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京都 非公開文化財特別公開 その② 報恩寺

法然院から車で15分ほどで到着した報恩寺。
事前情報にてこちらには伝快慶の阿弥陀如来がいらっしゃるとのことで非常に楽しみにしていたお寺。
快慶好きな僕はもぉ気が逸る思いで駆けつけたわけですよ。


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堂内はかなりの人出でごった返していましたが快慶仏はどこだと探してみると本道の奥手にいらっしゃいました。
やや遠目での拝観ではありますが、素晴らしい3尺阿弥陀三尊がいらっしゃいます。
と、右手の方で何やら人がぐるぐる回っているのに気づき伺ってみると噂に聞いていた千体仏地蔵菩薩がガラスケースに入り至近距離から拝観出来るように展示されているようです。
吸い込まれるようにそちらの列に加わり地蔵菩薩を拝観する。

そのあまりの小ささと造形美に度肝を抜かれた。
わずが3.3cmのその像高からは想像もつかない緻密さ。
細やかに彫り込まれた衣の表現は素晴らしいの一言。
幾重にも折り返し踊るような立体的な衣の襞郡はスゲーなと思わず声に出してつぶやいてしまうほど。
涼しげで穏やかな表情までしっかりと見て取れる鮮やかさは余程の彫刻技術がないと無理ではないでしょうか?
いかにこれを彫った仏師の力量が凄かったのかを感じずにはいられません。
この小ささでここまで表情を伝えられるのかと驚きました。
また光背の透かし彫りは如来像や天女などの化仏をも表現した恐ろしい代物。

13.5cmの木製岩山には白檀で彫られた950体以上の地蔵菩薩が。
これらも全て円光背まで背負いもう見るもの全てが凄い。
役行者像の前鬼後鬼のごとく前にいるのは閻魔王と冥官。
中尊の地蔵菩薩よりもさらに小さいにも関わらず閻魔王だと即座に分かる事に驚かされる。
もう驚かされっぱなしで何が凄いのか分からなくなってくる有様(笑)
本当に素晴らしく今日の仏像拝観はこの為にあったんだと思えるほどの素晴らしさ。
気が付けば4周してました。グルグルグルグル。。。。

ん~~~~~~~~。
こいつぁ凄いものを見た。
とてつもない出会いだ。
普段は京都国立博物館へ寄託されているそうで、そう簡単に拝観する機会はなさそうで今回巡り会えた機会に心から感謝。

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境内地蔵堂には比較的新しい地蔵菩薩立像が。
なかなかいいお顔をされた地蔵菩薩様です。
衣の表現も豊かで外からでなく中に入って拝観したかったなぁ。。

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また釈迦涅槃像もいらっしゃったりと見ごたえたっぷりでした。
9割の時間を千体地蔵菩薩像に費やしましたけど(笑)
快慶仏を拝観しに来たはずが千体地蔵菩薩に全て飲み込まれたような時間でした(^^;

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迦楼馬-カルマ-

Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる四十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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