まれた衣文表現と美しいです。
印相は独特で胸の前で右手は中品印のように中指と親指を結び、左手は中指薬指を親指で結ぶ。
蓮の花を持っていたのかもしれません。


そして次列は中央に3体。
大阪 専修寺阿弥陀如来坐像を中尊に左右に大阪 大門寺所蔵の四天王像のうち広目天と多聞天がお出ましに。

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阿弥陀如来は鎌倉13世紀の像で中品中生。
穏やかな方で流れるように足元へ広がる衣文が素敵な方でした。
昨年の秋に京都は西念寺で見た湛慶阿弥陀を彷彿とさせるような方でした。

広目天・多聞天は力強く大きな動作に袖の衣が風にうねります。
目力が強く丸く飛び出るような平安期のお顔。
広目天は腕を捻り両手共に法具を持つ。
筆や巻物ではなかったなぁ。

そして次列はガラスケース部隊。
左に薬師寺 吉祥天立像。
一昨年くらいに薬師寺秘宝展で見た方とは別の方でした。
平安初期の方ででっぷりとし、大きな鼻を持ち右手は垂下した与願印。
左腕は欠損です。
素朴さがあり風味があり良仏です。

真ん中に観心寺の金銅 菩薩半跏像。
白鳳仏でめちゃくちゃにプリミティブ。
大きな頭に大きな手。顎に寄せた思惟姿が本当に愛らしい方でした。
当特集展示で一押しかもしれません。

右には大威徳明王。
こちらも金銅仏で小さな方でしたが造りは非常に精巧で光背まで残ります。
かっこよかったなぁ。

その後ろに2mないくらいかな?(この目測がすごく苦手でだいたい間違ってると思います(笑))
考恩寺 虚空蔵菩薩立像と櫟野寺 観音菩薩立像 共に平安期が並びます。
虚空蔵菩薩は目の浮き出ているような秋篠寺十一面や融念寺地蔵菩薩をやや抑えたようなお顔をされています(笑)
胸回りの衣文は完全に省略され足元にかけても簡略的ではありますが翻波式衣紋を見せます。

観音菩薩像は地方仏なお顔をされ表現的には簡略的ですが肉付きもよく、頬もふくよかで穏やかな方でした。
両腕は欠損してどのような形かはわかりません。

そして最終列の左右に新薬師寺の四天王像のうち2体、持国天と増長天が。
新薬師寺に四天王像なんていたかなと思い帰ってきて調べてみると大阪市立美術館に寄託されているそうで。
どうりで見たことないわけだ。
1269年造像と分かっているようで、下腹を突き出し躍動感にあふれた方々です。
前半にいらっしゃった平安期の四天王像とは明らかに違い動きがあり迫力があります。
持国天よりも増長天の方がより動きや量感があり優れているなと感じました。
しかし個人的には大門寺の広目天・多聞天が一番好きかな。

さて2Fへあがるとそこにはポスターにもなっている飛天像。
当館所蔵で平安期の作。
優しくしなやかな指先に身を乗り出すように泳ぐような方です。
衣紋の彫りも深く丸顔で静かな表情をされていましたね。


さてさて、絵葉書や図録がなかったので写真は一切なく僕の雑感のみのつまらない記事となりましたが、
伝わりましたでしょうか?伝わらないですよねぇ~(笑)
そんな方は!2月11日までです!大阪市立美術館に行きましょう!
素晴らしい16体もの仏像郡に出会えますよ!


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大阪市立美術館
大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82
TEL : 06-6771-4874




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BESTが出たよ〜

もちろん購入しましたよTHE VERY BEST of TV見仏記( ´ ▽ ` )ノ
美仏編、異形仏編の2枚組で御朱印と御朱印帳入れの巾着がついてます(*´艸`*)
しかもリバーシブル!

DVDは今までのTV見仏記の中からのBest仏をスタッフが選び放送をみうらじゅん&いとうせいこう両氏が見返してコメントする形式。
要は総集編的な映像に二人のコメントが被ってくるわけですな。
コメントを消音した、まんま総集編としても視聴する事が出来ます。

二人の力の抜けた見仏スタイルはやっぱり見ていて楽しいし笑ってしまいます。

そぉ言えばブラマヨの番組にゲストで出演したいとうせいこう氏が、お蔵入りになったお寺もあると言ってたなぁ。
なんでも、みうらじゅん氏が小さな十二神将像を手に取り?チェックメイト!ってやらかしてご住職が激怒したとか?!
その辺は見習ってはいけませんね(^_^;)
反面教師として仏像拝観マナーを守ります(笑)




奈良県 ・ 達磨寺「扇状に広がる千手観音の巻き」

1月30日。

今年の仏像初めは地元奈良から。
一発目から素晴らしい千手観音菩薩像とお会いしてきました。

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達磨寺。
奈良県王寺町にあるそのお寺は本尊を千手観音菩薩、達磨大師、聖徳太子とし三尊形式で須弥壇に祀られています。
中尊に千手観音菩薩坐像、向かって右側 達磨大師像、左に聖徳太子像がいらっしゃいます。
達磨大師像、聖徳太子像は国の重要文化財に指定され、千手観音像は王寺町指定文化財。
達磨大師像は椿井仏師集慶、聖徳太子像は大仏師法印院恵・法橋院道の作、千手観音菩薩像には大仏師雲渓作とそれぞれの墨書から判明しています。

聖徳太子像。
像高は93.2cmの寄木造り。鎌倉期の院派仏師の作である事が墨書より判明。
険しい表情をされていて力強くシャクを持っています。
大柄に見えるような迫力と量感があって聖徳太子のイメージが変わりそうです(笑)

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聖徳太子坐像 国指定重要文化財 像高93.2cm 寄木造り 1277年造


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達磨大師像。
像高は88cmの寄木造りで定印を結びゆったりと大らかに坐されています。
ゆるやかに流れる衣文の表現と体躯の力強さ顔の肉付きの表現と強弱というか緩急の表現が素晴らしいなと思いました。

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達磨大師坐像 国指定重要文化財 像高88cm 寄木造り 1430年造




そして千手観音菩薩坐像。
76.8㎝の寄木造りで造像当時はおよそ500の腕を持つ像だったそうです(速報での1000の腕は間違いでした(^^; )。
室町期の仏像のお顔によく見られる面長でふっくら頬の伏し目がちなお顔をされています。
院派仏師のお顔ですよね。
脇手は扇のように体を包み込むように広がり、まるで孔雀の尾のような美しさがあります。
やや頭部が大きめな造りで伏し目がちな視線とよく合っているように思います。
脇手の広がりやバランスの良さがきれいで見惚れてしまうのでした。
衣文表現は簡素で派手さはありませんが膝上で独特な折り返しを見せたりユニークです。
頭頂部の10面は前面に憤怒相がきて後方に慈悲相が並ぶこれも特徴的な感じです。
見どころがたくさんある素晴らしい千手観音菩薩坐像です。

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千手観音坐像 王寺町指定文化財 室町期 像高76.8cm 寄木造り




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2014年1発目から素晴らしい仏像に出会うことが出来た仏縁に感謝し大阪へと移動するのでした。
そして大阪市立美術館でも食い入るように仏像を見ることになるのだ。



臨済宗南禅寺派
片岡山 達磨寺(だるまでら)
奈良県北葛城郡王寺町本町2-1-40
TEL : 0745-31-2341
拝観 : 要予約
拝観料 : 志納
駐車場 : 有り



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京都府 ・ 厭離庵「静かに思惟する如意輪観音」

11月27日。

この日は仏像拝観ではなく紅葉を楽しみに京都へと出かけた。
訪れた場所は嵐山方面。
常寂光寺→落柿舎→祇王寺→厭離庵と紅葉を楽しみました。

現在は真冬になっておいりますので(--)今更紅葉の記事もなんですので
厭離庵で拝観させて頂いたご本尊を。

紅葉の時期にのみ一般公開されるご本尊の如意輪観音菩薩像。
紅葉の時期に公開されているというのを知らずに訪れた僕には嬉しい出会いでした。
なにげに開かれたお堂の中を見ると美しい思惟の姿勢を見せる如意輪観音が。
音を吸い込んでくれる静かな紅葉の中でひっそりと、静かに佇んでおられました。

平安後期くらいなんでしょうか、頬のふっくらとされた優しい体つきの方でした。
衣文は浅く簡素で素朴。この静かな環境に凄く合っているなと本当に優しさに包み込まれるような空間がありました。

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厭離庵
京都市右京区嵯峨二尊院門前善光寺山町2
TEL : 075-861-2508










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京都府 ・ 東光院「33年ぶりの秘仏本尊耳薬師 特別公開の巻き」

11月9日。

この日は普段通りに仕事をし現場を終わらせて事務所へ戻ってきました。
そして何気に覗いたネットに綾部市 東光院で33年ぶりの秘仏公開との文字が!
期間を確認すると明日まで! 明日は仕事内容からか確実に拝観は不可...ならば今日なら..
しかし現在時刻は16時。。。拝観時間は16時まで。
あぁ見れないのか、なんてこったやってしもた。。

せっかく仕事で綾部方面に来ているのに33年ぶりの秘仏公開を見逃すとは。。。
諦めきれなかった僕はすぐさまに東光院へ連絡を入れ明日はどうしても行くことが出来ない、今日ならば今からなんとか。。と拝観のお願いをすると、「お越し頂けるのならお待ちしていますよ、折角のご縁ですから。」とのお言葉を頂くことが。

残っている事務処理を速攻で終わらせ宮津から駆けつけました。
到着は18時にさしかかり辺りは真っ暗に。。
申し訳ない気持ちもありつつおそるおそるインターホンを鳴らし。。

すると奥様が出てきてくださりお堂に明かりを灯していただき中へ招き入れてくださいました。
開かれたお厨子には耳の大きな立派な薬師如来座像がいらっしゃいました。
その耳の大きさからか、こちらの薬師如来坐像は「耳薬師」と呼ばれ親しまれているそうです。

こんな日も暮れた遅い時間にもかかわらずお堂を開けて迎え入れて下さった奥様に感謝です。
通常であればお厨子も閉じられ次の開帳を待つお薬師様も僕一人の為に閉じられることなくお待ち頂いていました。
これほど贅沢な秘仏拝観は二度とないでしょう。

また東光院にはさらに村奥へと進んだところに観音堂がありそちらには綾部西国観音霊場の札所となっている十一面観音菩薩像が安置されているそうで、是非ともお参りくださいと教えて頂きました。
そんなこともありこちらの御朱印は薬師如来ではなく十一面観音だそうです。

次は時間にしっかりと余裕を持って観音堂を訪れたいと思います。

P1020130_convert_20140131194720.jpg もはや日も暮れ辺りは暗闇へ

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P1020121_convert_20140131194622.jpg 到着した時にはお堂も真っ暗に...


P1020123_convert_20140131194636.jpg わざわざお堂に明かりを灯して下さいました



tokoin_convert_20140131193807.jpg写真は東光院HPより通常時の堂内



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東光院
京都府綾部市上延町堂の奥7
TEL : 0773-42-2432








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京都府 ・ 興聖寺「金箔の手習観音の巻き」

最後に訪れたのは興聖寺。

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こちらの天竺殿には手習観音と呼ばれる小観音菩薩立像がいらっしゃいます。
全身見事な金箔でおおわれ腰を捻らした肉感的な観音様です。
やや金箔がきつめな感もありましたが後補で塗りなおしたのかな?
まさか当時のままとは思えないのですが先の放生寺の例もある為、じっくりと見ることに。

頬は肉付きよくふくよかな印象を受ける。
方幅も広く胸から腹回りも豊か。
衣文の彫り込みは浅く見えるんですが金箔が厚いのでそう見えるのかも...
造形的には平安後期とかに見えるんですが...よく分からん(^^;
平安期だとは思いますが初期だと言われたら、あ~そうなのかぁ。
後期だと言われたらやっぱりな。
どっちでも納得してしまいそうです(笑)

ただ、もう少し安置のされ方がどうにかならないかなぁと(^^;
なんだかポツンとそっけなく置かれているように感じてしまったのは僕だけだろうか。


さてさて、今回の京都非公開文化財特別公開ですが、初公開目白押しの凄仏が目白押しのとんでもない機会だったと思います。
大満足も大満足な素晴らしい公開でした。
いや~次の特別公開も期待したいですね。


興聖寺 手習観音の写真は朝日新聞HPへ
手習観音



興聖寺
京都府宇治市宇治山田27-1
TEL : 0774-21-2040





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京都府 ・ 放生院(橋寺)「圧巻の地蔵菩薩の巻き」

TV見仏記で見て以来いつかお会いしたいと思っていた地蔵菩薩立像。
とうとうこの日がやってまいりました。
放生院 地蔵菩薩立像です。

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像高は190cmで強烈な前傾姿勢で衆生を救いに行かんとしています。
衣は極彩色に覆われ見事なまでの美しさ。
右手に錫杖、左手に宝珠を掲げ完璧なまでの地蔵菩薩立像です。
穏やかに涼しげで気高く素晴らしい表情をされています。

見上げるように周囲をぐるりと回り拝観しますがどこから見ても強烈なまでの神々しさ。
美しく艶やかな肌の光沢に衣文の煌びやかさと近寄りがたき神々しさです。
いや、近寄ってガンガンに見ますけどね(笑)

これらの彩色や持物が当時のままの物だというのも驚きです。
鎌倉期の彩色がこれほどまでに残るものなのかと驚愕してしまいます。

横から見るとこれまた驚きます。
最大級にまで前傾姿勢を取られたこれでもかと救いに出んとするお姿です。
言葉では言い尽くせない凄さがこの地蔵菩薩像にはありました。
是非とも今後も公開の機会を与えて頂きたいです。

また、堂内には不動明王像や阿弥陀如来、珍しい清凉寺式釈迦的な坐像もいらっしゃいました。
ん~~春秋などに寺院独自で特別公開の機会を設けいて欲しい限りです。


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放生院 地蔵菩薩の画像は朝日新聞HPへ
圧巻の仏像写真群








放生寺
京都府宇治市宇治東内11
TEL : 0774-21-2662






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京都府 ・ 恵心院「妖しの十一面の巻き」

続いて向かったのは恵心院。

実は公開前からチラシ等で写真を見て一番気になっていたのが恵心院の十一面観音像でした。
なにがってもぉ妖しさが全開で。密教臭さがプンプンと。
霊験あらたかって言葉じゃ済まされんぞとばかりの強烈な妖しさです。
この十一面が見れるのか!?と、もう気が気じゃなく興奮しておりました。


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さて拝観料を支払、堂内へあがると。。。
いきなり飛び込んでくるのは五大力尊像。
彩色豊かな躍動感あふれる五大明王像です。
こいつはすげーなと食い入るように見つめた記憶が。
いや、実は...十一面を先に見たのか五大力尊像を先に見たのか記憶があやふやで...(^^;
たぶん入ってすぐに五大力尊像がいらっしゃったはずです..

さて!(笑)
そして本堂奥へと進みいよいよご本尊の十一面観音菩薩立像です。
堂内はやや薄暗くお厨子に入っておられるので暗めでの拝観でしたが真ん前まで進むことが出来たので思いのほかよく見ることが出来ました。
期待を裏切らない、揺るぎない妖しき仏がいましたよそこには。

肩を上げたような首をすくめたようなキュッとした首元をされていて垂下した右腕もそこまで長くはなく十一面としては独特な方でした。
スラリという表現が似合うのが十一面観音であったように思うのですが恵心院さんの十一面観音はずんぐりではないんですが一木造りの重厚さがあふれた独特な雰囲気を持たれた方でした。

衣文表現は簡素的で薄く平安後期の様な雰囲気でありながら平安初期の抜群の妖しさを併せ持つ魅惑的な十一面でこの妖しさはトップクラスではないかと。
またお顔に表れた木目がその妖しさをさらに爆発させています。
妖しいの最高潮で畏怖の念すら抱かせるような禍々しさまで感じてくるほど。

ん~凄いぞ。凄いぞ十一面。目が離せない。
これは何度でも訪れていろんな気分の中で、いろんな季節の中で、いろんな想いを持ちながら見てみたいと思わずにはいられないとんでもない仏像でした。
通常公開されていないというのが残念でなりません。



お堂の造りについても興味深いことを教えていただいた様な気がするのですが...記憶は忘却の彼方へ(--;
ん~~~なんやったかなぁ...記憶違いかなぁ...



仏像写真は朝日新聞HPへ
恵心院 仏像群





恵心院
京都府宇治市宇治山田67
TEL : 0774-21-3942









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迦楼馬-カルマ-

Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる三十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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