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滋賀県大津~奈良へ

本日10月31日、滋賀県大津市の歴史博物館で開催中の法然上人没後800年・親鸞上人没後750年記念企画「阿弥陀様-極楽浄土への誓い-」を見るために朝の7時に出発し行ってきました。
大津周辺から縁の阿弥陀如来まで総勢およそ50体の阿弥陀如来群(脇侍含む)

泉涌寺 悲田院の快慶作 宝冠阿弥陀如来坐像をはじめ、迫り来る阿弥陀如来の波。
快慶工房・行快工房の阿弥陀に院派阿弥陀と素晴らしい空間。
文化財の指定を受けていないこれからの研究が待たれる初公開の阿弥陀様の数も多く、仏像好きにはマストな特別展ではないでしょうか。

そしてそこから奈良へ戻り(僕 奈良住み)、不空院の本尊 不空羂索観音菩薩坐像の特別公開最終日へと向かい、次に元興寺の秋季特別展。
今回の特別公開では江戸城大奥の秘仏公開が。
大奥の秘仏とは徳川12代将軍の徳川家慶の正室・浄観院が、念持仏として身近においていたものだそうです。
厨子入りの不動明王坐像2.8cmと厨子入りの阿弥陀如来立像3.3cmという見事なまでの小仏。

そして興福寺 北円堂特別公開、仮金堂特別公開を回ってきました。仮金堂は南円堂公開の折にも拝観しましたが仮金堂の公開は今回が最後になるのでもう一度見てきました。

最後に福智院へ巡り地蔵大仏を見仏。
何度見てもこの地蔵菩薩坐像は圧巻です。


今日の仏像巡りも素晴らしい一日でしたよ!
詳しくは追ってUPしていきたいと思います。


写真は本日の昼食(笑)

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親子丼セット。
あまからの出汁が効いたつゆだく親子丼に喉越しちゅるりのミニうどんセットでした。
讃岐のようなコシのあるうどんではなくちゅるちゅるとした大阪うどんのような感じ。
共にお出汁が美味しくほっと一息。

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昭和25年創業のヒサゴ屋食堂さんでした。
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奈良県 / 唐招提寺奥の院 西方院

本日は大津の歴史博物館へ「阿弥陀さま-極楽浄土への誓い-」を見に行き園城寺等を巡る予定でしたが、生憎の大雨と強風により断念。。
楽しみにしていたのになぁ。。。
てことでまたもや過去の見仏日記でも。。(^^;
4月にお参りした唐招提寺奥の院になる西方院へ快慶の阿弥陀如来立像を拝観してきました話。



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唐招提寺には西方院という奥の院があり、もと唐招提寺の境内であったが昭和の初めに近鉄橿原線の開通により分断され別院のようになっています。

収蔵庫を兼ねた本堂には重要文化財に指定された法眼快慶作の阿弥陀如来立像が安置されています。

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阿弥陀如来立像
像高約100cmの檜材寄木造り。
左足のほぞより法眼快慶の墨書銘があり法眼の墨書から快慶晩年の作であることがわかります。

数度の盗難に合い光背等は失われていますが美しいお姿を近くより拝むことができます。
お厨子の中にいらっしゃり、この日は雨の降る日だったのでやや薄暗く尊容ははっきりと覗う事が難しかったのですが晴れた日にはよく見えるだろうなと思います。

顔から胸にかけては金が剥落し下地の漆がまだらに見えた状態ですが涼しげな張りのある表情。
腹を前にだし左足をわずかに踏み出し来迎印を結んでいます。
衣紋の流れが緻密で腹周りの量感を出す流れや下半身の縦に流れるラインなど非常に美しいです。
衣の襞打つ流れの美しさや尊厳ある風貌と快慶阿弥陀のらしさがよく現れた美しい阿弥陀様です。

お寺の奥様に数度の盗難に合いながらもよく戻られましたねぇと話すと、このような話が伝わっていますとお話を聞かせていただきました。

ある晩の夢枕に阿弥陀様がお出になり、どこそこの土中に埋められているので掘り起こして欲しいと仰ったそうです。そしてその通りに掘ってみるとまさに阿弥陀様がいらっしゃり無事 お寺へと迎えることができたと。

然るべき場所に戻られた阿弥陀様は美しい佇まいで穏やかに僕を見つめてくださいました。





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寺社建築物への憧れ

最近は仏像のみならずお堂や塔など建築物にも非常に非常にひっじょぉ~に興味が湧いている。
まずは初心者らしくシルエットの美しさに惹かれているのでございます。

今までももちろん、いいなぁ凄いなぁ的な感想は持ち合わせていたんですが深く踏み込んで好きになってきてしまいました。
美しく見える角度や天候なども気にしながらこれからは眺めていきたい。
そして写真に収めていきたいなぁ。
いいカメラが欲しいなぁ。。。
未だにコンデジやからなぁ。。

とりあえず寺社建築の勉強に購入しました!

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奈良県 安産寺

過去の見仏記を一つ。
5月にお参りさせて頂いた折の話です。



奈良県宇陀市にある室生区の中村と呼ばれる地区に重要文化財に指定される地蔵菩薩立像がいらっしゃいます。
安産時という無住のお寺(兼集会所)に収蔵庫を備え中村自治会の皆様によって守られてきた地蔵菩薩。

常時拝観が可能ではなく初地蔵会の1月24日、御縁日の8月第4日曜、毎月9日(午前)はご開扉されていますがそれ以外の日は予約での拝観となります。
予約連絡は0745-92-2001( 室生地域事務所)へ入れ確認を取る形ではありますが、本堂には各世話方さんの連絡先が張り出されていますので直接の連絡も可能だと思います。

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今回、僕は世話方の一人 洞出(ほらで)さんの案内を受け地蔵菩薩にお会いさせて頂きました。

村に伝わるお話では宇陀川が増水したときに岸にこのお地蔵様が流れついたそうです。慌てて村人で集落へ運び込んだが突然どうしても足が進まなくなり腰を下ろすとお地蔵様も全く動かなくなった。どう動かそうとしても動かない。
これはお地蔵様がここにお堂を建てろと言っているのだと思い建てたのが安産寺のはじまりだとか。
また、流れ着いたのが9月9日だったことから毎月9日を御縁日として開扉しています。

こちらの地蔵菩薩は子安地蔵としてのご利益がありその数多くの逸話も聞かせて頂きました。
中でも驚いたのは当の洞出さんご両親の逸話。
ご両親になかなか子が出来ず病院で看てもらうと手術が必要だと。
手術の日取りも決めたある日、普段はすっかり忘れていたお地蔵様の顔がふと浮かんだそうです。
これは何かあるのかなぁ。。もしや手術をやめろと言うてるのかなあ。。と思い立ち手術はキャンセル。
お地蔵様に願掛けに向かいます。
翌年の秋にめでたく懐妊され産まれたのが私ですと仰っておられました。
他にも数々の逸話を聞かせて頂き地蔵菩薩との対面に胸が高揚します。

そしていよいよ地蔵菩薩立像との対面です。

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像高177.7cm カヤの一木造り。平安時代初期の作です。
左手に宝珠を持ち、右手は錫杖を持たずにゆるく垂らし与願の印を示します。
手の平を横へと傾けた珍しい与願印です。与願印とは手の平を前に向けるものと思っていましたが洞出さん曰く与願の印と伝わっているそうです。
それとも安産祈願のご利益からきっと与願の印だろうとの話になったのだろうか。

尊様は切れ長の目に鼻筋が通り頬のゆったりとされたなんとも穏やかなお顔をされています。
肩から胸へ、腹から腿へとたっぷりの量感を持ち平安初期の確かな造形が見られ平安初期の量感ある仏像が大好きな僕は胸が高揚します。

造形的に特徴的な点がいくつかあり大きな耳や、袈裟を来ておらず地蔵菩薩と言うよりは如来系に近い姿をされています。
また沓(くつ)を履かれていたり。沓を履かれた地蔵菩薩は大変珍しいですね。

衣紋は腹から腿へ美しいY字に流れ左腕の肩からの流れは本当に素晴らしいものでした。
全体に優しい柔らかい大波と、小波が二重に連続して続く漣波式(れんぱしき)と呼ばれる衣紋表現で浅い彫りの波が美しく続きます。
この衣紋は室生寺の本尊 釈迦如来に見られる特徴的な衣紋で室生寺式とも呼ばれるものです。
この地蔵菩薩が本来は室生寺に安置されていたことを物語る一つの物証でもあるわけです。

現在室生寺に安置されている地蔵菩薩は光背の大きさと合わずどこかに光背の持ち主である方がいるはずだと探した末に見つかったのがこちらの地蔵菩薩だったそうです。
東京国立博物館へ出展された時だったかに室生寺の光背を背にしたそうですが、そのお姿はまさに神々しく大変感動したと仰っていました。
そのお姿を目にできる日が再び来ないものかと何十年でも待ちたい気持ちになりました。

村の方たちの手によって大事に守られ愛されてきた仏さまに、守ってこられた方と共にお会いできる素晴らしさは何にも代え難い幸せな時間でした。
仏像好きの最高の一瞬一瞬が中村地区にはありました。
満面の笑みでお地蔵さんへの愛を語る幸せそうな洞出さんと神秘的な子安地蔵。
リピーターが後を絶たないと仰っていた意味がわかります。

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妖しく美しい魅力溢れる地蔵菩薩立像。
何度でも。
何度でもお会いしたいと心から強く強く思わずにはいられない仏像です。







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仏像写真集

先日、某オークションにて豪華装丁の大型本 仏像写真集を落札。


運搬用の外箱から雰囲気ありありの重厚な造り。
一枚。。また一枚と皮を剥いていく様な、陶酔していくような興奮が我を包む(笑)


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大仏師定朝から運慶など慶派までの流れを仏像写真で追います。
各章TOPには代表するカラー写真が。
そしてその後にはモノクロ写真で構成されています。


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院尊の阿弥陀三尊は素晴らしいなぁ。。。
溜息でちゃう。
この冬の京都非公開文化財特別公開ではまたもや公開される長講堂。
必ずお会いしたいと思います。

あぁ~拝観の機会がなくなってしまった三宝院の快慶弥勒菩薩。。
本当に残念でなりません。。。

いやぁ~大型本 仏像写真集は見応えあってたまらないですね!
もうワクワクドキドキですよ!
値段もドキドキでしたけどね。。
定価44000円。。
4分の1ほどの価格で落札でしたが、それでも高価。
大事に大事にしよう。




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奈良県 / 興福寺 南円堂特別拝観

本日は年に一度の南円堂の特別公開の日です。
また、今年は仮金堂の特別公開も行われており合わせて拝観してまいりました。

昨年は朝一で訪れ、中々の行列の中拝観したんですが、今日は11時頃に訪れると待ち時間は0。
あいにくの雨もあってかすんなりと拝観することが出来ました。

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本尊 不空羂索観音の素晴らしさは言わずもがな。
どっしりとした体躯と深淵な瞳。
天平仏の息吹をしっかり継承した素晴らしい方です。
右斜め後方より順次正面へと回っていきとうとう正面へ到達した時にこみ上げてくる感動は言葉に表せませんね。
見上げるその先に堂々と座す姿に感嘆のため息が漏れるだけで言葉がなくなりました。

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TKY201206200476.jpg 絵葉書より



また、四天王が本当にカッコイイ!
特に多聞天の力強さ、勢い、造形の空間は迫力満点でマイ フェイバリット多聞でございます。
運慶工房の作という説が現在有力だそうですが、謎が解き明かされる日は来るのでしょうか。

そして11月25日まで公開されているのが仮金堂。
3年前に公開があったそうですが僕は初見となります。
丈六の本尊釈迦如来坐像に3mを越す脇侍の薬王薬上両菩薩。
脇侍は天平の脱活乾漆像かと思いきや鎌倉期の作なんですね。
東大寺の不空羂索観音を思わせるような造形で天平仏かと思っちゃいました。
両菩薩ともに膝下に大きく波打つ衣紋表現が素晴らしくゆったりと穏やかな体躯に厳しめな表情。

お堂の四隅を守る四天王像もこれまた素晴らしい。
南円堂像のかっこよさには及ばないものの甲冑の造形の緻密さや色彩の残り具合も素晴らしく映えます。
南円堂像よりも保存状態が良く当時の造形美をより明確に知ることが出来る。
これこそが康慶の作で南円堂に安置されていた四天王ではないかと言われているそうですね。
動きに派手さはなくどっしりと安定感ある造形は南円堂像として似つかわしいように思いました。
やはり南円堂像は動きにダイナミズムがあり鎌倉彫刻の傑作的な造形に見えるのであの不空羂索観音のお堂に当初より安置されていたとは思えないかなぁ。
仮金堂の四天王像の方がしっくりくると偉そうに語ってみる(笑)

厨子入り吉祥天の彩色美の圧倒的さや大黒天の力強さも心躍らせます。
6年後の中金堂落慶が楽しみでなりませんね。

今回の特別拝観は雨の中、コンディションも悪く厄介ではございましたが内容はとんでもなく素晴らしかったですね!
仮金堂は北円堂開扉に合わせて必ず再訪します。
1度の拝観だけで終わらせるには勿体な過ぎる機会ですもん。

そして来年春は通年10月17日の僅か一日だけの開扉である今回拝観した南円堂が創建1200年記念で特別公開されます。
例年の北円堂開扉の期間と合わせてとのことで南円堂と北円堂が同時に拝観出来る又とないチャンス!
この機会に運慶工房の北円堂を見て南円堂の四天王を見てその世界観を感じてみようと思います。
非常に楽しみな機会ですね!

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今日の持ち帰りは南円堂・中金堂・東金堂の御朱印、東金堂のお守り、南円堂の根付、因達羅大将の板彫り干支守りでした。

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本日も素晴らしき一日なり



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仏像関連書籍の発売が止まらない

とにかく発売ラッシュが続く。
少し前の発売となるがシリーズ物の「仏像探訪」の第4号と9日発売のサライ最新号。
サライには散策のお供ショルダーバッグ付き。
最近本当にこういう付録で元取れる的な雑誌多いよね。
ファッション誌なんか付録がメインになりつつあるし(笑)
しかし僕はこのショルダーは使えないな。

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内容ですがまずはサライ。
表紙にもある秘仏を巡るですが「京都非公開文化財特別公開」に沿った紹介。
安楽寿院 阿弥陀、海住山寺 壇像十一面、法性寺 十一面など。
また京都非公開文化財特別公開の寺院で仏像公開される寺院一覧がありなかなか役立ちそう。


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ついで南山城の通常拝観は出来ず拝観には予約が必要な寺院の紹介。
常念寺の菩薩形立像(補修前は薬師菩薩だとか!?)は素晴らしいな。
まだ見ぬ美仏だ。
他には僕の大好きな寿宝寺 千手観音菩薩立像も紹介されてた。


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そしてこれからの季節を見据えた紅葉と仏塔。
このコンビネーションはマストでしょ。
美しくないわけがない。
個人的には今年は秘仏開帳に合わせて湖南三山(長寿寺 本尊子安地蔵菩薩57年ぶりのご開帳)、湖東三山の紅葉巡りを決めているんですが京都の紅葉巡りもしてみたいな。


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そしてサライならではというか食の記事が続いていきます。
今までの仏像拝観では飯食う暇があるならもう1寺巡ろうの勢いで回ってきたんですが、
ブログを始めるにあたって飲食の記事作りもいいかなと思い始めているこの頃。。(笑)
参考にしまぁーす。


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次いで「仏像探訪 第4号」
メインテーマは「飛鳥・白鳳・天平」より伝わる名刹を訪ねる。
そして巻頭特集に来るのが「仏像の顔」!!
ドカンと飛鳥仏、白凰仏、天平仏、平安仏の顔写真がドアップで掲載。
また全身像もあり写真集的な楽しみも可能です。

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そして白鳳・天平の至宝と題して薬師寺、新薬師寺の特集
写真も素晴しく飛鳥園によるものでしょう。
総じて黒を背景とした映える写真。
ん~飛鳥園は素晴らしい。

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そして我らがみうらじゅん氏の出番。
みうらじゅんが語る天平仏、阿修羅像ときています。
「知識なんてほどほどでいい。仏像は最初に見たまんまに感じて欲しい。」
どうしても色々と調べて知識を増やし頭でっかちになり、先人の感受をそのまま自分の感受にしてしまいがちな僕にはガツンとくる言葉。
知識も大事やけど自分の感性はもっと大切にせなね。


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そして後には大仏集や美仏集など巻頭から総じて奈良の有名仏を巡る誌面となっております。
まだ全ての活字に目を通していませんが、パラパラとめくるだけで胸高揚するような写真の数々。
奈良の仏像の素晴らしさを再認識できる1冊ですね。

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湖北のホトケたち

湖北つながりでこんな書籍も。

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湖北の仏像を解き明かし詳細に紹介するのではなく、人の心に在るもの、人を超えて在るもの「ホトケ」を今も大切に思いながら日々の生活を送る人々の人とホトケが織り成す物語です。
湖北の仏像がどのように守られ祈られてきたのか。
仏像のみをクローズアップするのではなく その背景、繋がり、想いの書籍です。




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特別展 湖北の観音図録

先日訪れた滋賀県湖北で開催中の特別展 湖北の観音展の図録紹介。

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みちのくの仏像

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先日発売された別冊太陽「みちのくの仏像」を購入しました。
未だ見ぬみちのくのホトケたち。

写真集としても素晴らしく拝観手引書としても素晴らしいんじゃないかな?
もちろん購入したてなのでパラっと目を通しただけですがグイグイ引き込まれます。
神仏習合を体現したような仏像?神像?や美仏珍仏目白押し。
時代背景なんかも掘り下げられているようでこれはかなりの見どころ満載感です!

208ページの大ボリュームにオールカラーと凄いです。
飛鳥白鳳奈良の金銅仏
・みちのく仏教の黎明
平安前期の木彫仏
・「みちのく仏」の誕生
平安中期に現れたカミとしての仏
・「みちのくらしさ」の発揚
平安後期の都風の仏
・世の安泰を願い開花した平泉の時代
鎌倉室町時代の仏
・民衆へ広まった仏教信仰
江戸時代の仏たち
・「みちのくらしさ」を受け継ぐ仏たち
【東北の仏像と仏教の歴史】

未踏の地みちのく。
旅したいです。




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滋賀県 / 湖北 特別展巡り!②

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高月観音の里歴史民俗資料館より徒歩の位置に渡岸寺があります。
有名なもっとも美しい観音様とされる国宝十一面観音菩薩立像がいらっしゃいます。
もちろん素晴らしく途方も無い魅力を発散する方なんですが、今日お会いしに来たのは厨子入りの平安期の小仏 十一面観音菩薩立像と丈六胎蔵界大日如来坐像です!
前回訪れた折は国宝十一面に釘付けだったものですから。。。

まずはまっしぐらに厨子入りの十一面観音の前へ!
壇像風な小像で像高はわずか39cm。
伏した瞳、通った鼻筋に小さな口元。
優しく穏やかで凄く慈悲深い方です。
後補であるのかもしれませんが頭頂の化仏のバランスや衣に施された載金文様も見て取れ素晴らしいです。

胎蔵界大日如来坐像も素晴らしぃ。。
どっしりと胸を張って堂々たるお方。
鼻の裾が広がり口をクッと結んだ力強い表情。
しかし膝上で結ぶ法界定印の腕や衣の流れは優しく緩やか。
厨子入り十一面と共に前回あまり見ずに記憶になかったのが信じられないほどの素晴らしい方です。

いや~大満足!
あの2体に国宝十一面まで加わるここの収蔵庫やべぇー(笑)

そしていよいよこの日のメイン会場となる長浜城歴史博物館へ。

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こちらには湖北地方の有名仏もお出ましになり展示数も50体ほどと物凄い状況です!
じっくりと、どっしりと噛み締めるように拝観してまいりました。
湖北の数々の十一面、聖観音がこれでもかと迫り来る状況に僕はもうクラクラしてしまいました!
もぉどの方を話題に上らせればいいのか迷って選べないほどの凄さ。
赤後寺聖観音、西野薬師堂十一面観音の圧倒的存在感に初見の和蔵堂十一面観音、来現寺聖観音。
石道寺お厨子右隅にいらっしゃった十一面観音もお出まし。
簡略化された衣紋表現ではありますが腰の捻りは艶かしく美しい方でした。
中尊の方に目がいってしまいがちだし、右隅にひっそりとおられるのでなかなか注目できていなっかた事を反省する。
徳円寺の踵立ち馬頭観音の特異さや西浅井山門の迫力ある力強い馬頭観音。
素晴らしい美仏が目白押し。書き出せばキリがない。

湖北に対しては十一面!というイメージが強かった僕ですが聖観音菩薩も凄く多いんですねぇ。
中でもポスターにもなっていらっしゃる西浅井阿弥陀寺の聖観音菩薩坐像が素晴らしい。
蓮の花を持っていたであろう左手に添えた右腕の美しさ。
そこに生まれる空間の美しさが蓮の花が無くなったことで却って際立っているような気がしました。
いや、蓮の花があった方が。。と目を閉じて想像してみる。。
楽しい。
実に楽しいのである。
無くなってしまった物を想像する、聞き出すことができない想いを想像する。
ワクワクしてしまいます。

今回お会いした方にまたお堂でお会いしたいと思わずにはいられない展覧会でした。
湖北恐るべし。
まだまだ、まだまだまだまだ巡らねばならない場所、仏像は数多くいらっしゃる。
今回の特別展を経てもっと湖北が好きになりました。
一生を通して通うことになるんだろうな。

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本日も素晴らしきなり



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滋賀県 / 湖北 特別展巡り!①

10月3日

滋賀県湖北地方の観音様が一堂に会す特別展が長浜城歴史博物館と高月観音の里歴史民俗資料館で催されています。
この特別展の開催を知って以来、会期が来るのをずっと待ち続けそしてとうとう訪れることが出来ました。

滋賀県湖北。
観音の里と呼ばれる日本屈指の仏ゾーン。
数々の地方古仏が守られているこの観音の里より両館合わせておよそ80体の観音様がおいでになります。
都仏師ではない地方仏師の手により彫られた仏像や、仏師ならぬ住職や村人などが彫ったやも知れぬ仏像など非常に数多くのバラエティに富んでいながら共通する"匂い"のようなものがある仏像たち。
これでもかと堪能する一日を過ごさせて頂きました。

まず最初の目的地は両館にあらず。
再訪となる石道寺を目指しました。
11時頃到着してみるとなにやら撮影隊の姿が。
どうもTV撮影が行われているらしい。
どこのTV局かは聞きませんでしたがカメラ等の規模から地域放送のケーブル局かなにかかな?

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少しだけお堂の外で拝観の許可を待つ。
許可を頂いてお堂に上がらせて頂きおよそ半年ぶりとなる対面を果たしました。

本当に美しく色気がある。
若々しい色気ではない熟女の色気(笑)
艶かしいというのかな。
唇に残る朱の色が魅惑的で表情につやを与える。
垂下した右腕は膝上あたりでそっと親指と中指を結ぶ。
ん~色っぽくて柔らかい。
平安初期の彩色十一面。
羽賀寺の十一面観音と並び立つところを見てみたいなどと贅沢かつ無礼?な妄想をしてしまう。。
そんな特別展ないかなぁ。。

お厨子の向かって右の十一面観音は現在はお留守。
特別展の長浜会場へお出ましになられています。


次に向かったのは高月観音の里歴史民俗資料館。

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目玉はやはり千手千足観音。
入り口ど真ん前にガラスケースに収められて出迎えて下さいます。
仏像好きにとて湖北一有名と言っても過言ではない(笑)この千手千足の〝後ろ″を見れる機会です!

珍仏と言っては失礼ですが乃伎多神社 薬師堂の薬師如来、毘沙門天2体などは後補の分厚く塗り固めたような粘土細工のような状態も破損等があっても村でなんとか修復し守ってきたんだなという思いが見て取れてグッとくるものがありますね。
他にも柏原自治会阿弥陀堂の薬師・日光月光・十二神将も素晴らしいです。
薬師如来の地方仏な雰囲気がありながらも翻波式衣紋や腰から腿にかけてのY字の流れなど平安期の特徴が出ているあたり、地方仏師への都仏からの影響が伺い知れたり、もしくは憧れで見よう見まねで模倣したのか、なんともあったかい気持ちになりましt。
保延寺の阿弥陀如来坐像も地方仏的な中尊左尊と洗練されたかっこよさが出た右尊の3体がいらっしゃり また、同仏師かなぁと思えた浄光寺の阿弥陀・薬師立像の2体など、もぉ見所がありすぎてたまりませんでしたよ!

やはり地方仏ってのは身近に感じるというか暖かさを感じるというか、守ってこられた方の想いが伝わってくるような気がしますね!
なんとかもう一度来場したいなぁ。。。
無理かなぁ。。



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迦楼馬-カルマ-

Author:迦楼馬-カルマ-
仏像の美しさに感動して以来、ひたすらに仏像拝観に明け暮れる四十路街道を走る男の拝観日記。
仏像拝観歴は非常に浅いので間違いも多々あり!日々精進でございます。
僕自身が見て感じた仏像観を記していますので美術史的、仏教学的に誤っていることが多々あると思ので、その時はご教授ください。



訪れた寺社の全てを記事にするととても追いつかないので佛旅速報でまかない本編記事はピックアップという形になっていきます。

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